摩天楼に住むのも楽ではない
432 パーク・アベニュー
パーク・アベニューにそびえる超高層ビル
住人はセレブや富裕層
大雨で水漏れ
かさみ続ける経費
マンハッタン暮らしは狂気の沙汰
超高層ビルの半分は空き家
住人が抗議活動を開始
世界中が憧れる街
ニューヨークの超高層ビル住人の悩み
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摩天楼に住むのも楽ではない

ニューヨークを象徴する名所のひとつが、天を衝く超高層ビルが立ち並ぶマンハッタンスカイラインだ。摩天楼のほとんどがマンハッタン島の高級マンションで、眺望は素晴らしいが意外なマイナス点も抱えている。それは強風による建物の揺れで、高層階に行くほどひどくなるのだ(「壁が引き裂かれるような音がする!」という住人もいる)。さらに、つねに修理が必要だったり、効率的な構造設計がされていなかったり、想定外の出費が数千ドルかかったり...... たとえ富裕層でも涼しい顔はしていられないだろう。

ニューヨークの超高層ビル住人の悩み
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432 パーク・アベニュー

こうした事実はニューヨーク・タイムズ紙により明らかにされた。同紙はさまざまな資料や証言を通じ、市内で最も高級な超高層ビルのひとつとされる432 パーク・アベニューは、住まいとするには最悪の場所だと結論付ける。少なくとも、摩天楼の住人自身がそれを認める発言をしている。

画像:De Epistola8 - Trabajo propio, CC BY-SA 4.0,https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid = 68233946

ニューヨークの超高層ビル住人の悩み
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パーク・アベニューにそびえる超高層ビル

ニューヨーク・タイムズ紙が問題を暴露したこの建物は、ウルグアイの建築家ラファエル・ヴィニオリが設計を行い、2015年に完成された。1926年築の由緒あるホテルを3年の歳月をかけて取り壊し、新たに建設されたのが432 パーク・アベニュー。過去には固執せずそれを踏み台にする、それがニューヨークという街なのだ。そしてパーク・アベニュー432番地に価格帯1,500万ドルから8,000万ドルの高級マンションがオープンした。

画像: De Epistola8 - Trabajo propio, CC BY-SA 4.0,https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid = 68233946

ニューヨークの超高層ビル住人の悩み
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住人はセレブや富裕層

2017年、ジェニファー・ロペスとパートナーのアレックス・ロドリゲスは432 パーク・アベニューに約400㎡のマンションを購入したものの、翌年に売却。そのおかげで、二人はもうこのマンションのトラブルに悩まされなくてもよくなったといえるだろう。トラブルの一例には、デザイン、高さ、柔軟性からこの建物は非常に揺れが大きく、エレベーターが頻繁に故障してしまうことがある。

ニューヨークの超高層ビル住人の悩み
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大雨で水漏れ

432 パーク・アベニューが抱えるもう一つの問題は(他の高層ビルの多くも同様だが)、猛暑の夏と雨雪に見舞われる冬というニューヨークの気候から生じる大量の雨だ。それにより住人は雨漏りや浸水を被り、大きな出費を強いられている。ニューヨーク・タイムズ紙の取材に応じた432 パーク・アベニューの住人、サリナ・アブラモビッチさんは、相次ぐ水漏れの修理に50万ドルを費やしたという。ちなみに、こうした水漏れや配管のトラブルは、断水にもつながる。

ニューヨークの超高層ビル住人の悩み
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かさみ続ける経費

432 パーク・アベニューという超高級マンションに住むさらなる問題は、近年上がり続けているさまざな経費だ。エドワード・スライニンさん(ニューヨーク・タイムズ紙のインタビューに答えた別の住人)によれば、頻繁に修理が必要になることを理由の一つとして、住宅保険はこの2年間で300%増加したという。さらに、マンション住人を対象とした(ミシュランの星付き)レストランサービス料金は年間1,200ドルから1万5,000ドルに引き上げられ、以前は含まれていた無料の朝食サービスは廃止された。しかも、このレストランサービスへの加入はオプションではなく住人の義務となっているのだ。

ニューヨークの超高層ビル住人の悩み
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マンハッタン暮らしは狂気の沙汰

マンハッタンに住むのは狂気の沙汰だ。ウディ・アレンは回顧録『Apropos of Nothing』の中でそう語っている。人生の大半をニューヨークの中心で暮らしたが、雨や寒さ、配管トラブルといった住まいの問題に絶えず悩まされていた、ただし都会の風景は素晴らしかったと当時を振り返る。ニューヨークの評論家フラン・レボウィッツも、『都市を歩くように -フラン・レボウィッツの視点-』で大都会の住宅価格についていくつもジョークを飛ばしている(「今すぐ宝くじを当てないことには家の賃料が払えない」)。

ニューヨークの超高層ビル住人の悩み
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超高層ビルの半分は空き家

実際、度重なるメディアの報道によると、ニューヨークの超高層ビルの約半分は空室になっているという。法外な値段のついた、しかも技術面・構造面で完成度の低いオフィスや住宅を売買することはますます困難になっているようだ。

ニューヨークの超高層ビル住人の悩み
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住人が抗議活動を開始

いずれにせよ、432 パーク・アベニューに住む富裕層の間にはディベロッパーに抗議するためのグループが組織された。ニューヨークの摩天楼で暮らすにあたり、多少食い物にされたと感じるのは彼らだけはないはずだ。とはいえ......

ニューヨークの超高層ビル住人の悩み
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世界中が憧れる街

ニューヨークの街はどんな大災害にも、パンデミックにも耐えてきた。1980年代は今よりもひどい問題に見舞われたが(不況による企業倒産、通りでの暴力、ネズミ発生、ビルの倒壊など)、それをはねのけ、見事に成長を遂げてきた。摩天楼が多少不便だとしても、住人は慣れるしかないだろう。

 

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