北半球を襲う熱波:生命維持に関わる高気温を記録

世界各地で記録される高温
イランで記録された摂氏66.7度
命に関わる高気温
かつてないレベル
史上最高気温の記録を更新
気候シェルター
連日猛暑となったアメリカのフェニックス市
イタリアでは47度に達した地域も
止まらない気候変動
どうするべきか?
新しい都市、新しい生活様式
「ヒートアイランド」
街の緑化で気温上昇を抑える
気候変動により迫られる移住
熱波そして豪雨
今後の対策が必要
世界各地で記録される高温

世界各地でこれまでにない高気温が記録されている。北半球では7月の気温が生活維持を脅かすレベルに達し、科学者たちは未知の領域に入ったと警鐘を鳴らしている。 いったい気温はどこまで上昇するのだろうか?

イランで記録された摂氏66.7度

世界的な猛暑の中、『ニューヨーク・タイムズ』紙などのメディアがイラン南西部に位置するペルシャ湾国際空港の気温を報じた。7月16日付けで、66.7度を記録したという。

画像:MohammadHosein Mohebbi / Unsplash

命に関わる高気温

これほど高い気温下では、人間は死に至ることもある。『ニューヨーク・マガジン』誌のWEBサイト『Intelligencer』は「(このような高温になると)人体はできるだけ汗を出して体を冷やそうとするが、死に至るケースもある」とした。

かつてないレベル

かつて地球がこれほどの異常気象に、これほど長期にわたって見舞われたことはなかった。現代を生きる我々はまるで奈落の底を覗いているようだ。

史上最高気温の記録を更新

アメリカでは熱波が長引き、イタリアでは史上最高気温の記録を更新、ギリシャでは熱波が大規模な山火事を引き起こすなど、北半球が灼熱の暑さに見舞われている。

気候シェルター

今後は豊かな国でも貧しい国でも、自宅を涼しくする手段を持たない人々のために気候シェルターの設置に取り組まなければならないだろう。写真はアメリカのフェニックス市、路上生活者のために開設された気候シェルター。

連日猛暑となったアメリカのフェニックス市

7月19日の時点で、フェニックス市では19日間連続で平均気温が43℃を超えるという記録的な暑さとなった。

画像:James A. Molnar

イタリアでは47度に達した地域も

イタリアでは地元住民だけでなく、ローマの街を散策する多くの観光客たちも40度を超える気温に苦しめらられている。イタリアのメディアによれば、シチリア島とサルデーニャ島では気温が47度まで上昇したという。

止まらない気候変動

国連の気候変動に関する科学委員会の報告書によれば、問題は気候変動がすでに不可逆的に進行していることだ。このうだるような暑さは、今だけでなく今後も続くとされる。

どうするべきか?

この驚くべき暑さに対処するには、いったいどうすればよいのだろうか?

新しい都市、新しい生活様式

生活習慣や経済など様々な面で変革が必要になるが、何よりも「ヒートアイランド」効果で都市部の気温が上昇しないよう対策をとらなければならない。

画像:Henning Witzel / Unsplash

「ヒートアイランド」

「ヒートアイランド」現象とは、道路や建造物に使用されている素材、自動車の車体から放出される熱、建物の冷房によって屋外に排出される熱気などによって引き起こされる都市の温度上昇のことだ。

画像:Meiying Ng / Unsplash

街の緑化で気温上昇を抑える

気候変動を考えに入れた新たなタイプの都市では、垂直庭園や屋上など活用してできるだけ多くの植物を配し、石畳の下には土を敷いて熱の反射を抑えている。

気候変動により迫られる移住

国連がすでに警告しているように、気候変動が大規模な移住につながる可能性もある。実際に干ばつや洪水が原因で生活できなくなった地域もあり、何百万人もの人々が新しい住処を探すことになる。

熱波そして豪雨

この夏、北半球を襲っているのは熱波だけではない。豪雨も頻発しており、インドをはじめとする世界各地で洪水や土砂災害が発生し大きな被害がでている。

画像:Dibakar Roy / Unsplash

今後の対策が必要

人類はその活動により地球全体の気候を一変させてしまったが、まだ最悪のシナリオを避けることはできる。そのためには、緊急対策と世界的な認識が必要だ

画像:Jo Ocampo / Unsplash

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