パソコンの長時間利用はEDの原因?(最新研究)

パソコンの使い過ぎがEDの原因?
最新の研究論文
1.2時間ごとにリスクは3.75倍
パソコン利用とホルモン
卵胞刺激ホルモンのレベル低下
その他の娯楽ではリスク上昇が見られず
ドライブやテレビ鑑賞はOK
さらなる研究が必要
メンタルヘルスとの関連性は見つからず
研究者らのコメント
運動が効果的?
「かなりきちんとしているものの複雑」
座りっぱなしはよくない
運動を進める専門家
改善しない場合には医師に相談を
UKバイオバンクを活用
パソコンの使い過ぎがEDの原因?

男性の夜の悩みは意外なところに原因があった? 最新の研究によって、パソコンの使い過ぎがEDの原因になるらしいことが判明した。

 

 

最新の研究論文

この研究論文は『Andrology』誌に掲載されたものだが、では一体、どのくらいの時間パソコンを利用すると問題が起きてしまうのだろうか?

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1.2時間ごとにリスクは3.75倍

プレスリリースによれば、20万人あまりの男性を対象にした調査によって、パソコンの画面を見る時間が1.2時間増加するごとに、EDを発症するリスクは3.57倍高まることが判明したという。

画像:Deon Black / Unsplash

 

パソコン利用とホルモン

『インデペンデント』紙は、パソコンを利用した長時間の娯楽によって、精子の生成を促し、勃起を引き起すホルモンのレベルが低下するようだと伝えている。

卵胞刺激ホルモンのレベル低下

また、論文著者いわく、「娯楽目的でパソコンを長時間利用するとEDを発症するリスクが高まるが、これは卵胞刺激ホルモンのレベル低下と関連している可能性がある」とのこと。

その他の娯楽ではリスク上昇が見られず

しかし、奇妙なことに、身体を動かさない娯楽であってもパソコン利用以外の活動の場合は卵胞刺激ホルモンのレベル低下が見られなかったそうだ。

ドライブやテレビ鑑賞はOK

たとえば、調査対象となった男性がドライブやテレビ鑑賞をしても、卵胞刺激ホルモンのレベルに影響が出ることはなかった。つまり、パソコンだけが男性の性機能に悪影響を及ぼすということのようだ。

画像:Eddy Billard / Unsplash

さらなる研究が必要

これについて、論文著者らは「今回の研究によって、パソコンの利用とED発症のリスクの間には明確な因果関係があることが示された。しかし、その因果関係の具体的な内容を確かめるにはさらなる研究が必要だ」としている。

 

メンタルヘルスとの関連性は見つからず

意外なことに、今回の研究では、パソコンの利用によってうつ病や不安障害をはじめとするメンタルヘルスの問題につながるという証拠は見つからなかった。ただし、研究者たちはEDにおける心理的な側面を過小評価すべきではないと述べている。

画像:DESIGNECOLOGIST / Unsplash

研究者らのコメント

『インデペンデント』誌によれば、研究者らは「パソコンの利用がEDを引き起こす具体的なメカニズムは今回の研究では明かされなかった。しかし、座ったままの活動によって男性機能にダメージがあることは確かだと言えるのではないか」と結論づけたとのこと。

画像:Ben White / Unsplash

 

運動が効果的?

ちなみに、今回の研究では適度な運動によってEDを解消することができるかもしれないとされているが、このことは別の研究によっても以前から指摘されていた。

画像:Jenny Hill / Unsplash

「かなりきちんとしているものの複雑」

『インデペンデント』紙によれば、マンチェスター大学のアレン・ペイシー教授はこの研究について「かなりきちんとしているものの複雑な研究」だとコメント。ただし、パソコンの利用によってホルモンのレベル低下が引き起こされる仕組みを完全には説明できていないと付け加えた。

画像:Christian Erfurt / Unsplash

座りっぱなしはよくない

ペイシー教授いわく:「座りっぱなしの生活を送る男性たちの間でEDの発症率が高いことは以前から知られていました。しかし、その理由がわからないのです」

 

運動を進める専門家

しかし、ペイシー教授はまた、今回の研究によってEDに悩む男性はパソコンを利用する時間を減らし、運動に時間を割いた方がよいことが示唆されたと述べている。

画像:bruce mars / Unsplash

改善しない場合には医師に相談を

ペイシー教授いわく:「定期的な運動によってEDを軽減できることはこれまでの研究によって明らかになっています。もちろん、それでも改善しない場合には医師に相談し、アドバイスを求めるべきでしょう」

写真:National Cancer Institute / Unsplash

 

UKバイオバンクを活用

今回の研究では、英国の中高年(40歳から69歳)50万人分の遺伝情報やライフスタイル、健康状態のデータをまとめた「UKバイオバンク」が活用されたとのこと。

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