写真で見るオデッサ:夏のリゾート地を襲うミサイル
オデッサは黒海に面したウクライナ屈指のリゾート地だが、そのビーチには今、このような警告があちこちに掲げられている。機雷が設置されているため、遊泳が禁止されているのだ。一方、ロシア軍にとってオデッサは重要目標の1つだが、今のところウクライナ側が維持している。
海中にはロシア軍の上陸を阻止するための機雷が設置されているため、日光浴はできても海水浴はできない。さらに、散発的な空爆も続く中、市民は日常生活を送っているのだ。
連日のように行われる葬儀は、この地域でも空爆によって多くの死傷者が出ている証拠だ。
少年サッカーチームのコーチ、オレクサンドル・シシュコウもオデッサ近郊で空爆の犠牲となった1人だ。
オデッサ一帯では散発的にミサイルが飛来し、犠牲者を出し続けている。写真はオデッサ近郊のセルヒーウカ地区で7月1日に撮影されたもの。この空爆で17人が死亡、30人が負傷したという。
しかし、最前線からは離れたこの街で、市民は生活を続けるためにも働かなくてはならない。そのため、空爆が終わると束の間の日常が戻ってくる。
また、オデッサの街角では人々の士気を高めるため、宣伝用ポスターがあちこちに貼られている。これもまた、戦争の一風景である。
ロシア軍の影が迫るオデッサだが、紛争とは縁遠い光景が見られることもある。写真はシャボン玉で遊ぶ子供たち。
市民を団結させ、士気を高めるため、オデッサ競馬場では今年も夏の訪れとともに競馬シーズンがスタートした。
一方、学校などではまだ戦場に赴く年齢に達していない若者たちを対象に、いざというときに備えた訓練が行われている。
かけがえのない文化遺産や建築物を誇る100万都市、オデッサ。なかでも、オデッサ・オペラ・バレエ劇場は市民の宝物だ。
建物の倒壊を防ぐため土嚢が積み上げられる中、オデッサ・オペラ・バレエ劇場では公演が続けられている。戦禍の中でも芸術の伝統を守る努力が行われているのだ。
オデッサの空に浮かぶ満月。人間たちの行いをよそに、自然は相変わらずそこにある。
しかし、オデッサ市街を数キロ離れれば、戦争の爪痕を見ることができる。ウクライナを黒海沿岸部から切り離し、内陸部への侵攻を拡大するため、ロシア軍はオデッサの占領を狙っているのだ。
オデッサ周辺にはヒマワリや穀物、ラベンダーを栽培する広大な農地が広がっている。しかし、これらの農作物は出荷できない可能性もあり、冬以降に世界的な食糧危機が発生する恐れもある。
ウクライナ侵攻が始まったのは2月だが、終わりが見えないまま早くも夏が到来してしまった。写真は防衛用の障害物の向こう側でドナウ川の水面を見つめる男性。
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