引退後にビジネス界やショービズ界で大成功を収めているアスリートたち
プロスポーツ選手として大成すると巨額の富を得ることができるが、なかには引退後にさまざまな分野で力量を発揮し、さらなる知名度や富を得ている元アスリートがいる。格好の例は、バスケシューズでお馴染みのマイケル・ジョーダンである。
1985年、ナイキは当時NBAのルーキーだったマイケル・ジョーダンと契約し、「エア・ジョーダン」を発売した。同スニーカーは予想を大きく上回る爆発的な売れ行きを記録し、現在でも強い人気を誇る。スポーツメディア「Front Office Sports」によると、ナイキの「ジョーダン・ブランド」は2022年度に51億ドルの利益を出しており、マイケル・ジョーダンはその5%を受け取っているという。
サッカー選手として充実したキャリアを送った後、ベッカムはMLSでインテル・マイアミCFのクラブ創設に携わり、共同オーナーになった。同クラブにはリオネル・メッシも加入しファンが増加、世界的なブランドの一つになっている。
ドウェイン・ジョンソンは現在ではハリウッド・スターとして有名だが、俳優としての才能を花開かせる前はプロレスラーとして大成功を収めていた。最近では自身のテキーラブランドや化粧品ブランドなども手掛けている。
映画でよく演じている役どころを見る限り、ジェイソン・ステイサムには何かしら格闘技の経験がありそうだが、実はそうではない。かつて水泳の飛び込み選手としてイギリス代表チームに所属していたことがあるのだ。
『エクスペンダブルズ』シリーズなどで知られるテリー・クルーズは、俳優になる前、NFLでプレーしていたことがある。ただし、アメフト選手としてはそれほど大成せず、俳優に転向してブレイクすることになった。
ジョージ・フォアマンは強烈なパンチが持ち味の元プロボクサーで、元世界ヘビー級王者。モハメド・アリとの伝説的一戦「ジャングルの決闘」(1974年)はファンの間ではよく知られている。引退後に彼の名を冠した「ジョージ・ファオマン・グリル」というバーベキューグリルが売りに出されて大ヒット、スペイン紙『マルカ』によると、この調理器具によってフォアマンは1億3,800万ドルを稼いだという。
元イングランド代表の「ワンダーボーイ」ことマイケル・オーウェン。現役引退後は解説者として活躍するほか、趣味の競馬が高じて馬主となり、厩舎も所有している。サッカー情報メディア「GiveMeSport 」によると、現在の推定資産は約3,600万ポンド(約70億円)だという。
オーストリア出身のアーノルド・シュワルツェネッガーは米国にわたって偉大なボディビルダーになったばかりか、ハリウッドに進出して『コナン』シリーズや『ターミネーター』シリーズで不動の人気を確立した。さらに、俳優業のかたわら2003年から2011年までカリフォルニア州知事をつとめ、複数の分野においてアメリカンドリームの体現者となった。
元ウェールズ代表のヴィニー・ジョーンズは、サッカー選手としてはレッドカード連発の危険なプレーでよく知られており、俳優に転身した後も主に荒っぽい役どころで個性を発揮している。
今年2月に76歳で亡くなったカール・ウェザース。なんといっても『ロッキー』シリーズのアポロ・クリード役で有名だが、俳優になる前はアメフト選手として数年間活躍していた。
『あの頃ペニー・レインと』(2000年)などで知られる俳優のジェイソン・リーは、意外にもかつてプロのスケートボーダーとして鳴らしていた。
ボクシング元世界ヘビー級王者のマイク・タイソン。かつては暴行事件やドラッグなどで物議を醸したが、現在は俳優やスタンドアップコメディアンとして活躍している。
総合格闘家として絶大な人気を誇るアイルランド出身のコナー・マクレガー。リメイク版『ロードハウス/孤独の街』(2024年)でジェイク・ギレンホールと共演し、記念すべき映画初出演を果たした。
スケートボーダーのトニー・ホークは、2000年からリリースされている「トニー・ホーク プロスケーター」という大人気ゲームシリーズに協力しており、スケートボードの文化を広く根付かせた。
英紙『デイリー・スター』によると、リヴァプールで長く活躍し「ゴッド」の異名をとったロビー・ファウラーは、スポーツ専門のプロモーション会社を1990年代から所有しており、その会社の売上によりファウラーの純資産は3,000万ポンド(約57億円)を超えるまでになったという。