東京五輪の女子体操金メダリスト、スニサ・リーが男性誌の水着特集に登場
米国代表の体操選手として東京そしてパリ五輪で活躍したスニサ・リー。2024年11月に、今後はスポーツ以外のキャリアも追及してゆくことを明かした。それはいったいどんな分野なのだろうか。
Sports Unlimited News をフォローして世界のスポーツをいつも手元に
なんと、スニサ・リーは『スポーツ・イラストレイテッド』誌の水着特集に登場したのだ。撮影はフロリダ州で行われたという。これについて、本人は『ピープル』誌に対し、「イキイキしますね。体操ばかりしてきたので、わたしにとって新鮮な体験なんです。新たな習慣を身に着けたりと、いろいろ学んでいるところですが、とても楽しいです」とコメントしている。
もちろん、体操選手としても一流だ。2024年に開催されたパリ五輪の段違い平行棒では、最下位スタートとなってしまったが、華麗に巻き返して銅メダルを獲得。実力を見せつける形となった。
パリ五輪では段違い平行棒での銅メダルに加え、個人総合で銅メダル、団体総合では金メダルに輝いている。
とくに、団体決勝ではシモーネ・バイルズ、スニサ・リー、ジョーダン・チリズ、ジェイド・キャリー、ヘズリー・リベラがタッグを組んで合計17万1.296点という高得点をたたき出し、母国に金メダルをもたらした。
パリ五輪での大活躍はそれだけで高い評価に値する。しかし、スニサ・リーの場合、そこに至るまでの道のりが険しかっただけに、メダルの重さがいっそう際立っている。
『ヒンドゥスタン・タイムズ』紙によれば、スニサ・リーは治療が難しい2つの腎臓病を患っていることが2023年に判明したのだ。この診断を受けて、リーは競技人生の終わりを覚悟したという。
病気発覚以前のスニサ・リーは2020年東京オリンピックの個人総合で、18歳の若さで金メダリストとなり、大きな話題となる。その後、オーバーン大学に進学したが、ここである問題が持ち上がった。
一躍、人気者になったことでファンやストーカーに付きまとわれるようになり、大学の講義にはオンラインで出席せざるを得なくなってしまったのだ。
しかし、腎臓病の発覚はストーカーにもまして深刻な試練だった。これによって、リーは大学を中退し、競技も中断して故郷のミネソタ州に戻らなくてはならなかった。その上、治療の副作用のせいで、倦怠感や過食に悩まされることになってしまったのだ。
『ウィメンズ・ヘルス』紙によれば、スニサ・リーは6ヵ月間にわたって体操のトレーニングを中断しなくてはならなかったため、体重が20キロも増加してしまったそうだ。また、身体の痛みは足首や顔、脚、手など、全身に広がっていた。
リーは『スポーツ・イラストレイテッド』誌のインタビューの中で当時を振り返り、「ずっとベッドで寝ていました。誰かと話すことはできず、外出もできませんでした」とコメント。そして、2024年1月に医師からトレーニングへの復帰を許可されたことについては「信じがたい道のり」だったとした。
当時の迷いについて、リーは『ニューヨーク・タイムズ』紙に対し、次のように語っている:「この場所に戻ってこられるとは誰も思っていませんでした。わたし自身、何度も競技を諦めようと思いました。それほど重病でしたし、モチベーションを維持するのも難しかったんです」
しかし、「励ましたり支えたりしてくれる人々に囲まれていたおかげで、自分がやりたいのはこれ(競技への復帰)だ、わたしならできると思うことができました」と言葉を続けた。
そして、2024年7月30日、ついにやってきたパリ五輪の団体決勝では鮮やかなパフォーマンスを見せて米国代表の優勝に貢献。さらに、メダル2つを加える大活躍で、健在ぶりをアピールした。
困難に見舞われながらも、これを見事に克服し、五輪メダルという形で力強さを示したスニサ・リー。新たにスタートしたモデル業でも、輝きを見せてくれるに違いない。
Sports Unlimited News をフォローして世界のスポーツをいつも手元に