ドイツ・ブンデスリーガ:過去25年間の大型補強トップ10を評価とともに振り返る
ドイツ・ブンデスリーガを取り巻く環境はここ25年間で驚くほど変化している。直近ではバイエルン・ミュンヘンが高い資金力を発揮して移籍市場を賑わせ、リーグでも優位に立ち続けている。ここでは、ブンデスリーガにおける1997年から2023年までの大型補強トップ10を振り返り、それぞれ10点満点で評価していこう。
評価:9/10
1997年にVfBシュツットガルトから690万ドル(約10億円)で、大型移籍を果たしたジオバネ・エウベル。すぐにバイエルン・ミュンヘンの主力選手となり、4度のリーグ制覇とUEFAチャンピオンズリーグ優勝に貢献した。
評価:8/10
ゼ・ロベルトがレアル・マドリードからレバークーゼンに移籍した際の金額は745万ドル(約11億円)で、第8位にランクイン。チームは目立った成績を残すことができなかったが、自身はドイツ有名サッカー紙『キッカー』のベストイレブンに2度選ばれている。
評価:7.5/10
ベルギー出身のエミール・ムペンザは、2000年代初めにドイツの名門シャルケで活躍。シャルケはムペンザの獲得に900万ドル(約14億円)を支払った。2001/02シーズンにはブンデスリーガのタイトル獲得目前だったが、勝ち点差1で惜しくも2位に終わった。しかし、ドイツカップ戦DFBポカールでは2度の優勝に貢献するなど、一定の活躍を果たした。
評価:9/10
ロシツキーは怪我に悩まされながらもファンを魅了するプレーを見せたアーセナルのレジェンドとして知られているが、2006年にアーセナルに移籍するまでドイツでプレーしていた。2001年、ボルシア・ドルトムントは1,540万ドル(約23億円)を投じてスパルタ・プラハからロシツキーを獲得。5年間の在籍期間のなかで、移籍1年目に達成したリーグ優勝がドイツで獲得した唯一のタイトルだった。
評価:5/10
元ブラジル代表のマルシオ・アモローゾは、2001年に当時のブンデスリーガ史上最高の移籍金でドルトムントに入団。ドルトムントは2,700万ドル(約41億)という巨額を投じてイタリアのパルマからアマローゾを獲得。ブンデスリーガでの最初のシーズン、得点王に輝きリーグ優勝に貢献。しかし、その後は思うような活躍を見せられず、3年でスペインのマラガに移籍した。
評価:10/10
バイエルン・ミュンヘンの歴史上最高の選手の一人として名高いフランク・リベリー。バイエルンでは、ブンデスリーガ9回優勝とUEFAチャンピオンズリーグ制覇の立役者になった。この成績を考えれば、バイエルンがマルセイユに支払った3,200万ドル(約49億円)の移籍金はお買い得とも言えるだろう。
評価:10/10
2010年代に圧倒的な強さを誇ったバイエルンで主力を担ったハビ・マルティネスは、UEFAチャンピオンズリーグを2度制覇、ブンデスリーガで9回優勝と、数多くのタイトルを獲得。チームは2012年に、4,300万ドル(約67億円)の移籍金でアスレティック・ビルバオからマルティネスを獲得したが、その金額に見合う活躍を見せた。
評価:5/10
ドイツサッカーを牽引するホープと期待されてきたドラクスラーは、2015年にシャルケからヴォルフスブルクに4,600万ドル(約70億円)で移籍。ヴォルフスブルクでは短期間の所属にとどまり、すぐにパリ・サンジェルマンへ移籍したが、フランスでは期待に応えるような活躍は見せられなかった。
評価:6/10
バイエルンは2019年にアトレティコ・マドリードからリュカ・エルナンデスを、8,500万ドル(約131億円)で獲得した。数回のリーグ優勝とUEFAチャンピオンズリーグ優勝に貢献したが、怪我での離脱も相次ぎ、移籍金に見合う活躍は果たせなかった。結局2023年に、獲得額のほぼ半額でパリ・サンジェルマンに移籍していった。
評価:7/10
トッテナムでは何度も得点王に輝きながら無冠に終わっていたハリー・ケイン。タイトル獲得を目指してバイエルン移籍を決断したが、昨季はバイエル・レバークーゼンが優勝。ドイツでも無冠に終わってしまった。1億100万ドル(約156億円)の移籍金で入団しながらチームをタイトルに導けなかったことで、ケインも批判にさらされたが、年間40ゴール以上を決めるなど一定の活躍を見せている。今シーズンこそケインがタイトルを獲得できるかにも注目が集まっている。