90年代のセクシーモデル、パメラ・アンダーソンが名演技で再び注目を集める
1990年代半ばにグラマラスな赤い水着姿で世界中の男性をとりこにした、モデルで女優のパメラ・アンダーソンを覚えておいでだろうか。あれから30年、往年のスターにアカデミー賞受賞の可能性が浮上するとはいったいだれが想像できただろうか。
人生には偶然がつきものであり、人の才能には早く開花するものもあれば遅咲きのものもある。パメラ・アンダーソンの場合、フランシス・フォード・コッポラの孫にあたるジア・コッポラ監督により、ついにその才能が見出されたといえるだろう。
ジア・コッポラ監督は新作づくりにあたり、パメラ・アンダーソンを主役に抜擢したのだ。そのストーリーは、ラスベガスで30年にわたり活躍を続けていたダンサーが、劇場が突然閉鎖したことで人生における出直しを迫られるというものだ。
本作は9月に開催されるトロント国際映画祭で正式にプレミア上映される予定だ。しかし、すでにこの映画を観た人々によればパメラ・アンダーソンの演技はオスカーに値するレベルであり、実際ノミネートされる可能性もあるというのだ。
パメラ・アンダーソンは1990年代にヒットした米TVドラマ『ベイウォッチ』に出演し、C.J.パーカー役で高い人気を博した。現在は57歳で、外観の変化ばかりが取り沙汰されがちだった。
だが、アンダーソンは2023年1月に自身の回顧録『Love, Pamela(原題)』を出版。本書を通じて元夫でロックバンド「モトリー・クルー」のドラマーであるトミー・リーとのプライベートビデオ流出について口を開き、大きな話題を呼んだ。
パメラ・アンダーソンは90年代のセクシー女優のイメージを過去のものとし、経験豊かな女優としての地位を築きつつある。これまであまり縁のなかったオスカーも射程圏内に入ってきているようだ。
アンダーソンの進化は、同じくカナダ出身の俳優ブレンダン・フレイザーを彷彿とさせるものがある。ブレイザーも若くして成功を収め、その後表舞台から遠ざかったものの復活を遂げて2022年に50代でアカデミー賞主演男優賞を受賞している。
ジル・コッポラ監督の新作には、パメラ・アンダーソンのほかにジェイミー・リー・カーティス、デイヴ・バウティスタ、キアナン・シプカ、ブレンダ・ソングら豪華キャストが出演している。一般公開が待ち遠しい。