90年代に輝きを放ち、その後すっかり忘れられてしまった俳優たち
アリッサ・ミラノはドラマ『チャームド~魔女3姉妹』(1998~2006年)の「フィービー・ハリウェル」役を演じて人気を博し、90年代のアイドルに祭り上げられたが、80年代には映画『コマンドー』(1985年)でアーノルド・シュワルツェネッガーと共演している。2000年以降は目立った活躍はみられない。
デビッド・ハッセルホフはテレビシリーズ『ナイトライダー』(1982~1986年)でスターとなった俳優で、歌手活動によっても輝かしいキャリアを築いた。さらに、テレビシリーズ『ベイウォッチ』(1989~2001年)に出演しその地位を揺るぎないものにしたのである。こうして手にした収入で、その後は悠々自適に暮らしている。
ダニカ・マッケラーはドラマ『素晴らしき日々』(1988~1993年)で「ウィニー・クーパー」役を演じ、すぐそばに住む男の子「ケビン・アーノルド」と淡い恋をして知名度を上げた。ドラマの放送終了後に数学の学士号を取得。それからも女優業を続けているが、多くの人のなかではいまだに、『素晴らしき日々』の「ウィニー・クーパー」のままである。
90年代後半、フレディ・プリンゼ・ジュニアは映画『ラストサマー』(1997年)で人気を博し、新しい世代を代表する若手俳優になった。現在の妻であるサラ・ミシェル・ゲラーと出会ったのも、その映画の撮影中のことだった。しかし、フレディ・プリンゼ・ジュニアは子育てのために役者を辞めた。
J・J・エイブラムスが手がけたドラマ『エイリアス』(2001~2005年)で世界的に知られるようになったジェニファー・ガーナーだが、たとえばドラマ『フェリシティの青春』といった作品などで、90年代からすでに人気を呼んでいた。その後は映画『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』(2002年)や『ダラス・バイヤーズ・クラブ』(2013年)などに参加しているが、『エイリアス』ほどの注目を集めるには至っていない。
クリス・オドネルは年頃の娘をもつ90年代の母親にとって、義理の息子の理想形だった。しかし、『バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲』に出演したところ作品がコケ、自身の評判も落としてしまう。2009年からドラマ『NCIS:LA ~極秘潜入捜査班』で主演を張っているが、かつてのオドネル人気に比べてみると、やはりどこか寂しい。
アリシア・シルヴァーストーンは、映画『クルーレス』(1995年)の演技で高く評価された。しかし、クリス・オドネルと同じく『バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲』がつまづきの元となり、キャリアは一旦沈み込む。もっともその後も精力的に活動しており、コリン・ファレルと共演した『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』(2017年)の演技は一見の価値あり。
パメラ・アンダーソンはドラマシリーズ『ベイウォッチ』で人気を博し、90年代を象徴する女優になった。グラマーなブロンド美人という役がしっくりきすぎて、そのイメージからの脱却に苦労した。
エドワード・ファーロングは『ターミネーター2』(1991年)で映画デビューし、『アメリカン・ヒストリーX』(1998年)にも出演した。90年代を代表するような2作にキャスティングされたことになるが、薬物とアルコールがその後のキャリアに影を落とした。
ティファニー・ティーセンは、日本では『ビバリーヒルズ青春白書』の「バレリー・マローン」役でよく知られている。しかし21世紀に入ると、ドラマ『ホワイトカラー』といった例外はあるものの、さほどのヒット作に恵まれていない。
ジェームズ・ヴァン・ダー・ビークは1977年生まれの俳優。1986年には『天空の城ラピュタ』の「パズー」の声を、英語版で吹きこんでいる。主演をつとめたドラマ『ドーソンズ・クリーク』(1998~2003年)はアメリカで広く愛され、今でも静かな人気がある。
ジェイソン・プリーストリーは1969年生まれ、『ビバリーヒルズ高校白書』のブランドン・ウォルシュ役で名を挙げた。21世紀に入っても俳優活動を続けているが、90年代の名声の残響がまだ強く残っている。
ダニエル・フィッシェルはドラマ『ボーイ・ミーツ・ワールド』(1993~2000年)のトパンガ役で有名。劇中では主人公のコーリー・マシューズとくっついたり別れたりを繰り返し、多くのファンを魅了した。それからおよそ20年後、続編の『ガール・ミーツ・ワールド』(2014~2017年)が放送された。
ジョシュ・ハートネットの人気が高まったのは1998年から翌年にかけて。映画『ハロウェインH20』『パラサイト』『ヴァージン・スーサイズ』といった話題作に立て続けに出演し、ティーンたちをメロメロにした。その後もたゆまず演技の道に邁進するも、かつての栄光を繰り返すには至っていないようだ。
エリザ・ドゥシュクはドラマ『バフィー ~恋する十字架~』(1997~2003年)の敵役「フェイス」でブレイクした。しかしその後はヒット作に恵まれず現在にいたる。エリザ・ドゥシュクはドラマ『BULL / ブル 法廷を操る男』(2016~2022年)で共演したマイケル・ウェザリーのセクハラを告発し、のちに和解金を受けとった。
ジョシュア・ジャクソンはドラマ『ドーソンズ・クリーク』のペイシー役で人気を博した。ドラマは他に『FRINGE /フリンジ』や『アフェア 情事の行方』などに出演。映画は30本以上に出演しているが、これといった話題作を欠いている。
『スコルピオンの恋まじない』(2001年)などで実力を発揮しているエリザベス・バークレー、しかし初主演作の『ショーガール』(1995年)では大コケしている。
エリカ・エレニアックはドラマ『ベイウォッチ』で人気を集めるかたわら、『プレイボーイ』誌のプレイメイトとしても活動した。映画『沈黙の戦艦』(1992年)や『逃げる天使』(1994年)などでその魅力をぞんぶんに発揮しているが、ブロンド美女のイメージから抜け出せず、その後忘れられた存在になった。
ドラマ『フレンズ』で共演したマシュー・ペリーとマット・ルブランク。2023年10月にマシュー・ペリーが急逝し、共演陣にとってもファンにとっても大きな喪失となった。マット・ルブランクのほうは現在も俳優活動を続けている。
ジュリア・スタイルズが主役を演じた『恋のからさわぎ』(1999年)は、青春恋愛映画の大傑作として多くの人に記憶されている。共演はヒース・レジャー。そのときの成功を超えるような出演作にはいまだ出会っていない。
ケイティ・ホームズはドラマ『ドーソンズ・クリーク』で人気を博し、実生活ではトム・クルーズと結婚していた。同ドラマを超えるような演技をまだ見られていない、という厳しい意見がちらほら聞かれる。
1970年生まれのリヴァー・フェニックスは、20歳のときにはすでにスターだった。しかし、ヘロインとコカインの過剰摂取による心不全で1993年に死亡した。ハロウィンの日の朝、ジョニー・デップが経営するナイトクラブ「ザ・ヴァイパー・ルーム」の入り口付近で倒れたのだ。
ライアン・フィリップの90年代の主演作には、映画『ラストサマー』や『クルーエル・インテンションズ』などがある。セクシーなイメージのある彼は、じっさい女性からモテるようで、これまでにリース・ウィザースプーン(のちに離婚)、アビー・コーニッシュ、アレクシス・ナップ、アマンダ・サイフリッドとの交際が知られている。
90年代は彼女のものだった。映画『エンパイア・レコード』や『魅せられて』『アルマゲドン』などの主要登場人物を演じたのだ。しかし2000年代に入ると、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズといったすばらしい例外を考慮しても、彼女の人気はほんの少し落ちたといえる。それでもドラマ『LEFTOVERS / 残された世界』(2014~2017年)の熱演により、女優としての力量を示した。
ドラマ『クラリッサ』(1991~1994年)と『サブリナ』(1996~2003年)に出演し有名となったメリッサ・ジョン・ハート。しかし、その後の出演作にはあまり有名なものがない。
型破りなクリスマス映画『サンタに化けたヒッチハイカーは、なぜ家をめざすのか』(1998年)で大ブレイクを果たしたジョナサン・テイラー=トーマス。しかしその後、俳優業を完全に辞めた。
ネーヴ・キャンベルは、ドラマ『サンフランシスコの空の下』(1994~2000年)や映画『スクリーム』シリーズに出演し、90年代を代表する女優のひとりになった。2000年代はやや低迷するも、ドラマ『ハウス・オブ・カード 野望の階段』(2016~2017年)で存在感を示した。
デヴォン・サワは映画『キャスパー』(1995年)にわずか2分間だけ出演して世界中を魅了、その人気を『アイドル・ハンズ』(1999年)で確固たるものにした。エミネムの楽曲「Stan」のMVにも登場しているが、これも過去の話だ。
ディーン・ケインの出演作は、90年代から2000年代に集中している。わけても『新スーパーマン』(1993~1997年)のクラーク・ケント役として記憶されている。
デイヴィッド・ドゥカブニーは、ドラマ『ツイン・ピークス』でDEA(麻薬取締局)捜査官デニス(のちにデニース)の役を好演していた俳優である。ドラマ『X-ファイル』でさらに有名となった。
レイチェル・リー・クックは映画『シーズ・オール・ザット』(1999年)でブレイクし、『プッシーキャッツ』(2001年)もヒットした。その後はインディーズ映画への出演が多い。
サラ・ミシェル・ゲラーはドラマ『バフィー ~恋する十字架~』(1997~2003年)で演じたキャラクターが強烈すぎて、その後どんな作品に出てもそのときの演技を引き合いに出されて評価されることになった。それを回避するためだろうか、最近では声優としても活動している。
ブライアン・オースティン・グリーンは『ビバリーヒルズ高校/青春白書』(1990~2000年)のデビット・シルバー役で有名。それ以外に代表作と呼べるものは、ドラマ『Anger Management』(2012~2014年)だろうか。2004年ごろからミーガン・フォックスと付き合い始め2010年に結婚、しかし2021年に離婚が成立している。
クリスティン・クルックは2001年から放送が始まった『ヤング・スーパーマン』に出演して知名度をあげた。2009年には映画『ストリートファイター ザ・レジェンド・オブ・チュンリー』の主人公「春麗」役で映画初主演を果たしたが、ここしばらく役に恵まれていない。
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