2024年アカデミー賞授賞式:レッドカーペットをベストルック総ざらえ
今年3月、ロサンゼルスのドルビー・シアターで第96回アカデミー賞授賞式が開催された。クリストファー・ノーラン監督の『オッペンハイマー』が最多となる7部門で受賞、ヨルゴス・ランティモス監督の『哀れなるものたち』などが4部門で受賞した。レッドカーペットに立ったセレブたちのスタイルをみていこう。
もうひとりのレッドカーペットの女王、ゼンデイヤ。今回はローズピンクとシルバーの生地に花をあしらったアルマーニ・プリヴェのドレスにブルガリのジュエリーをあしらい、上級者スタイルを完成させた。
今回の授賞式で大きな話題をふりまいたセレブの一人がヴァネッサ・ハジェンズ。第1子を妊娠中であることをサプライズで発表し、ヴェラ・ワンの黒のマタニティドレスで幸せいっぱいにポーズを取った。
主演作『バービー』は空前のブームを巻き起こしたものの、アカデミー賞では主演女優賞にノミネートされずじまい。そのためかマーゴット・ロビーはバービーピンクではなくヴェルサーチェのシックな黒のドレスをセレクト、揺るぎない存在感を放った。
あえてブラウンのジャケットを選択し、ボウタイでフォーマル感をアピールしたマシュー・マコノヒー。この日のベストドレッサーの一人になった。
今年のオスカーで人気アイテムのひとつとなったのが黒のロンググローブ。なかでもキャリー・マリガンはバレンシアガの優美なオートクチュールドレスにグローブをあわせ、人々を魅了した。
センスの良さで知られるヘイリー・スタインフェルド。ネックラインと袖口に金糸の刺繍を施したエリー・サーブのオートクチュールで優雅さを極めた。
ウルグアイ出身の新星はハイカラーのシャツに貴公子風のサッシュをあわせ、すでにハリウッドの大物としての風格を感じさせた。
ベテラン女優シャーリーズ・セロンはディオールの流れるようなサテンドレスで登場。センシュアルなスタイルに人々からため息が漏れた。
シンガーソングライターのベッキー・Gは、コルセットとスカートを大胆に組み合わせたヴェラ・ワンのドレスでポーズ。
『バービー』のケンそのままに、グッチのオリジナルジャケットを華やかに着こなしたライアン・ゴズリング。
ウエストの下に広がりのあるペプラムカットが優美さを添えるストラップレス・ドレス。このルイ・ヴィトンを着こなしたエマ・ストーンはこの日のベストドレッサーのひとりとなった。
ノミネート歴はあるものの受賞に至っていないブラッドリー・クーパー。ルイ・ヴィトンのジャケットにフレアパンツを合わせて大成功。
この日もっとも話題になったアニャ・テイラー=ジョイの人魚を思わせるシルバーのドレスは、ディオール・オートクチュールが彼女のためにデザインしたもの。ジュエリーはティファニーから。
レッドカーペットでつねに個性とエレガンスにあふれたメンズスタイルを披露してくれるコールマン・ドミンゴ。今回はルイ・ヴィトンのスーツでを堂々と。
ビリー・アイリッシュはシャネルがデザインしたスクールガール風のスタイルで登場。個性を強調したベストルックのひとつとなった。
イタリア発のブランド、ブルネロ・クチネリのスーツを着こなしたマット・ボマー。人気ドラマ『ホワイトカラー』のイケメン詐欺師、ニール・キャフリーを思わせずにはおかない。
フランス出身の映画監督ジュスティーヌ・トリエはシルバーのストライプスーツをさらりと着こなし、大人の余裕を見せた。メゾンはルイ・ヴィトン。
アシンメトリーなトップが魅力的な水玉模様のドレスで大きな喝さいを浴びたジェニファー・ローレンス。ディオール・オートクチュールのデザイン。
今回のオスカーで人気色の一つとなったシルバー。なかでもデル・コア(Del Core)の未来的デザインにブルガリのジュエリーを合わせたフローレンス・ピューのスタイルは圧巻。
レッドカーペットにおけるお手本中のお手本と言えそうな、ルピタ・ニョンゴのスタイル。ドレスはアルマーニ・プリヴェから。
長いトレーンが印象的なストラップレスドレスはグッチと、ジョー・ビッグ・マウンテン率いる新鋭アクセサリブランド「アイアンハウス・キルワーク」のコラボ作品。ブルガリのジュエリーで仕上げた。
トップにはっきりした幾何学柄があしらわれたロエベのドレスは、この日もっとも個性的なスタイルの一つとなった。
夫のジョン・クラシンスキーと登場したエミリー・ブラント。スキャパレリ・オートクチュールの洗練されたガウンにティファニーのジュエリーをあわせた。
シアー素材の両袖にメタリックな身頃がコントラストを奏でるグッチのドレスを優雅に着こなしたグレース・ガマー。
究極のエレガンスをシンプルに表現したロエベのドレスをまとい、カリスマ性のある存在感を放ったジョディ・フォスター。
タマラ・ラルフによる大胆なネックラインと長い裾がエレガントな黒のドレスにブシュロンのジュエリーをあわせ、エヴァ・ロンゴリアは自身の魅力を最大限にアピールした。
シンプル・イズ・ベストを体現する白一色のドレスはグッチから。この着こなしでキルティン・ダストは今回のベストドレッサーのひとりとなった。
スキャパレッリの大胆なカットのドレスにカルティエのジュエリーをあしらったザンドラ・ヒュラー。ドレス姿でいえば、オスカー像を手にしていた可能性も?
最高の舞台に彩を添えるピンク。アメリカ・フェレーラはアトリエ・ヴェルサーチェのオートクチュールから光るメタリックガウンをまとい、存在感のあるポメラートのジュエリーを合わせた。
長いトレーンが優雅な印象のドルチェ&ガッバーナの黒を身にまとったジェイミー・リー・カーティス。彼女らしいスタイリッシュな選択だ。
トランスジェンダーの女優、ラバーン・コックス。ゴールドのハート型トップにマーメイドラインのボトムが印象的なミュグレーのヴィンテージドレスをみごとに着こなし、モード史を体現した。
アトリエ・ヴェルサーチェによる大胆かつ主張のあオレンジのドレスはレジーナに良く似合って大成功。仕上げはポメラートのジュエリーで。
ドルチェ&ガッバーナが彼女のためにデザインした雄弁なブラックドレスで堂々とポーズを取ったダニエル・ブルックス。
昨年のアカデミー賞でアジア系として初の主演女優賞に輝いたミシェル・ヨー。今年はアシンメトリーなデザインの輝きのあるメタリックドレス、古き良き時代を思わせる長いグローブでふたたび注目を集めた。メゾンはバレンシアガ。
ジャンバティスタヴァリの特注ドレスにティファニーのジュエリーを添えたアリアナ・グランデ。一歩先を行くパフスタイルだ。
今年、『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』で助演女優賞を受賞したダヴァイン・ジョイ・ランドルフ。ルイ・ヴィトンが仕立てた圧巻のドレスはまさに勝者のスタイル。
カナダ出身の22歳、マイトレイ・ラマクリシュナンはレバノン発のメゾンであるズハイル・ムラドの一着をセレクト。白いネックラインとウェストのビッグリボンが印象的だ。
年齢を超えたエレガンスを示したリタ・モレノは御年92歳。肩から裾まであしらわれたフリル、古き良きハリウッドを思わせるロンググローブで、70年にわたるキャリアを表現した
韓国系カナダ人の監督、セリーヌ・ソンはロエベによる黒のコーディネートでシックに仕上げた。
ハリウッドを代表するおしどり夫婦のひとつとして知られるガブリエル・ユニオンとドウェイン・ウェイド。ガブリエルはキャロライナ・ヘレラのメタリックドレスにティファニーのジュエリーを合わせ、元NBA選手のドウェインはブローチがさりげないエレガンスを感じさせるアトリエ・ヴェルサーチェのツートーンで登場。
深いネックラインとサイドスリットが印象的な「AMI Paris」のドレスでポーズをとったイッサ・レイ。
米女優ジュリアン・ハフはフランスのメゾン、アレクサンドル・ヴォーティエによる光沢のあるボディに白のボトムを合わせた独創的なルックで颯爽と。
オスカー賞へのノミネート経験を持つ女優シンシア・エリヴォ。ショルダーから袖にかけての大胆なデザイン、ボトムのマーメイドラインと長く引いた裾が印象的なルイ・ヴィトンのドレスでポーズ。
コメディを得意とするリザ・コッシーは、プラットフォームの靴を履いていたためかレッドカーペットで派手に転倒するというハプニングに見舞われた。とはいえすぐに気を取り直し、マルケッサの赤いドレスでエレガントにポーズ。
いつもながらエレガントで落ち着いた雰囲気のジェフリー・ライト。上質感のあるジョルジオ・アルマーニのスーツでレッドカーペットに姿を見せた。
韓国系アメリカ人の女優グレタ・リーは、ロエベから個性的なデザインのツートーンドレスをセレクト。
マシュー・マコノヒーと同じくブラウンを選択した英国出身のラッパー、リズ・アーメッド。こちらはアルマーニから。
シアー素材の長い袖が軽やかに舞うジョルジュ・チャクラのオートクチュール。この日の主役カラーのひとつとなったレッドオレンジで華やかに会場を盛り上げた。
ジェイソン・ウー(JASON WU)による透ける素材のブラックドレスでセンシュアルに登場したケリー・リパ。