2023年5月に逝去した有名人

5月18日、オーストリア出身の俳優ヘルムート・バーガーが母国のザルツブルクで78年の生涯を閉じた。『地獄に堕ちた勇者ども』をはじめ、イタリアの映画監督ルキノ・ヴィスコンティのさまざまな作品で活躍。ヴィスコンティ監督と10年以上におよぶ恋愛関係にあったことでも知られる。

『キャリー』のリメイク版やテレビシリーズ『またの名をグレイス』への出演で知られるカナダ出身の女優サマンサ・ワインスタインの家族は、インスタグラムのプロフィールに「5月14日、サマンサはトロントのプリンセス・マーガレット病院で愛する人たちに囲まれて亡くなりました」と投稿。享年28、死因は2021年に見つかった卵巣がんだという。

5月29日、際立った存在感とハスキーな声音で知られるスペインの美容家リュイス・リョンゲラスが咽頭がんのためバルセロナの自宅で亡くなった。享年87。女性と男性の両方を対象にした国内初の美容室「リョンゲラス」を1972年にオープンし、全国チェーンに育て上げ大きな成功を収めた。顧客リストにはアルバ公爵夫人、ソフィア前国王妃、サルバドール・ダリも名を連ねる。

スペインの作家で詩人、劇作家のアントニオ・ガラはアンダルシア州コルドバで92年の生涯を閉じた。代表作はスペイン語圏の重要な文学賞「プラネタ賞」を受賞した『真紅の写本』（1990年）や『トルコ受難』（1994年）など。文学的功績と並び、威圧的な性格でも知られていた。

「ロックの女王」として圧倒的な人気を誇ったティナ・ターナー。晩年は闘病生活を送っており、今年5月24日にスイスのチューリッヒにある自宅で亡くなった。享年83。音楽界への多大なる貢献と忘れがたいステージパフォーマンスにより、いつまでも人々の記憶に残るだろう。

TVシリーズ『ローマ』や映画『マイティ・ソー』シリーズで人気を博したイギリス出身の俳優レイ・スティーヴンソンが5月21日に58歳で亡くなった。最新作『Cassino in Ischia（イスキア島のカジノ）』の撮影を行っていたイタリアで突然体調を崩し、病院に運ばれたもののそこで亡くなったという。

イギリスのロックグループ、「ザ・スミス」のベーシストとして活躍したアンディ・ロークが膵臓がんのため59歳でこの世を去った。同バンドのギタリスト、ジョニー・マーはソーシャルネットワークのアカウントを通じ哀悼の意を表した： 「大変残念なことに、長い闘病の末にアンディ・ロークが亡くなりました。彼を知る人たちには優しく温かな存在として、音楽ファンには類まれな才能をもつミュージシャンとしてその記憶の中で輝き続けることでしょう」

全米批評家協会賞をはじめ、さまざまな文学賞を受賞したイギリスの作家マーティン・エイミスが5月19日、食道がんのためフロリダ州レイクワースにある自宅で死去した。享年73。

5月11日、女子バレーボールブラジル代表パウラ・ボルゴが29歳で他界した。胃がんが発見され昨年9月に現役を引退、闘病生活を送っていた。

70年代から80年代にかけて活躍したサーフィン界のレジェンド、デーン・ケアロハ。ハワイ出身のスターは長期にわたるがん闘病生活を送った末、64歳でこの世を去った。

5月18日、歌舞伎役者の市川段四郎が自宅で倒れているのが見つかり、搬送先の病院で亡くなった。同じく自宅で倒れていた妻は現場で死亡が確認され、同居していた長男の市川猿之助に対し警察による取り調べが行われている。

5月11日、アメリカの俳優で映画監督のケネス・アンガーが96歳で没した。カルト映画作家とされ、20歳のときに同性愛をテーマにした処女作『花火』を発表、当時のアメリカ社会から反発を受けた。

アメリカの長寿TVテレビシリーズ『ジェネラル・ホスピタル』で50年近くボビー・スペンサー役を務めた米女優、ジャクリーン・ジーマンが5月9日に70歳で死去した。米ABCのエグゼクティブプロデューサーが訃報を伝えた。

ブラジルのロック歌手で60年代にバンド「ムタンチス」のボーカルとして人気を博したリタ・リー。5月8日、がんのためサンパウロの自宅で死去した。

スペインの元サッカー選手、アルセニオ・イグレシアスが5月5日に92歳で他界した。現役時代はデポルティーボ・デ・コルーニャ等のクラブで活躍、のちにデポルティーボの監督としてチームの1部昇格に大きく貢献した。名将の死を悼んでチームスタジアムには献花台が設けられ、多くの人が別れを告げに訪れた。

2022年ミス・ユニバースでファイナリストの一人となったオーストラリア出身のモデル、シエナ・ウィアーは乗馬中に転倒。治療の甲斐なく5月4日に23歳の若さで亡くなった。転倒事故を受けてシドニーのウェストミード病院に入院していた。

写真：インスタグラム（@sienna_weir）

カナダ出身のシンガーソングライター、ゴードン・ライトフットはトロント市内にある入院先の病院で84歳で亡くなった。現役時代は数多くの曲を発表、その一部はエルヴィス・プレスリー、ボブ・ディラン、バーブラ・ストライサンド、オリビア・ニュートン・ジョンなどのアーティストにカバーされている。