2023年英国アカデミー賞:授賞式に集まったセレブたちのファッションチェック
イギリスで今年も英国アカデミー映画賞(BAFTA)が開催され、王室のキャサリン妃のファッションに注目が集まった。公妃はウェディングドレスにインスパイアされたアレキサンダー・マックイーンのアシメトリ・ドレスに身を包み、ブラックのグローブを着用。さらにそこにザラのイヤリングを合わせたスタイルはSNS上で多くのコメントを集めた。当然、その大半は称賛するものだ。
BAFTAの授賞式にはさまざまな俳優や王族が美しく着飾って登場、その規模は他の催しをかすませてしまうほどだ。今年もロンドンのロイヤル・フェスティバル・ホールには目にも鮮やかな出席者たちが集まり、世間を楽しませた。
まずは変わり種から。ケイト・ブランシェットは2015年に米国アカデミー賞授賞式で着用したメゾン・マルジェラのドレスを再活用。ただし今回はアクセサリーにはルイ・ヴィトンを採用した。「オスカー」の香りただようドレスはチャーミングだが、もうひとひねり欲しくもある。
いまではレッドカーペットの常連となったアナ・デ・アルマス。『ブロンド』で演じたマリリン・モンロー役でノミネートもされていた彼女が選んだのはルイ・ヴィトンのピンクのドレス。鮮やかな赤の口紅がアクセントになっている。
いつでも大胆かつ個性派のアニャ・テイラー=ジョイはスキャパレリの新作に身を包んで登場。足元を飾るのはAquazzura(アクアズーラ)のサンダルだ。印象的なケープは会場でも注目の的となっていた。
フローレンス・ピューはハリス・リードがデザインしたドレスで周囲を圧倒。レッドカーペットを通る人みなを振り向かせた。アクセサリーにはティファニーのジュエリーを採用。
ソフィー・ターナーは暗めの髪色にネコを思わせる特徴的なアイラインで登場。ドレスはトランスペアレントで、ジュエリーはルイ・ヴィトン。参加者の中でもとびきりに洗練されていた。
グウェンドリン・クリスティーはジャイルズ・ディーコン特注の大胆なティアードドレスに身を包んで登場、素晴らしいインパクトを残した。
モデル兼女優のロージー・ハンティントン=ホワイトリーはアライアのトータルブラックコーデで登場。よく観察しないと細かいデザインは見分けられないが、大変すばらしかった。
シンシア・エリヴォはいつでも皆の期待を裏切らないが、BAFTAでも圧巻だった。ルイ・ヴィトンのスパークリングドレスは彼女自身にも負けないほどの輝きを放っていた。
脚本家にしてプロデューサーのシャーロット・キャロルは今回もっとも印象的な着こなしを見せたひとり。Azzi & Ostaのドレスにネオンピンクのサンダルが決まっていた。
モデルのサラ・サンパイオはズハイル・ムラドがデザインしたエレガントで落ち着いた黒のドレスを着用。
アルマーニのクチュールライン「プリヴェ」の新作に身を包んだダニエル・デッドワイラー。ブルガリのジュエリーと合わせたスタイルが大変似合っていた
個性的な白一色に、後ろに長く伸びる裾が印象的なドレスはタマラ・ラルフがリリー・ジェームズのためにデザインしたもの。
今年のレッドカーペットで注目を集めるためにニコラ・コクランが選んだデザイナーはヴァレンティノ。
米国アカデミー賞受賞歴もあるエディ・レッドメインはいつもメンズファッションのトップランナー。今年は80年代風のアレキサンダー・マックイーンのスーツでベルボトムパンツに大きな襟のジャケット、シャツはなしという圧巻のスタイルで登場。
ベテラン女優のジェイミー・リー・カーティスは今年のアワードシーズンも満喫。さまざまなイベントで聴衆を驚かせてくれているが、今回はサンローランに身を包んで登場。色は当然アイコニックな白と黒だ。
アリアナ・デボーズの着たフェンディのドレスは今回最も大胆かつ成功したデザイン。
白と黒に身を包んで大成功した女優がもう一人。デザイナーのコン・トゥリ特注のドレスを着用したヘイリー・アトウェルは見事だった。
チョン・ホヨンはルイ・ヴィトンのストラップレスドレスで登場、観衆を楽しませた。
エマ・トンプソンはオーバーサイズのジャケットに肩掛けコートを着用、レッドカーペットに新たなトレンドを持ち込んだ。素晴らしく、新鮮なスタイルだ。
神秘的なデザインで驚きをもたらしたのはエリー・ゴールディング(この袖!)。首元を飾るのはブルガリの蛇がモチーフのシリーズ、セルペンティだ。
『イニシェリン島の精霊』での演技で助演女優賞を獲得したケリー・コンドン。アルマーニの「プリヴェ」ライン2019年秋冬モデルに身を包んでの受賞となった。
今年のBAFTAのトレンドは白と黒らしく、ジュリアン・ムーアもその流れにのったひとり。サンローランのドレスにブルガリのジュエリーでそのトレンドを完璧に体現して見せた。
キャリー・マリガンは黒のドレスで妊娠中のお腹を強調。長い袖と四角いネックラインも特徴的だ。
ケイト・ブランシェットと主演女優賞を争ったミシェール・ヨー。着用したのは落ち着きと存在感を併せ持ったクリスチャン・ディオールの2018年秋冬モデルのセットアップ。ジュエリーはムサイエフだ。
紫もBAFTAのレッドカーペットでの流行色。だがこのステラ・マッカートニーのドレスに身を包んだヴィオラ・デイヴィスほど見事に着こなせる人はそういないだろう。
ジェリ・ハリウェルはこういう場所ではいつもフォーマルに決めるが、今回のBAFTAではスイートなお姫様風ドレス、色も白でロマンティックなデザインだ。
ジョディ・ターナー=スミスのドレスはフリンジやレース、ラインストーンなどさまざまな要素がてんこ盛りだが、その結果は最高。グッチのオリジナル・デザインが素晴らしい。
パメラ・ローランドのデザインによるドレスも良いが、アンジェラ・バセットがひときわ目立っていたのはバッグのアクセント。
キャサリン・ゼタ=ジョーンズのアシメトリなマーメイドカットのドレスは素晴らしく、レッドカーペットのなかでも随一。
イギリスの有名パーソナリティ、ヴィック・ホープは紫のランジェリー風ドレスで登場。ドレスのデザインはKYHAスタジオで、ブルガリのジュエリーとのコーディネートは一見の価値あり。
歌手のフランキー・ブリッジはサンローランの2022年秋冬コレクションに身を包んで登場。あまりにもぴったりで大成功。
ラシャーナ・リンチのドレスもフェンディデザイン。観衆を圧倒した。