2023年、世界はどうなる?:ババ・ヴァンガとノストラダムスの予言
終わりを迎えようとしている2022年。この年は、2月24日の開戦以来、膨大な犠牲者を出し続けている悲惨なウクライナ侵攻によって人々の記憶に刻まれることだろう。ところが、この歴史的大事件は、フランスの占星術師ノストラダムスによって16世紀にすでに予言されていたらしいのだ。
もちろん、予言がどこまで信頼できるのかについては議論の余地がある。そこで、今回はノストラダムスとババ・ヴァンガが2023年に起きると予言した重大(かつ不穏)な出来事について、信憑性のほどには立ち入らずに見てゆくことにしよう。
ノストラダムスが予言した2023年は「大戦」に彩られているようだ。ウェブサイト 「wionews.com」によれば、ノストラダムスは次のように書き残しているという:「大戦開始から7ヵ月、悪に手を染めた人々は死す。ルーアンとエヴルーは王の手には落ちまい」
この予言は現在進行中のウクライナ侵攻がエスカレートし、世界を巻き込んだ核戦争に発展する可能性を示唆していると解釈することもできよう。
ノストラダムスはまた、地球温暖化に関する予言も行っており、気温と海面の上昇を見通していたとも言われる。
16世紀にさかのぼるとされるノストラダムスの予言集には、「太陽のごとき頭が輝く海を焼き尽くす。黒海に暮らす魚たちは煮えてしまうだろう」と書かれているのだ。
さらに、彼の予言によれば、戦争や地球温暖化をうけて、2023年には各地で大規模な動乱が発生するとされている。
これについて、ノストラダムスは「汝らは、大いなる変化や身の毛もよだつ恐怖と復讐を目撃せん」としているらしい。そして、この予言は富裕層に対する反乱のことだと解釈する向きもある。
また、2023年に関する予言の中でノストラダムスは、現ローマ教皇フランシスコの後継者が新教皇に即位すると書き残しているが、この人物が「正統な」教皇としては最後になるという解釈もなされている。
ノストラダムスの信奉者たちによれば、2023年にこれまでの世界が終わり、新たな世界が始まる可能性もあるという。
この解釈は「王家の館に落ちる天界の炎」という予言に基づいたものだ。すなわち、これまでの文明は灰燼に帰し、新たな世界が誕生するというのだ。
さらに、ノストラダムスは予言集の中で、不明瞭ながらも2023年中の火星着陸を予言している。
写真:NASA
彼の信奉者たちは「火星に降り立つ光」という一節を、人類による火星着陸のことだと解釈しているのだ(ただし、イーロン・マスクの火星着陸計画は2029年に予定されている)。
写真:NASA
ノストラダムスが残した不穏な予言の中には、経済危機の到来によって人類が取り返しのつかない絶望に陥るというものもある。
これについてノストラダムスは、「穀物の値上がりで、人々は隣人を食べるようになるだろう」と述べている。
2023年について不穏な予言をしているのはノストラダムスだけではない。9.11事件やダイアナ元妃の死に関する予言を的中させたことで「バルカン半島のノストラダムス」の異名をとるババ・ヴァンガもまた、暗い世相を見通しているようだ。
写真:YouTube
1996年にこの世を去ったババ・ヴァンガは、ノストラダムスが書き残した終末論的な予言に加え、壊滅的な太陽嵐の発生を予測。
この予言が現実のものとなった場合、世界中のインフラが大ダメージを受けて数年間にわたる停電が発生し、深刻な社会混乱に至るとされる。
ババ・ヴァンガはまた、地球の軌道が変化することで終末論的な事態に陥るという予言もしている。
ウェブサイト「history.co.uk」の説明によれば、軌道の変化がわずかであったとしても放射線量や気温の上昇につながる可能性があり、「終末論的な影響をもたらすかもしれない」のだという。
ババ・ヴァンガの信奉者たちは、彼女は2023年にある大国が生物兵器の実用化試験を行うという予知夢を見たとしているが、どの国なのかについては明言していない。
この予言が研究施設における新型ウイルス開発などを指すのであれば、世界の終わりとまでは言えないものの、破滅的な結果がもたらされる可能性は十分にある。
ここでご紹介した予言の数々が希望に満ちたものでないのは確かだ。とはいえ、予言はあくまで解釈次第。確かな根拠があるわけではないので、鵜呑みにするのも良くないだろう。