世界で進む「高層建築」：超高層ビルが最も多くある都市ランキング
80憶人を突破した世界人口
昨年、世界人口が初めて80億人を突破した。さらに国連では、2035年までに世界人口は90億人に達するという予測を立てている。
都市に林立する高層ビル
世界各国の都市で人口増加がすすみ、一般的なものからユニークなものまでさまざまな高層ビルが建設されるようになった。さらに、建築技術の発展とともに300mを超える超高層ビルもその数を増やしつつある。
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「超高層ビル」とは
日本の法律では、31mを超える10階建て以上の建築物を「高層建築物」、60mを超える20階建て以上の建築物を「超高層ビル」としている。しかし、世界的には「超高層ビル」といえば150m以上とされることが多い。
世界一高いビル
現在、世界で最も高いビルは、ドバイにある163階建て、高さ828mの「ブルジュ・ハリファ」だ。ただし、1,008mの高さとなるサウジアラビアの「ジッダ・タワー」が竣工すれば、世界一の座を譲ることになるだろう。また、東京では高さ1,700mのスカイマイルタワーの建設が計画されている。
超高層ビルが多い国
では、現時点で超高層ビルの数が最も多い国はどこだろう？答えは中国で、国の威厳を内外に示すためのシンボルとして、超高層ビルの建設が推し進められている。
超高層ビルが多い都市
また、WEBサイト「Visual Capitalist」は国際NPO「高層ビル・都市居住協議会」のデータをもとに、高層ビルの数が最も多い世界の25都市をピックアップしている。今回はこのランキングをみてみよう。
1位：香港／中国
1位に輝いたのは世界を代表する摩天楼都市、香港。150mを超える超高層ビルが657棟あり、300mを超えるビルも6棟建設されている。とくに有名な建物は「環境貿易広場」「香港国際金融センター」「セントラルプラザ」（写真）。
高層ビル数（150m以上）：657
超高層ビル数（300m以上）：6
2位：深圳／中国
かつての漁村からグローバルな大都市へと驚異的なスピードで発展を遂げた中国広東省の都市、深圳が2位となった。主な建物は「平安国際金融中心」、「京基100」など。
高層ビル数（150m以上）：513
超高層ビル数（300m以上）：16
3位：アメリカ／ニューヨーク
エンパイア・ステート・ビルディングは高さ443メートル。現在は世界で最も高いビル50位内にも入らないが、いまでも大都市ニューヨークを代表するランドマークだ。
高層ビル数（150m以上）：421
超高層ビル数（300m以上）：16
4位：ドバイ／アラブ首長国連邦
現時点で世界一の高さを誇る「ブルジュ・ハリファ」（828m）を抱えるドバイが4位となった。
高層ビル数（150m以上）：395
超高層ビル数（300m以上）：28
5位：広州／中国
「CTF金融センター」をはじめとする超高層ビルが立ち並ぶほか、世界で6位、国内で最も高い電波塔「広州タワー」（600m）がおかれている。
高層ビル数（150m以上）：254
超高層ビル数（300m以上）：11
6位：上海／中国
上海を代表するタワービル「上海中心（632m）」は世界で第3位、中国では最も高い超高層ビルとなっている。
高層ビル数（150m以上）：250
超高層ビル数（300m以上）：5
7位：クアラルンプール／マレーシア
マレーシアの首都クアラルンプールでは2023年に「ムルデカ118」（678.9m）が完成。ドバイの「ブルジュ・ハリファ」に次いで世界で2番目に高いビルだ。
超高層ビル数（150m以上）：211
超高層ビル数（300m以上）：5
8位：重慶／中国
中国一の人口を誇る重慶には高層ビルが立ち並び、ねじれたフォルムが特徴的な建物などもみることができる。
高層ビル数（150m以上）：205
超高層ビル数（300m以上）：5
9位：東京／日本
日本では2023年に「麻布台ヒルズ森JPタワー」が完成した。国内で初めて高さ300mを超える超高層ビルだ。
高層ビル数（150m以上）：200
超高層ビル数（300m以上）：1
10位：武漢／中国
中国の武漢では、2022年に高さ475メートルの「武漢グリーンランドセンター」が完成した。
高層ビル数（150m以上）：183
超高層ビル数（300m以上）：5
11位：シカゴ／アメリカ
摩天楼のランドスケープで知られるシカゴ。代表的な建物は高さ523メートルのウィリス・タワーで、市内で最も高く国内で2番目に高い超高層ビルだ。
高層ビル数（150m以上）：178
超高層ビル数（300m以上）：7
12位：ジャカルタ／インドネシア
ジャカルタでは2022年に高さ300mを超える超高層ビルが2棟完成。382.9mのオートグラフタワーと304mのルミナリータワーで、南半球で最も高い建物となっている。
超高層ビル数（150m以上）：160
超高層ビル数（300m以上）：2
13位：成都／中国
急速に発展を遂げて高層ビルが立ち並ぶ大都会となった成都。2024年現在、高さ489メートルの新たなランドマークの建設も進められており竣工予定は2027年末だ。
高層ビル数（150m以上）：150
超高層ビル数（300m以上）：0
14位：バンコク／タイ
バンコクでは2016年に、77階建てで高さ314メートルの「マハナコン・スカイウォーク」が完成。
超高層ビル数（150m以上）：133
超高層ビル数（300m以上）：3
15位：瀋陽／中国
中国東北地方を代表する都市、瀋陽には高さ327メートルの「華府天地プラザ」や427mの瀋陽国際金融センターといった巨大ビルが立ち並んでいる。
超高層ビル数（150m以上）：129
超高層ビル数（300m以上）：3
16位：シンガポール
建物の高さが280メートルまでに制限されているシンガポールだが、特例を得て建設された290メートルの建物「グオコタワー」もある。
高層ビル数（150m以上）：128
超高層ビル数（300m以上）：0
17位：南寧市／中国
中国・広西チワン族自治区の首府である南寧市、高層ビルが立ち並ぶが街路樹の多さでも知られている。
高層ビル数（150m以上）：122
超高層ビル数（300m以上）：6
18位：ムンバイ／インド
成長著しいムンバイには、2018年に完成した320メートルの「パレロワイヤル」を筆頭に、200メートル級の高層ビルが数多く立ち並んでいる。
高層ビル数（150m以上）：114
超高層ビル数（300m以上）：1
19位：天津／中国
海上貿易が盛んな商業都市、天津にも摩天楼が広がる。ただし、市郊外には117階建てで高さ597メートルの『高銀金融117』が未完のまま放置され、廃墟となっている。
高層ビル数（150m以上）：109
超高層ビル数（300m以上）：3
20位：南京／中国
尖塔までの高さが450メートルの「紫峰タワー」は南京で1番、中国で2番目に高いビルとなっている。
高層ビル数（150m以上）：108
超高層ビル数（300m以上）：7
21位：釜山／韓国
韓国第二の都市、釜山は高層タワーが立ち並ぶ大都会。3棟からなる「LCTランドマークタワー」（高さ411メートル）は韓国で2番目の規模を誇る。
高層ビル数（150m以上）：106
超高層ビル数（300m以上）：4
22位：トロント／カナダ
トロントのランドマークは高さ553メートルを超える「CNタワー」だ。
高層ビル数（150m以上）：106
超高層ビル数（300m以上）：2
23位：ソウル／韓国
首都ソウルには高さ555メートルで国内最大の「ロッテワールドタワー」がそびえている。
高層ビル数（150m以上）：104
超高層ビル数（300m以上）：2
24位：長沙／中国
2018年に湖南省長沙市に完成した「長沙国際金融中心」。ツインタワーでそれぞれの高さは452メートル、315メートルと圧巻。
高層ビル数（150m以上）：97
超高層ビル数（300m以上）：5
25位：メルボルン／オーストラリア
オーストラリア第二の都市メルボルンのシンボルは、高さ297メートルの「ユーレカタワー」だ。
高層ビル数（150m以上）：94
超高層ビル数（300m以上）：1
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