難病と闘うセリーヌ・ディオン:明かされた現状
難病を公表した世界的歌手セリーヌ・ディオンさんの容態について、セリーヌさんの家族が「ここ数か月で著しく悪化している」ことを明らかにした。
セリーヌさんの姉で歌手のクローデット・ディオンさんはカナダのテレビ番組『7 jours』に出演、インタビューを通じて「(妹は)筋肉を自分で動かすことができなくなりました」と語った。
映画『タイタニック』の主題歌を始め、数々のヒット曲を送り出したセリーヌ・ディオンさんは1年前、発生率は100万人に1人という難病の「スティッフパーソン症候群」を患っていることを公表。
セリーヌさんが2022年12月に罹患を公表した「スティッフパーソン症候群」は中枢神経系に問題が生じる神経性疾患で、体幹や手足を始めとして筋肉に痙攣や硬直が起こるというもの。進行性の病で、やがて全身の筋肉が動かなくなるとされる。
罹患の公表と共に、セリーヌ・ディオンさんは2023年春に欧州で予定していた「クラージュ・ワールド・ツアー」を2024年に延期すると発表。しかし、現在も闘病を続けていることからツアーのキャンセルが発表された。
セリーヌさんの姉は前述のインタビューを通じ、「声帯もそうですが、心臓も筋肉でできています。私はこの点を心配しています」と打ち明けた。
「スティッフパーソン症候群を発症するのは100万人に1人です。影響を受ける人は少ないことから、医学者の間でも十分な研究が行われてきませんでした。非常にまれな疾患で、あらゆる希望を失ってしまった人もいます」とクローデットさんはコメント。
セリーヌ・ディオンさんの病状については姉のクローデットさんが番組で明かしたほか、本人もインスタグラムを通じてファンへのコメントを行っている。
写真: Instagram - @celinedion
「筋肉の痙攣は生活のあらゆる面に影響を及ぼしています。ときには歩くことさえ困難になり、以前のように声帯を使うこともできなくなります」
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それでもセリーヌ・ディオンさんは努力する姿勢を失なっていない。「素晴らしい医師チームのもとで治療に取り組んでいます。医師の方々は私に希望を与えてくれるほか、子どもたちのことも支えてくれています」とファンへの報告を行った。
写真: Instagram - @celinedion
セリーヌ・ディオンさんはここ数年で最愛の人との別れを経験している。2016年、夫で生涯を通じてマネージャーを務めたルネ・アンジェリルさん(写真)が咽頭がんのため73歳で逝去。その2日後には、セリーヌさんの兄が同じ病で命を落としている。
姉のクローデット・ディオンさんはインタビューを通じ、「どういう形になるかはわかりませんが、セリーヌはステージに戻ることを願っています」とコメント。ファンのためにも復帰に向けて努力を続けるセリーヌ・ディオンさんの今後を見守りたい。