画像で振り返る英国王の戴冠式:ロイヤルの正装姿に卒倒した士官・・・・・・
6日、世界の人々が見守る中で英チャールズ国王の戴冠式が行われた。70年ぶりとなった戴冠式には各国から多くのゲストが招かれ、英王室の伝統に則った式典を通じて王家の貴重な宝物類が公開された。
戴冠式が行われたのはウェストミンスター寺院。最初にカミラ妃、続いてチャールズ国王が壮麗な寺院に足を踏み入れた。式典に招待された世界各国の王族やセレブの姿や王家の馬車など、この日のハイライトをチェックしてみよう。
イギリスの新国王の戴冠式には、歌手ライオネル・リッチーから欧州委員会ウルスラ・フォン・デル・ライエン委員長まで、各界を代表する約2000人の人々が招待された。
最初に到着した英王室メンバーは、チャールズ国王の姪にあたるベアトリス王女とユージェニー王女姉妹とその夫たち。つづくヘンリー王子は、メーガン妃が自宅のあるカリフォルニアに残ったためひとりで参列。ベアトリス王女の夫エドアルド・マペッリ・モッツィが慰めるようにヘンリー王子に話しかけた。
ウエストミンスター寺院に入ったヘンリー王子は、前から2列目にいる叔父や叔母たちの後ろの列にいとこたちと一緒に着席した。中継視聴者の中にはヘンリー王子がひともんちゃくを起こすことを期待する向きもあったかもしれない。
ウィリアム皇太子夫妻は子供たちとウェセックス伯爵夫妻に伴われてウエストミンスター寺院入り。王室の正装であるローブとマントをはおった姿が話題となった。
次期王位継承者であるウィリアム皇太子と並んで寺院に入るキャサリン妃は、群衆をちらりと振り返った。
ウエストミンスター寺院に向かう車の中、窓の向こうでおそろしげな表情をするシャーロット王女の姿がキャッチされた。重要イベントを前にして緊張しているのかも?
ウェールズのプリンスとプリンセスの 2 人の末っ子は、ロンドンで小雨が降る中、両親と一緒に歩きました。シャーロットは見事に見え、この時点で若い王子からのふざけた態度はあまりありませんでした.すべてが順調でした。しかし、ジョージ王子はどこにいましたか?
ウィリアム皇太子夫妻にはジョージ王子(9)、シャーロット王女(8)、ルイ王子(5)という3人の子供がいる。小雨の中、末っ子のルイ王子は両親と手をつないで神妙な面持ちで歩いた。変顔は封印?
長男のジョージ王子はまだ9歳だが、式典で新国王や王妃のローブの裾をもつ「ページ・オブ・オナー」の一人という重要な役割を果たすことに。やはり緊張した面持ちだ。
ゲスト全員がみなウェスト員スター寺院に到着したころ、国王夫妻はバッキンガム宮殿からウェストミンスター寺院へと馬車「ダイヤモンド・ジュビリー・ステート・コーチ」で移動しつつあった。これは2012年にエリザベス女王の在位60周にあわせ製作された最新型で、サスペンションや電動窓等の設備まで備えている。
騎馬音楽隊によるパレードで、1頭の馬だけはご機嫌を損ねたようで集団から外れてしまった。ほかの馬も後に続く「ドミノ効果」が心配されたが、杞憂に終わった。ただし耳から外れたドラムを直すのはむずかしそうだ。
パレードに加わっていた英海軍の士官が一人、突然地面に倒れた。まわりにいた士官に助けられたが、厳しいスケジュールに加え、過度の緊張を強いられていたのかもしれない。
ウェストミンスター寺院に到着したチャールズ国王は、孫であるジョージ王子の近くで少し立ち止まった。新国王は、孫たちからは愛すべき祖父として親しまれている。
国王夫妻は馬車に乗り、国家が演奏される中をバッキンガム宮殿からウェストミンスター寺院へ向かった。その距離約2㎞、ひとりの楽団員がやはり疲労と緊張のためか倒れてしまった。
戴冠式が行われる間、「国家の剣」を捧げつづける大役を務めたのはイギリスの政治家で庶民院院内総務・枢密院議長のペニー・モーダント 。
戴冠式では王権を象徴するさまざまな宝物が国王の前に運ばれた。もっとも重要なものは、1661年製で大粒のルビーやアメジストなどがあしらわれた宝冠「聖エドワード王冠」。2kg余りと大変重たく、君主の戴冠のときだけに使われる。
こちらも英王室の重要な宝物である「オーブ」(宝珠)。この世における国王の権威を象徴し、球体に十字架が乗っている。
74歳いして君主となるチャールズ国王は、戴冠用の椅子に腰かけ「国王の誓い」をする。そして、全世界の人々がともに国王への忠誠を誓う「人々の称賛」が行われる。
チャールズ国王は英国教会の首長としての宣誓を行い、聖書に手を載せ宗教を擁護することを誓う。
こうした厳粛なイベントは、9歳でやんちゃ盛りのルイ王子にとっては退屈そのものだったに違いない。疲れを隠さず大あくび。
もう一人のプリンス、ヘンリー王子も心の動きを隠さない。何かの物音におどろいたのか、固い表情でふりむいた。
3.6キログラムの国家の剣を捧げつづける役割を初めて担った女性となったイギリスの政治家ペニー・モーダントには、高い称賛の声が寄せられた。
国王には腕輪や王笏といったさまざまな宝物が与えられ、祭壇に並べられていく。このかなり長いプロセスには讃美歌の声が付随する。
次に新国王の儀礼用ローブは外され、大主教の手で「塗油」が行われる。「塗油」はもっとも神聖な行いであることから帳の中で行われる。カミラ公妃も外で待つことになる。
その後チャールズ国王は金糸のローブを羽織り、戴冠式の椅子に坐して頭上に王冠をいただく。「聖エドワード王冠」をかぶるのは生涯でこの1度きりだ。
チャールズ国王の頭に王冠がおかれた瞬間。今後長きにわたり語り継がれるであろう場面だ。
将来イギリス君主の座に就くことになるウィリアム皇太子は、父の足元にひざまずき忠誠を誓った。
チャールズ国王は金のローブの上からさらに金のストールとマントをかけてもらった。かなり重そがありそうだ。
ウェストミンスター寺院は縦に長い建物であることから、後方にいる人々にも式次第が伝わるよう、特別スクリーンが設置された。
その後、カミラ公妃にも戴冠が行われ、晴れて夫妻は「国王王妃両殿下」となった。
緊張した面持ちのカミラ妃は、1911年にジョージ5世の妃メアリー王妃のために作られた冠をいただいた。
国王は最後に黄金のマントから白の衣装に着替え、「聖エドワード王冠」よりも軽い「大英帝国王冠」を着用した。イギリス国歌斉唱に送られ、ウェストミンスター寺院を後にする。
チャールズ新国王とカミラ妃は8頭の馬に引かれた「ゴールド・ステート・コーチ」に乗り込み、ウェストミンスター寺院を出発。
ウェストミンスター寺院からバッキンガム宮殿にかけて約4千人のイギリス軍士官や英連邦諸国の代表によるパレードが行われ、一糸乱れぬ隊列の様子が全世界に中継された。
堅苦しい戴冠式から解放されたジョージ王子とシャーロット王女は、皇太子夫妻とともに馬車に乗り込みやっとリラックスした表情を浮かべ、詰めかけた聴衆に手を振った。
パレードが終わりに近づいたとき、違法ドローンが上空を飛行するのが発見された。これはローン妨害装置によりたちまちキャッチされた。
無事にバッキンガム宮殿に到着したチャールズ国王は、いったん休息。その間、パレードで移動してきたイギリス軍以下の士官たちは宮殿の庭園に完璧な形を描いて控えた。
バッキンガム宮殿の芝生の上に隊列を組んで立つ軍の様子は見事というほかないだろう。
バッキンガム宮殿のバルコニーに立つロイヤルファミリーの姿を一目見ようと、多くの人々が宮殿の門に向かった。
戴冠を終えた新国王夫妻がバッキンガム宮殿のバルコニーに姿を現すと、群衆から大きな歓声が上った。ここには国王夫妻の裾をもつ大役を務めたページボーイたちの姿も見られた。
チャールズ国王とカミラ妃のほか、ウィリアム皇太子夫妻とその子供たち、国王の妹アン王女夫妻、エディンバラ公夫妻と子供たちといった王室の上級メンバーが姿を見せた。
ロイヤルメンバーがバルコニーにそろうと、英国軍による祝賀飛行が行われ、ロンドン中心部の上空に三色のラインが描かれた。ただし、雨天により規模を縮小された模様。
バッキンガム宮殿上空で祝賀飛行を成功させたのは英空軍の「レッドアローズ」、人々は空を見上げて歓声を上げた。