イギリスのユージェニー王女:両親の離婚を乗り越え、遠距離恋愛から結婚へ

チャールズ三世の姪、ユージェニー王女
結婚してジャック・ブルックスバンク夫人に
多くの人が名前の発音を間違える
友人からはニックネームで呼ばれる
王位継承順位は?
両親は離婚
アンドルー王子のスキャンダル
父親似の短気
父親をパパラッチ
父親のことを大事に思う
家族なしには生きられない
青春時代
健康問題
アート界でのキャリア
ひとめぼれ
夫は実業家のもとで働く
恋人は親戚だった?
遠距離恋愛
プロポーズ
ウィンザー城での結婚式
エリザベス女王からティアラを借りる
長男誕生
二人目も妊娠中
税金は受け取らず
とはいえ懐には余裕が
離婚にもいい面が
悠々自適の愛の巣
チャールズ三世の姪、ユージェニー王女

イギリス国王チャールズ三世の姪にあたるユージェニー王女は1990年3月23日生まれ。王族として高位にあるわけではないものの、一族のメンバーほぼ全員と親しく付き合っており、人々の模範となるような生活を送っているようだ。それでも、王族の人びとにはつきものだが、いくつか意外な事実もある。

結婚してジャック・ブルックスバンク夫人に

王女のフルネームはユージェニー・ヴィクトリア・ヘレナ。結婚前はユージェニー・オブ・ヨーク王女、結婚後はジャック・ブルックスバンク夫人ユージェニー王女と呼ばれている。

多くの人が名前の発音を間違える

王女の名前(Eugenie)は発音が分かりにくいことでも知られている。2008年に『テレグラフ』紙が行ったインタビューでは、自分の名前がうまく発音できない人には「『ひざを使え(use your knees ユージャニー)』という感じで、と説明します」と言っているが、同時に「まあなんでも大丈夫です。いろいろな呼ばれ方をするのには慣れてますから」とも言っている。

友人からはニックネームで呼ばれる

王女にはニックネームもある。親しい友達からは「ユージー(Youj)」や「ブージー(Bouj)」などと呼ばれている。

王位継承順位は?

王女の現在の王位継承順位は第11位。姉のベアトリスが9位なので、その娘シエナに次ぐ形だ。

両親は離婚

王女はヨーク公爵アンドルー王子とその妻セーラ・ファーガソンの末娘。両親は1986年に結婚したが、セーラの不倫スキャンダルが原因で6年後の1992年から別居、1996年には離婚に至った。近年ではアンドルー王子のほうにも未成年と性的関係を持った疑いというスキャンダルがあったが、それでも王女は両親ふたりと良好な関係を維持しているという。

アンドルー王子のスキャンダル

父親のスキャンダルが飛び込んできたときは王女もさすがにあっけにとられたことだろう。王室では、娘であるユージェニー王女たちから称号を剥奪するという話まで出たらしい。おまけに2022年には、トルコの富豪から詐欺行為に加担したとしてユージェニー王女も父や姉と共に訴えられた。娘たちにとってはとんだ災難だ。

父親似の短気

ユージェニー王女が父親からもらったのはトラブルだけではない。性格にも似たところがあるのだという。2008年の『テレグラフ』でのインタビューで王女は「父とは短気なところが似ています」と言っている。王女によると、「ときどき頭に血がのぼってしまう」きらいがあり、姉のベアトリスほど上品ではいられないという。

父親をパパラッチ

パパラッチは王室にとって常に頭痛の種だが、自宅で家族にパパラッチされるというのはあまり聞いたことがない。ある時、ユージェニー王女はバッキンガム宮殿の「一般人は入れない廊下」にいる父親の写真を撮ったとイギリスの『ヴォーグ』誌に語り、実際にインスタグラムに投稿した。これには王室から待ったがかかり投稿は削除された。

父親のことを大事に思う

2008年の『ハーパーズ・バザー』誌でのインタビューで、王女は家族が自分にとってどれほど重要かを語り、とりわけ父親が家族の礎であると述べている。

家族なしには生きられない

王女はさらにこう続ける:「それなしには生きられないものですか? 家族です。きれいごとに聞こえるかもしれませんが、本当のことです。特に母がそうで、母がいなくては私は難しい決断を下すことはできません。姉も大事です。いつも母が言っているのですが、わたしたち姉妹はお互いの人生がいまどういう状況かをはっきりと理解している、お互いにとって唯一の人間なのです」

青春時代

ユージェニー王女はウィンザーの寄宿学校で学びはじめ、のちに同じく寄宿制のマールボロ・カレッジに転校。マールボロ・カレッジという名前は王室に詳しい人なら聞いたことがあるだろう。そう、ウェールズ公妃キャサリンとその姉ピッパが通っていた学校でもあるのだ。

健康問題

王女は生まれつき脊柱側弯症を患っており、背中を「まっすぐに保つ」ために12歳の時に手術を受けた。その結果、25センチほどのチタン製の棒が背中に埋め込まれている。「この棒は死ぬまで一緒です」と王女は『ハーパーズ・バザー』誌で語っている。

アート界でのキャリア

王女はニューカッスル大学に進学、英文学や美術史を専攻した。また、ニューヨークに二年間滞在し、オンライン・オークションで働いていたこともある。滞在を終えて戻ってきてからも芸術への愛は健在。現在はロンドンのアートギャラリー「ハウザー&ワース」でディレクターを務めている。

ひとめぼれ

ユージェニー王女の人生に転機が訪れたのは弱冠20歳の時。2010年にスイスのヴェルビエにスキーに行っていた時に現在の夫ジャック・ブルックスバンクと出会い「一目惚れした」、と『ピープル』誌は伝えている。

夫は実業家のもとで働く

ブルックスバンクは貴族の家系に生まれていたのだが、大学は学位を取らずに中退。ロンドンの人気ナイトクラブ「マヒキ」の経営など、サービス業に乗り出した。その後、ジョーズ・クルーニーが創設したテキーラ会社「カザミゴス」に参画したりしていたが、いまはアメリカの実業家マイケル・メルドマンのもつデベロッパー「ディスカバリー・ランド・カンパニー」で働いている。

恋人は親戚だった?

実は、ユージェニー王女とジャック・ブルックスバンクは遠い親戚。2人は高祖父(曾祖父母の親)が同じだったのだ。その人物はトーマス・ウィリアム・クック。19世紀の貴族で第二代レスター伯だった人だ。

遠距離恋愛

王女がニューヨークにいた間、二人は遠距離恋愛に。その間も二人の関係はゆるぎなく、オンラインも活用しつつ、一緒にいられる時間を大事に過ごしていた。2013年11月にブルックスバンクは『デイリーメール』紙にこう語っている:「私たちはかなりの時間スカイプで話しています。便利ですよ。一緒に過ごしている感じがします」

プロポーズ

そして二人の出会いから8年後、ブルックスバンクが王女にプロポーズ。ニカラグアで休暇を過ごしている時のことだった。王女が『ピープル』誌にそのタイミングが完璧だったことについて語っている:「私が『夢みたいな時間ね』と言ったんです。そうしたら彼がプロポーズしてくれました。7年も付き合っていたわけですが、それでもとても驚きました。天にも上るような心地でした」

ウィンザー城での結婚式

二人は2018年10月12日に結婚。式はウィンザー城内のセントジョージ礼拝堂で挙げられた。

エリザベス女王からティアラを借りる

式に際して王女は自らの祖母に当たる故エリザベス女王からグレヴィル・エメラルド・ココシュニック・ティアラを借りて身に着けた。巨大なエメラルドやそれを彩るダイヤモンドが印象的なこのティアラは、メーガン妃がヘンリー王子との結婚式で身に着けるという噂もあったもの。だが、ウェディング情報サイト『ザ・ノット』によると、メーガン妃からのお願いは前女王に断られてしまったとか。

長男誕生

2021年2月9日には長男のオーガスト・フィリップ・ホーク・ブルックスバンクが誕生。2022年に行われた故エリザベス女王の即位70周年記念のプラチナ・ジュビリーで初めて公の場に登場した。

二人目も妊娠中

2023年1月には第二子の妊娠を発表。今年の夏に出産予定だ。宮殿から出された発表では「私たちもたいへんうれしく思っていますし、オーガストもはやくお兄さんになりたくてうずうずしています」と報告された。

税金は受け取らず

王女は王族として高位にあるわけではなく、公務として行事に参加したりすることもないが、第二子の報告は宮殿から発表された。それでも、王女は王室からお金を受け取ってはいない。王室には政府から(税金をもとにして)支給されるソブリン・グラントという助成金が存在するが、王女はそれを受け取らず、フルタイムで働きつつ多くのチャリティにもかかわっている。

とはいえ懐には余裕が

ただし、『ガーディアン』紙によると、1994年、故エリザベス女王の母親であるエリザベス王太后が自らの財産を拠出、孫たちのために信託に回した。ウィリアム皇太子やヘンリー王子もこの時かなりの金額を受け取ったはずだが、ひ孫であるユージェニー王女も数億円規模の金額を受け取っているはずだ。

離婚にもいい面が

また、『テレグラフ』紙の報道によると、王女の両親が離婚した際、セーラ妃と二人の娘に支払われた和解金は300万ポンド(約4億2000万円)。そのうち140万ポンド(約2億円)がベアトリス王女とユージェニー王女のための信託に回されたという。離婚をめぐるごたごたは子供には大変だっただろうが、少なくともお金はもらえたわけだ。

悠々自適の愛の巣

というわけで、王女は仕事以外にもおよそ360万ポンド(約5億円)の遺産があると推定されている。ケンジントン宮殿の敷地内にあるノッティンガム・コテージでの生活は悠々自適といったところだろう。

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