殺人事件に関与した有名人たち:正当防衛から凄惨な事件までセレブの犯罪史を振り返る
殺人罪で起訴された有名人といえば、アメリカ社会を震撼させた殺人事件の被告、O・J・シンプソンがまず思い浮かぶ。しかし、シンプソン以外にも殺人事件に関わってしまったスターは少なくない。
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1996年2月22日、『ニューヨーク・タイムズ』紙に以下の見出しで報じられた:
「陪審員は殺人事件で起訴されたラップ・ミュージシャンに対し、無罪という評決を下した」 そのラッパーとはスヌープ・ドッグであり、ライバルであるロサンゼルスのギャング、フィリップ・ウォルダマリアン(フィリップのボディガードを含む)を銃殺した疑いで起訴されていたのだ。
陪審員により「スヌープ・ドッグの発砲は正当防衛にあたる」という判断がなされたことから、スヌープ・ドッグには僅差で無罪判決が言い渡された。
1978年、セックス・ピストルズのベーシストのシド・ヴィシャスは、ニューヨークの象徴であったチェルシーホテルの客室で当時の交際相手、ナンシー・スパンゲンをナイフで刺殺した容疑で逮捕された。
逮捕されたものの、シドはいったん保釈されることになる。そしてふたたび違法薬物を過剰摂取、それを原因として死亡してしまった。そのため裁判の方は被疑者死亡で結審することになった。
南アフリカ出身の元義足ランナーの裁判は、多くのメディアから注目を集めた。2013年、オスカー・ピストリウスは交際相手の女性に拳銃を向け、4発を撃って殺害した罪で起訴された。2015年、裁判所は過失致死罪で禁錮6年を求刑した。だが、裁判はまだ続いた。
最終的に事件は南アフリカ・ブルームフォンテーン最高裁に持ち込まれ、ピストリウスの禁固刑は6年から13年5カ月に引き上げられた。罪状が過失致死罪ではなく、殺人罪とされたのだ。
『サンズ・オブ・アナーキー』で知られる俳優ジョニー・ルイスはさまざま暴行事件を起こしていたが、2012年9月26日の事件はもっとも悲劇的な結末を迎えることになった。ロサンゼルスのロス・フェリスにある住宅で、ジョニー・ルイス(当時28歳)と大家の女性(当時81歳)が遺体となって警察に発見されたのだ。
「TMZ」では、ジョニーが大家の女性を撲殺し、その後屋根をつたって逃げようとしてたが転落死したという警察の見解を伝えている。なお、ジョニーは亡くなる前の数カ月間に何度か暴行事件を起こし、3回も逮捕されている。
『ザ・シールド 〜ルール無用の警察バッジ〜』で知られる俳優マイケル・ジェイスは、妻を射殺した容疑で逮捕された。2016年5月31日付けの『ロサンゼルス・タイムズ』紙は、「陪審員裁判の結果、第二級殺人で有罪が確定した」と報じた。
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ジェイスが妻に銃弾を放ったとき、自宅には息子がいた。わずか10歳の息子は被告が母親を脅す声や銃声を耳にし、後に母の亡骸を発見することになる。なお、ジェイスには殺人罪で15年から無期の禁錮、故意に銃器を使用したとして25年から無期の禁錮刑が言い渡された。
悲しむべきことに、こうした事件には男性が加害者で女性が被害者になるというジェンダー問題も多く含まれている。例えば、ビートルズやラモーンズ、ティナ・ターナーなどのアルバム制作に携わった伝説的プロデューサー、フィル・スペクターによるB級映画女優のラナ・クラークソン殺害事件もそのひとつだ。
裁判は2007年から2009年まで争われ、最終的にスペクターには禁固19年の判決が言い渡された。2021年、スペクターはカリフォルニア州の刑務所で服役中、新型コロナウィルスにかかり刑期を満了することなく死去した。
1960年代にプレイメイトとして活躍したアンジェラ・ドリアンは、雑誌『プレイボーイ』の誌面を飾ったことをきっかけに、ホラー映画出演の切符を掴んだ。しかし、アンジェラは2010年頃、夫を射殺しようとした罪で起訴されたとNBCが報じている。
ロサンゼルス警察は自発的過失致死と結論づけ、ヴィクトリア・ヴェトリ(本名)に対し9年の実刑判決を言い渡した。
1967年に起こった出来事だ。『エイリアン3』に出演した俳優チャールズ・S・ダットンは、16歳のときに争いに巻き込まれ、相手の1人をナイフで刺殺してしまった。
ダットンは過失致死で有罪判決を受け、5年間の服役を命じられたが、20か月後に仮釈放された。その後、再度罪を犯して刑務所に戻ることになったものの、演技の仕事がダットンを更生させてくれたという。
裁判の様子がテレビで生中継されたO・J・シンプソン事件は、何百万人もの人々に大きな衝撃を与えた。被告となったシンプソンは元アメリカンフットボールの名選手で、1995年に元妻ニコール・ブラウンとその友人ロナルド・ゴールドマンを殺害した罪に問われたのだ。
O・J・シンプソンに対する「世紀の裁判」は9カ月に渡って行われ、人々の注目を集めメディアを賑わせた。ABCニュースは25年前のこの事件を振り返り「証拠からはシンプソンの有罪は明らかだったといえる」としている。
しかし、シンプソンの弁護団は無罪を勝ち取り、被告は自由の身となる。その11年後、シンプソンはFOXチャンネルのインタビューに対し、もし自身が犯人だとしたらどのように妻とロナルド・ゴールドマンを殺害したか、という趣旨の発言をして物議を醸した。さらに2007年にはラスベガスのホテルの客室に押し入り、スポーツ記念品を盗んだ容疑で起訴、収監されている。
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