桜だけじゃない:世界各地の春の風物詩
北半球にお住まいの方々は、すでに春の訪れを実感しているのではないでしょうか。木々が芽吹き、桜の花も見頃を迎えるなど、風景に彩りがもどってきます。そこで、世界各地から届いた春の写真を眺めながら、季節の移ろいを満喫することにしましょう。
オランダでは、春になると各地のチューリップ畑が見渡す限り色とりどりの花に包まれます。なかでも人気のお花見スポットはアムステルダム近郊にあるキューケンホフ公園ですが、チューリップの花を楽しむことができる場所はオランダ中にたくさんあります。
写真:Boudewijn Huysmans / Unsplash
米国のカリフォルニア州やアリゾナ州では、雨の多い年の翌春に限って大地一面の花々が一斉に咲き乱れる「スーパーブルーム」がやってきます。息を呑むほど美しい光景ですが10年に1度ほどしか発生しない珍しい現象で、前回に見られたのは2023年です。
一方、中国の雲南省や江西省では、春の訪れとともに菜の花が見頃を迎えます。広大な菜の花畑が遥か彼方まで黄色く染まる様子は圧巻です。
日本における春の風物詩といえば、もちろん桜です。桜前線の北上にともなって、全国各地で順番に満開を迎えるソメイヨシノ。儚く散ってしまう前にお花見に繰り出しましょう。
アルプスのスキーリゾートとして知られるシャモニーですが、春になると辺り一面の野原が色とりどりの花々に覆われるのをご存じでしょうか。冬の観光地をお花見シーズンに訪れるというのも中々オツなものです。
カナダのニューファンドランド島沖では、春になると数万年前に生まれた氷河の一部が分離し、流氷となって海を漂います。
写真:Richard Lee / Unsplash
一方、米国のテキサス州では州花に指定されいてるブルーボネットが満開を迎えます。なかでも、同州オースティンから車で90分ほどの場所にあるウィローシティが、絶好のお花見スポットとして有名です。
米国の首都、ワシントンD.C.では日本から贈られた桜がポトマック川沿いに立ち並んでいるのをご存じでしょうか。春になると全米桜祭りが開催され、大いに賑わいます。
写真:Avinash Murugappan / Unsplash
桜の季節が終わると、続いて藤が見頃を迎えます。北九州市の河内藤園をはじめ、日本各地に紫色のトンネルが現れるのです。
ネパール、インド、ブータンにまたがるヒマラヤ山脈では、春の訪れとともにシャクナゲの花が山肌を彩ります。さらに、散ってしまった後はカーペットのように地面を覆いつくし、辺り一面ピンク色に染まるそうです。
メキシコにあるチェチェン・イツァ遺跡では、ピラミッドの階段部分にできる影が春分の日にはギザギザになり、マヤ神話に登場する蛇の神「ククルカン」の姿を映し出すとされています。
写真:Marv Watson / Unsplash
茨城県にある国営ひたち海浜公園は一年を通して様々な花が咲き乱れることで知られていますが、なかでも450万株のネモフィラが見頃を迎える春は圧巻です。
一方、ロンドンでは黄色い水仙の花が春の訪れの合図です。ウェブサイト「Condé Nast」によれば、ロンドンでは毎年、水仙の球根をおよそ100万個も植えているそうです。
写真:Phil Lev / Unsplash
南アフリカの春は9月末から11月にかけて。首都プレトリアやヨハネスブルグでは、ブラジルから移入されたジャカランダが紫色に咲き誇ります。
米国ネブラスカ州のプラット川流域では、カナダヅルが渡りの季節を迎えます。数十万羽のツルたちが一堂に会する様子はまさに迫力満点。
写真:Chris Briggs / Unsplash