一世を風靡、各時代の象徴となった有名人のヘアスタイル
ジェニファー・アニストンが『フレンズ』のレイチェル役で見せたシャギーレイヤーは、まさにキャラクターにぴったりだっただけでなく、多くの女性に真似したいと思わせた。90年代には美容室の定番リクエストだった。
角張ったシルエットが印象的なグレイス・ジョーンズのこの髪型は、中性的で前衛的なスタイルにぴったりで、彼女を既存の女らしさを超えたアイコニックな存在にしている。
大胆なウェーブと豊かなレイヤーを取り入れた米女優ファラ・フォーセットのヘアスタイルは、1970年代の華やかな美の象徴とされている。いまでも多くの人が、このスタイルを現代風にアレンジできないか美容師に相談しているという。
エイミー・ワインハウスといえばこのビーハイブヘア。独特な歌声とレトロな美意識を象徴する存在で、後のファッションに与えた影響も大きい。
印象的なだけでなく、ひとつの時代を象徴していたのがエルヴィス・プレスリーのポンパドールだ。50年代の反抗的な若者の精神を体現している。
ブリジット・バルドーのかき乱したような髪型にはノンシャランな魅力があり、60年代の美意識を象徴している。波打つレイヤーと流れるような前髪が特徴だが、髪型だけに留まらない精神性こそが重要だ。
トランプ次期大統領の髪型は議論の的となることもあるが、彼のこれまでのキャリアを反映した特徴的な髪型として広く認知されている。スタイリストによると実はただのバーコード頭ではないらしく、長い髪と大量のヘアスプレーが必要なのだという。なんであれ次期大統領を象徴する髪型であることは確かで、ブランド戦略の一環とすら言えるかもしれない。
急進的左翼活動家、フェミニストとして知られるアンジェラ・デイヴィスのアフロヘアーには、黒人が自身の髪質を最大限に活かすというエンパワメントの側面もある。
一方、マリリン・モンローのヘアスタイルは古典的なハリウッド的魅力の象徴として、いまでもリバイバルされ続けている。
シネイド・オコナーのスキンヘッドは伝統的な女らしさに対する、そして音楽業界に対する挑戦だった。音楽的にも人間的にも挑戦を続ける彼女を、まさしく象徴する髪型だ。
ボウイの鮮烈なマレットヘアは彼のオルターエゴであるジギー・スターダストと強く結び付いており、音楽においてアイデンティティとスタイルが交錯する新たな地平を切り拓いた。