傷ついた心は映画で癒そう:失恋に効く珠玉の名作17選
人の心はままならず、恋人と別れたり憧れの人に振り向いてもらえなかったり、落ち込んでしまうことがある。そんなときは流れる時間だけではなく、映画を観ることも悲しみを癒す助けになってくれるだろう。今回は失恋した時におすすめの作品をご紹介しよう。
『食べて、祈って、恋をして』は、ライアン・マーフィー監督、ジュリア・ロバーツ主演の2010年の映画。誰かとの関係が終わることは、また別の誰かとの関係が始まることをも示唆している。そして、ピンチというものは見方を変えればチャンスであり、自分のことをより深く知り、もっと自然に生きるためのきっかけでもあるのだ。
「暗い雲も、その裏側は銀色に輝いている」という英語の決まり文句がある。どんな悪いことにだって、よくよく探せば良い面がある。その良い面を見るようにしよう、というアドバイスだ。この映画の原題(Silver Linings Playbook)はその言い回しから取ったものである。主演はブラッドリー・クーパーとジェニファー・ローレンス。配偶者との突然の別れによって精神的な病を抱えるようになった二人が、お互いをいたわりあい、力を合わせて過去の傷を乗り越えようとする。
『キューティー・ブロンド』の主演はリース・ウィザースプーン。ブロンド髪を理由に恋人に振られた彼女が、一年発起して法律を学び、弁護士になるというサクセスストーリー。どこまでも前向きで明るい姿に勇気をもらえる。
ノア・バームバック監督、アダム・ドライヴァーとスカーレット・ヨハンソンが夫婦役を演じる『マリッジ・ストーリー』は、結婚生活の最終局面をリアリズムに徹して描く。息苦しくなるようなテーマではあるが、しかしユーモラスなところもあり、とくに二人が依頼する離婚弁護士がそれぞれまったくタイプを異にしていて笑いを誘う。
写真:Netflix
主演はダイアン・レイン。彼女が演じるのはサンフランシスコに住む作家で、ひょんなことから夫の浮気を知り、すったもんだの末に離婚。住んでいた家も夫の手に渡ってしまう。アパート暮らしを余儀なくされるが、友人によって半ば無理やり送り出された旅行先のイタリア・トスカーナで築300年の古い家を衝動的に購入。その古い家での新しい生活がいやおうなく始まる。
ジョーカーとの破局後、ハーレイ・クイン(マーゴット・ロビー)は街中の悪党や警官から命をつけ狙われるようになる。そこで彼女は自分と似たような境遇にある女性たちと手を組んで、生き残りをかけた戦いに乗り出す。派手なアクションとたっぷりのユーモアを添えて、女性のエンパワーメントというテーマが展開する。
写真:DC Films / Warner Bros. Pictures
レネー・ゼルウィガー、コリン・ファース、ヒュー・グラントが共演する『ブリジット・ジョーンズの日記』は、人はさまざまな欠点を抱えているからこそ恋をするのだと教えてくれる。
写真:Universal Pictures
リース・ウィザースプーン主演作つながりで、『わたしに会うまでの1600キロ』主人公はこれまでの生き方を根本から改めるため、バックパックひとつ背負って徒歩の旅にでる。実際にそのような旅に出た人がいるのだ。彼女の名前はシェリル・ストレイド。1995年に米国有数の自然歩道であるパシフィック・クレスト・トレイルをモハーヴェ砂漠から出発して、オレゴン・ワシントン州境までじつに1,100マイル(1,770km)の距離を歩いた。映画はその旅をつづった自叙伝を元にしている。
写真:Netflix
『ワタシが私を見つけるまで』は2016年のコメディ映画。監督はクリスチャン・ディッター、主演はダコタ・ジョンソン、レベル・ウィルソン、レスリー・マン、アリソン・ブリー。四人の独身女性がそれぞれのやり方で恋と向き合う。
写真:Warner Bros.
ライアン・ゴズリング、エマ・ストーン主演のミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』は、アカデミー賞を6つの部門で受賞した。デミアン・チャゼル監督は監督賞に輝いた。物語の舞台はロサンゼルス。女優の卵と売れないジャズピアニストが出会い、恋に落ちる。しかし、お互いにどれだけ愛し合っていたとしても、ときにはそれだけでは足りないこともある。
写真:Lionsgate
『インサイド・ヘッド』はピクサーのアニメーション映画で、ひとまず子供向けということになっているが、大人が観てもそれなりに考えるところのある映画となっている。喜び、悲しみ、怒り、嫌悪、恐れといった5つの心の動きがそのままキャラクターとして立ち上がり、主人公の少女の脳内でいろいろな冒険をする。
写真:Pixar
『サムワン・グレート~輝く人に~』では、ジーナ・ロドリゲス演じる音楽雑誌のライターが、長年交際してきた恋人から別れを切り出され、ほとんどうつ状態になる。そんな彼女を励ましたのは、二人の女友達だった。「恋にやぶれて女友達のありがたみを知るといった内容の現代ロマンティック・コメディ映画は案外少なく、そのなかで個性的な魅力を備え、同時に説得力もあるような映画はさらに珍しい」と、『バラエティ』誌の映画評者コートニー・ハワードは書いている。
写真:Netflix
『(500)日のサマー』は2009年の映画。マーク・ウェブ監督、主演はジョセフ・ゴードン=レヴィットとズーイー・デシャネル。ゴードン=レヴィット演じるトムは、ある日職場にやってきた新しい秘書サマー(ズーイー・デシャネル)に恋をし、それなりに親密になるものの、やがてほろ苦い破局を迎える。その500日間の彼女とのエピソードが、時系列をいったんバラバラにほどかれ、ちょうど過去の記憶がでたらめな順番で思い出されるようにして再構成されていく。しゃれた作りの映画で、深刻というより軽妙であるが、とても実感がこもっている。
写真:Fox Searchlight Pictures
『ハイ・フィデリティ』でジョン・キューザックが演じるのは、音楽マニアの中古レコード店店主。同棲していた恋人に去られたことをきっかけに、これまでの失恋経験をリストアップし、恋人とうまくいかないのは自分に何かしら重大な欠陥があるからではないかと考える。そこで彼は昔の恋人たちのもとを巡礼し、いろいろなことを話し合うことにする。
写真:Buena Vista Pictures
『ローズ家の戦争』は、ローズ夫妻の壮絶な離婚訴訟を戦争になぞらえて描くブラック・ユーモア映画である。主演はマイケル・ダグラス、キャスリーン・ターナー。
写真:Twentieth Century Fox Film Corporation
ヒラリー・スワンクとジェラルド・バトラーが主演をつとめる『P.S. アイラヴユー』は、突然の病で夫を亡くした妻の元に、亡き夫からの手紙が届くという物語。手紙は一度きりではなく、たびたび届くようになり、妻はそのメッセージに導かれるようにして夫の故郷であるアイルランドへ旅に出る。
写真:Warner Bros.
クリント・イーストウッド監督・主演の『マディソン郡の橋』は、大人のためのとことんロマンティックなラブストーリーである。クリント・イーストウッド演じる中年のカメラマンはある日、やや特殊なつくりをした橋の撮影のためにアイオワ州の片田舎を訪れる。そこで彼は全くの偶然から、夫と子供たちの留守を一人で守っている主婦(メリル・ストリープ)と出会い、宿命的な恋に落ちる。夫たちが帰ってくるまでの四日間が、この世で二人に許された時間だ。
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