「ウィンターブルー(冬季うつ)」対策:幸せホルモンを増やしてくれる食品28選をチェック
「幸せホルモン」という言葉をよく耳にするが、これは一体何だろう。これは人間の精神面に大きな影響を与える神経伝達物質を指しており、主なものに「セロトニン」がある。これは攻撃性を抑え、精神を落ち着かせ、睡眠サイクルや体温をコントロールする働きがあるという万能ホルモンで、これが不足するとうつ病を発症する恐れがあるという。
冬の最中は気温が低く、外に出るのもおっくうになり気分が落ち込みがち。今回は幸せホルモン、つまりセロトニンを増やすのに役立つ食品をご紹介しよう。ただし、幸せホルモンにはうつ病予防や改善効果を期待できるが、重度のうつ病の場合は専門医の判断を仰ぐことが大切だ。
抗酸化物質やその他の栄養素が豊富に含まれる緑茶は、ダイエット効果だけでなく抗うつ作用ももつ。緑茶に含まれる旨味成分のテアニンが、ストレスを軽減しうつ病を予防する働きをするのだ。
バージニア大学医学部の研究によれば、ストレスによる乳酸菌の損失はうつ病の初期症状に直接関与するという。ヨーグルトの摂取量を増やすことで、憂鬱な気分を打ち消すことができるかもしれない。
写真: Julian Hochgesang / Unsplash
うつ病に最も効果的な食品のひとつとされているのが唐辛子。発汗作用があり血行が促進されるほか、幸せホルモンの一つであるエンドルフィンの生成を助けるカプサイシンを摂取できる。
写真: Colin McMurry / Unsplash
チョコレートはその味わいに加え、体内のセロトニン分泌を増やすお役立ち食品だ。ただし、カロリーが高いので食べすぎは禁物。おすすめはカカオの割合が70%以上で脂肪分が控えめのブラックチョコ。
写真: Jasmine Waheed / Unsplash
カルシウムを多く含む玉ねぎは、うつ病対策に最も効果的な食品の一つとされている。ニンニク、リンゴ、アーモンドも同じく気分を晴らしてくれる働きがある。
ナッツ類に含まれるヘルシーな脂肪分はり、心臓の働きを助けてアルツハイマー病を予防してくれる。さらに、ナッツ類にはセロトニンの生成を助けるアミノ酸であるトリプトファンが高濃度で含まれているため、セロトニンの生成を促す作用も期待できる。
タンパク質豊富な七面鳥は、ナッツ類と同様トリプトファンが多く含まれており、体内のセロトニン生成を促してくれる。
写真: Claudio Schwarz / Unsplash
適量のコーヒーは、健康にプラス効果をもたらす。注意力を高めたり覚醒状態を維持するために役立つだけでなく、ストレスにも効くという。ただし、どんな食品も摂りすぎは禁物だ。
サーモンを含めて魚介類にはヘルシーな多価不飽和脂肪酸が多く含まれている。中でも人間が体内で作ることのできない必須脂肪酸で、うつ病の治療に役立つとされるオメガ3が豊富。
写真: Caroline Attwood / Unsplash
ビタミンD不足はうつ病につながりやすいという研究結果がある。ビタミンDは紫外線を浴びることで体内に生成されるので、定期的に日差しを浴びたり、ビタミンDが豊富な牛乳を摂取したりしよう。
幸せホルモンのセロトニン生成には、トリプトファンが必要だ。人体で合成できず、食事でとるしかないアミノ酸の一種で、卵黄に豊富に含まれている。ただし、血中のコレステロールが増える可能性があるので、卵の食べすぎは要注意だ。
ほうれん草、ケール、ブロッコリーなどの緑の葉野菜には、うつ病のリスク軽減につながるとされる葉酸やビタミンB9が大量に含まれている。
写真: Scott Warman / Unsplash
チア、亜麻や麻の種などの種子類もオメガ3の摂取量を増やすのに役立つ。オメガ3を摂ることで、うつ病や不機嫌になるリスクを下げることができる。
太陽光によってうつ病改善に効果のあるビタミンDが体内に生成される。北欧では太陽光が不足する冬には、ビタミンDが多く含まれるキノコ類の摂取が欠かせない。
食材の中でもとりわけ栄養価の高いアボカドには、自律神経を調節するほか、ストレス撃退効果のあるビタミンEが多く含まれている。
写真: Heather Ford / Unsplash
オリーブオイルには、うつ病の症状改善に高い効果が認められているオメガ3脂肪酸が豊富に含まれている。
血液中の鉄分が不足すると、疲れやすくなるだけでなく、イライラしたり落ち込んだりする。鉄分豊富なレンズ豆やエンドウ豆などの豆類は、貧血対策にもおすすめだ。
ショウガは赤唐辛子を食べるのと同じような効能をもつ。つまり、幸せホルモンのエンドルフィンを大量に分泌させることができるのだ。
うつ病予防に効果のあるビタミンEが豊富なだけでなく、認知症の予防や症状改善につながるとされている。
シリアルはセレンが豊富な食品だ。体内のセレン濃度が低いと、うつ病、イライラ、甲状腺の問題などが誘発される。
写真: Margarita Zueva / Unsplash
ヒユ科ヒユ属の植物で疑似穀類に分類されるアマランサスは、スーパーフードとして有名なキヌア以上に栄養価が高い。画像の左から2番目がアマランス、右から2番目がキヌアで、両者共にセロトニン濃度を高める効果をもつ。
全粒穀物は血糖値を正常化し、セロトニンのバランスを保つのに役立つ。セロトニンの90%が腸に存在するとされるので、腸内環境を整える働きのある全粒穀物を意識して摂取しよう。
写真: Christopher Alvarenga / Unsplash
ウコン(ターメリック)は、病気の予防や情緒障害の回避に役立つとされている。神経と大脳に大きな効果を発揮するのでうつ病、ストレス、不安感の予防に最適なのだそう。
オメガ3が豊富に含まれるマグロは、認知機能の低下を軽減し記憶力を改善する効果があるという。それに加え、幸せホルモンのセロトニンが体内で生成するのに必要なビタミンB6を豊富に含んでいる。
躁うつ病は体内のバナジウム濃度を下げることで予防できる。ビタミンCが豊富なオレンジやレモンを継続して摂取することで、バナジウムの毒性を軽減することができる。
脳内のトリプトファン濃度が高まることで幸せホルモンのセロトニンが増える。そして、マンゴーにはトリプトファンが豊富に含まれている。
写真: Mahak Agrawal / Unsplash
にわかには信じがたいかもしれないが、ビールにはさまざまな薬効があり、ビール酵母にはビタミンBや神経系を強化するアミノ酸が豊富に含まれている。ただし、アルコールの摂取はほどほどに。
パイナップルは精神的なバランスを保つのに役立つという。うつ病防止の効能があり、オメガ3系脂肪酸が豊富なため、統合失調症の症状緩和にも使われている。