元スーパーモデルから路上生活へ:米モデル、ロニ・ウィリソンの栄光と失墜
この写真に写っているロニ・ウィリソンは1983年5月生まれでまだ42歳だが、現在のようすからその年齢を判断するのは至難の業だ。あまりにも早くスポットライトを浴びたのか、誤った決断を重ねた結果なのか、エンタメ界を驚かせたこの写真には、人気モデルとして活躍したころのロニ・ウィリソンの面影は見当たらない。
ウィリソンはかつてスーパーモデルとして米国で高い人気を誇り、人気ドラマ『ベイウォッチ』に出演したジェレミー・ジャクソンと結婚して話題を集めた。しかし、現在は住む家も失い、貧困生活を送っている。
2000年から2010年にかけて、ウィリソンは新進の水着モデルとして多くのファッションブランドから引く手あまただった。『Glam Fit』『Flavor』『IRONMAN』といった有名雑誌の表紙を飾り、数々のキャンペーンに登場したほか、ハリウッドのセレブたちとも交流していたという。
ウィリソンが後の夫となるジェレミー・ジャクソンと出会ったのは、モデルとしてのキャリアの最盛期だった。ジャクソンは90年代にヒットした米人気ドラマ『ベイウォッチ』に出演、主人公(デビッド・ハッセルホフ)の息子ボビー・ブキャナン役を8年間務めてスターの仲間入りを果たしていた。
二人は2012年に、カリフォルニア州ラグナ・ビーチのリゾートでロマンティックな結婚式を挙げた。しかし、甘い日々はそう長くは続かなかった。
二人は挙式からわずか2年後の2014年に離婚を申請。とくにウィリソンにとって、離婚はきわめてつらい経験となったようだ。
『ザ・サン』紙によれば、ウィリソンはもともとメンタルヘルスに問題を抱えており、それが離婚原因のひとつになった可能性があるという。
また、ウィリソンは元夫であるジャクソンをDV(家庭内暴力)で訴えている。『ページ・シックス』紙によれば、酒に酔った勢いで二人が喧嘩となったとき、元夫はウィリソンの首を絞めようとして怪我を負わせたのだという。ほかにもジャクソンから何度も虐待的な行動をとられたとしている。
後年、ウィリソンは違法薬物に手を出したばかりかアルコールに溺れるようになっていった。元夫によるDVが、そうした行動の引き金となった可能性もある。
離婚後のウィリソンがふたたびメディアを騒がせたことがある。『ザ・サン』紙によれば、当時ウィリソンは美容クリニックでアシスタントをしていたもののその職を失い、カリフォルニア州ウェスト・ハリウッドにある自宅から退去させられてしまったというのだ。
ウィリソンの親しい友人であるモデルのクリスティン・ロセッティは、負の連鎖に陥ったウィリソンに対し依存症治療施設への入所をすすめたこともあった。しかし、ウィリソンはこれを受け入れず、完治できなかったばかりか住む家を失い、仕事の依頼も途絶えてしまったのだ。
ウィリソンが家を失い、路上生活を送っていることは2016年にメディアによって伝えられていた。それから7年が経った2023年9月、『デイリー・メール』紙のキャシー・カーペンター記者が、米ロサンゼルスのベニス・ビーチにいるウィリソンの最新画像を公開して人びとに衝撃を与えた。かつて金髪だったロングヘアは乾いた短髪になり、面立ちは変り果て、前歯も失ってしまっていたのだ。
写真:X - Daily Mail
同記者の取材に対し、ウィルソンはこう語った:「だれも私のことなんて気にかけてくれない。私に会おうという人はいないし、自分も会いたい人はいない。携帯電話ももっていない。それでも衣食住は何とかなっているし、ある程度のお金もあるし、繁華街のコンテナをのぞけば食料もある。とくにこの界隈はね」
「なんとか自活できていて、必要なものもそろっている」というウィリソン。台車を引いてコンテナを物色する姿には、かつてスポットライトを浴びていた人気モデルの面影はない。
ほかの現地メディアもウィリソンの現状について伝えている。『ニューヨーク・ポスト』紙も「依存症との戦いのさなか」、コンテナをのぞくウィリソンの姿を掲載している。
画像:Instagram - NY Post
かつて水着モデルとして一世を風靡し、セレブとして華やかな世界に生きていたウィリソンだが、離婚騒動やメンタルヘルスの問題により人生が一変してしまった。
幸せな選択に見えたが、ジャクソンとの結婚はウィリソンが抱えていたメンタルヘルス問題をこじらせてしまったようだ。その結果、ウィリソンはこの10年余りで栄光と失墜を経験することになった。はたして心身の健康を取り戻せる日は訪れるのだろうか。
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