代理出産を選んだセレブたち

代理出産をめぐる意見はさまざまで、各国の法整備も異なっている。日本のように法律で禁止されている国もあれば、自主的規制をしている国もある。さらに、アメリカのように代理出産が生殖補助医療として受け入れられている国もある。今回はそれぞれの事情でら代理出産を選んだセレブたちを紹介していこう。

パリス・ヒルトンと実業家のカーター・レウムは、2023年1月に代理出産で第1子フェニックス・バロンを授かった。不妊症であることを明かしていたパリスは、自身のソーシャルネットワークのアカウントに「もう言葉で言い表せないほど愛おしい存在です」と綴っている。

健康上の理由からキム・カーダシアンとカニエ・ウェストは、第3子シカゴ（2018年）と第4子サーム（2019年）を代理出産でもうけた。キムがカーダシアン家のリアリティ番組を通じて語ったところによれば、第1子ノースと第2子セイントを出産した後、医師たちから次の妊娠・出産がもたらすリスクについて警告されたという。

キムの妹クロエは、プロバスケットボール選手トリスタン・トンプソンとの間に長女トゥルー（2018年）をもうけていたが、キムのすすめで2022年、代理出産で再び母親となることを決意した。しかし、クロエはまるで自分が出産を終えたばかりであるかのように病院のベッドで新生児と一緒にいる写真を公開したり、自身のリアリティ番組で妊娠のプロセスについて不適切な発言をしたことで、多くの批判を受けることになった。

エルトン・ジョンと映画監督デヴィッド・ファーニッシュは、2010年のクリスマスに代理出産で長男ザッカリーを、2013年に次男イライジャを迎え親になる夢を叶えた。二人は2009年に、ウクライナでHIV陽性の子どもを養子に迎えようとしたが、同性カップルであることとジョンの年齢（当時62歳）を理由に、同国から申請を却下されていた。

コロンビア代表のサッカー選手ハメス・ロドリゲスは、2019年10月に第2子サミュエルを代理出産で授かり自身のブログにこう投稿している： 「今日、神の思し召しにより、父親としてサミュエルを家族に迎えることができました。私たちは今、家族として幸せな時間を過ごしています。皆様の優しさ、敬意、そしてお気遣いに心から感謝します」

女優ジェシカ・チャステインとイタリア出身の実業家ジャン・ルカ・パッシ・デ・プレポスロは、私生活をあまり明かさないことで有名だ。そのためほとんど情報がないが、2018年に長女ジュリエッタ、2年後にアウグストゥスを代理出産で授かったようだ。チャスティンは2022年にアカデミー主演女優賞を受賞した際のスピーチでこう語っている：「ジュリエッタとアウグストゥス、あなたたちは私の心の支えです」

大家族を持つことを夢みていたリッキー・マーティンは、代理母を介してその夢を実現することができた。芸術家のジュワンと出会う前に、既に2008年に代理出産で双子のヴァレンティノとマテオを迎えていたマーティン。2018年に同性婚を挙げた後は代理母を介して長女ルシア、2019年10月にレンを授かっている。しかし2023年7月、二人は離婚を発表し、6年間の結婚生活に終止符をうった。

俳優のロバート・デ・ニーロは、元妻や元パートナーの間に7人の子供をもうけ、大家族を築いている。そのうち3人は代理出産で生まれた。モデルのタウキー・スミスとの間に生まれた双子のジュリアン・ヘンリーとアーロン・ケンドリック、そしてグレース・ハイタワーとの間に生まれたヘレン・グレースだ。

俳優ニール・パトリック・ハリスとシェフのデヴィッド・バートカは、2010年10月に代理母を介して双子のギディオン・スコットとハーパー・グレースを授かった。

女優アンバー・ハードは、2021年に代理出産で母親となった。娘が生まれた時インスタグラムでこう語っている：「4年前、子供をもとうと思いました。自分が望む通りにしたかったのです。女性として人生の最も大切な決断のひとつをこのように考えることが、どれほど急進的なことなのかを今は理解しています。子供をもつために結婚指輪を必要としない、それが普通になる時代が来てほしい願っています。私のプライベートは誰にも関係ないことだと守りたい気持ちもあります」米メディアは以前にアンバーが不妊症で悩んでいることを報じていた。

アレックとヒラリアには7人の子供（カルメン・ガブリエラ、ラファエル・トーマス、レオナルド、ロメオ・アレハンドロ、エドゥアルド・パウ、マリア・ルシア、イラリア・カタリナ）がいる。第5子のエドゥアルドが2021年2月に誕生してから5ヶ月後、代理出産で第6子ルシアを迎えた。 エドゥアルドを出産する前に女児を流産していたヒラリアは、インスタグラムで次のように語っている：「お腹の赤ちゃんが亡くなったとき、子供たちに妹が生まれること、けれどそれが今ではないことを伝えました」

2016年、不妊症に悩まされていたスーパーモデルのタイラ・バンクスは、2016年、代理出産のおかげで母親になる夢を叶えた。インスタグラムでこう報告している：「私たちにとって奇跡ともいえる赤ちゃんをもたらしてくれた、まさに天使のような女性に感謝しなければなりません。私たちと同じ夢を叶えようと頑張っている全ての人達に祈りを捧げます。ヨーク・バンクス・アスラ、ようこそこの世界へ」

イーロン・マスクには11人の子供がいる。シンガーのグライムスとの間に第1子をもうけた後、彼女が妊娠合併症を起こしたため、2021年12月にエクサ・ダーク・サイディリアル（ニックネームはY）を、その直後に3人目のテクノ・メカニクス（愛称タウ）も代理出産で授かっている。

クリスティアーノ・ロナウドは2010年に長男ジュニアを得ているが、母親は明かされておらず代理出産とされている。また、モデルのジョージナ・ロドリゲスと交際開始後に双子のエヴァ・マリアとマテオ（2017年）を代理出産で授かっている。さらに、ジョージナとの間に2017年に実子アラナ・マルティナが生まれ、2022年には男女の双子を授かったが男の子は生後すぐに亡くなってしまった。

『チャーリーズ・エンジェル』で知られるルーシー・リューはシングルマザーになることを決意し、2015年に代理出産で息子ロックウェル・ロイド・リューを授かった。

『セックス・アンド・ザ・シティ』で知られるサラ・ジェシカ・パーカーは、マシュー・ブロデリックとの間にジェームズ・ウィルキーを授かった。そして2009年に、代理出産で双子のマリオンとタビサを迎えている。

『グレイズ・アナトミー 恋の解剖学』の主人公を演じたエレン・ポンピオは、2009年に長女ステラ・ルナを授かった。その後、次女のシエナ・メイ（2014年）と第3子のイーライ・クリストファー（2016年）は、代理出産で迎えている。

アメリカの有名なテレビ司会者ジミー・ファロンと妻ナンシー・ジュヴォネンは、2013年に長女ウィニー・ローズ、2014年に次女フランシス・コールを代理出産で授かった。

2022年1月、プリヤンカー・チョープラーと歌手のニック・ジョナスは代理出産で娘のマルティ・マリーをもうけた。アメリカのタブロイド紙によれば、チョープラーは不妊症に悩まされていたという。2月に『Vogue』誌イギリス版でこう語っている：「医学的な問題がありました。代理出産は私たちが必要としていた解決策で、これができる立場にいることにとても感謝しています」

ニコール・キッドマンも不妊症のため、前夫のトム・クルーズとの間にイザベラとコナーを養子縁組している。2008年、ミュージシャンのキース・アーバンと再婚したキッドマンは、長女サンデー・ローズを出産。2011年には代理出産で次女フェイス・マーガレットをもうけている。

ファッションデザイナーでタレントのタン・フランスとアーティストのロブは、2021年7月10日に第1子となるイスマイル・フランスが代理出産で誕生したことをインスタグラムで報告した。そして2023年5月、二人は第2子となるアイザックも代理出産で迎えている。

スペインの俳優兼ミュージシャンのミゲル・ボセは2011年、自身のソーシャルネットワークを通じて、息子ディエゴとタデオの父親になったことを報告した。その後すぐ、イヴォとテルモが生まれたが、スペインの裁判所によれば、父権は彫刻家のナチョ・パラウで、ボゼと家族を持つことを願って代理出産を選択したという。