今年はヘビ年!:驚異の記録をもつ世界一のヘビたちをチェック
2025年の干支にあたるヘビは、世界各地に約3,000種以上生息しているという。少し意外かもしれないが、ヘビは再生や繁栄の象徴とされ、縁起の良い動物とみなされてきた。今回は世界一を誇るヘビをふりかえり、幸運をわけてもらうことにしよう。
画像:Kyodo / Kyodo News Images
ヘビ類の中で最も長い毒牙をもつのがガボンアダー。アフリカ大陸の中央部に生息し、全長は1,2mから1,6mほどで最大5,5cmに達する毒牙をもつ。動きはゆっくりとしており、自然界に紛れる幾何学模様に包まれた身体を落ち葉に隠し、通りかかった獲物に噛み付いて毒を入れる。
サンフランシスコガータースネークは「世界で最も美しいヘビ」と呼ばれている。米サンフランシスコ南部だけに生息する希少種であり、現地の工事現場で1匹の死体が発見された際には大規模な調査が実施された。それにともない工事が半月余りも中断され、損害額は1億円を超えたという。
世界最小とされるヘビは、2008年にカリブ海のバルバドス島で発見されたメクラヘビ。ミミズほどの大きさだが、遺伝子検査と身体的特徴から新種のヘビと特定された。メクラヘビはミミズと同じく、土の中で虫の幼虫を捕食しているという。
世界一の長さを誇るヘビは、インドや東南アジアの熱帯雨林に生息するアミメニシキヘビ。最長で7mを超え、泳ぐことが得意で木登りもできる。最も長いとされるアミメニシキヘビは、長さ7.62mで体重は136㎏あったという。
アマゾン川流域に生息するオオアナコンダは、世界で最も重いヘビ。最大で前述の世界最長とされるアミメニシキヘビの2倍近くの重さとなる。かつてブラジルで体長10mのオオアナコンダが発見されたが、頭部がなかったためギネス世界記録には認定されなかったのだそう。
ちなみに、アジア最大のヘビは東南アジアに広く分布するビルマニシキヘビ。最長で5m近くに達する。生息地のアジアでは絶滅危機種となっているが、アメリカではペットとして飼われていたビルマニシキヘビが野生に放たれ、環境を破壊する外来種となってしまった。
毒をもつヘビの中で最も大きいのがキングコブラ。最大で全長6m近く、平均でも3~4mに達する。毒性はそれほど強くないが、体が大きい分ひと咬みで多量の毒を注入することができる。そのため、現地では象を倒すほど恐ろしいヘビとされている。
世界で最も強力な毒をもつのは、オーストラリア中央部に生息するインランドタイパンだ。このヘビの毒性はきわめて強く、ひと咬みの毒量はキングコブラの約50倍、ニホンマムシの約800倍で、これは成人男性100人分の致死量にあたるという。
顔の先端に角状の突起をもつ、マダガスカル島にしか生息しない珍しいヘビがテングキノボリヘビ。アオダイショウと同じナミヘビ科に属し、木の枝やツルに擬態して枝からぶら下がり、獲物が近づくのを待ち伏せするという。