表舞台から消えた中国の元人気女優ジェン・シュアン、訴訟の末に自己破産か
2021年の代理出産スキャンダル以降、その人気が低迷している中国の有名女優、ジェン・シュアン。そして2024年現在、新たなスキャンダルが巻き起こっている。
中国で女優として活動していたジェン・シュアンは、スキャンダルにより2021年から芸能活動を休止している。国内で最も人気のある女優の一人として名声を得ていたにもかかわらず、表舞台から姿を消すこととなった。
画像:Dragon TV
ジェン・シュアンは、1991年8月22日、中国東北地方の遼寧省瀋陽市生まれ。北京電影学院で演技を学び、舞台芸術を専攻していた。
ジェン・シュアンは在学中にいくつかの作品に出演を果たす。2009年のテレビドラマ『花より男子』の中国版をきっかけに、一躍有名となったと中国オンラインメディア「新浪」は報じている。
画像: Weibo
その他の代表作として、映画『画壁 MURAL』やテレビドラマ『伝説の剣』、『ラブO2O』などが挙げられる。
画像:Dragon TV
「Prada」や「Aussie」、「Lola Rose」など複数の有名ブランドのアンバサダーも務めていたと、シンガポール『ストレーツ・タイムズ』紙は報じている。
画像:Dragon TV
ジェン・シュアンは2018年からテレビプロデューサーの張恒(チャン・ヘン)と交際しており、2019年1月にはアメリカで結婚したとシンガポール『聯合早報』紙が報じた。しかし、2人はその年の12月には破局している。
さらに、私生活でのスキャンダルにより、ジェン・シュアンのキャリアは一変する。2021年、シンガポールテレビ局『チャンネル・ニュース・アジア』は、ジェン・シュアンがアメリカでの代理出産により2人の子供をもうけたうえ、その子供たちの育児を放棄したと報じた。
同テレビ局によれば、張恒は2020年から2021年にかけて、子供たちの養育のためアメリカに滞在していたという。しかし、元夫との破局後は子育てに一切関与しなかったとされる。
画像:Weibo
ジェン・シュアンが代理出産を行った米国では合法だが、中国では代理出産は違法となっている。そのため、中国国内はその話題で持ちきりとなった。
画像:Mango TV
海外での代理出産というニュースが広まると、すぐに中国芸能界でブラックリストに載せられてしまった。しかも、本人と連絡が取れなくなったと香港の『サウス・チャイナ・モーニング・ポスト』紙は報じている。
画像:Hunan TV
代理出産スキャンダルの他にも、2021年4月に中国ポータルサイト『網易』によってジェン・シュアンの脱税が報じられた。偽の契約書を作成し、出演料を少なく見せかけるなどの手口を使ったとのことだ。
画像:Anhui TV
代理出産と脱税疑惑により、ジェン・シュアンは事実上の引退状態を余儀なくされた。シンガポールのニュースサイト『Today Online』によれば、ジェン・シュアンはすでに中国を離れ、アメリカに移住しているという。
画像:Anhui TV
中国『チャイナデイリー』紙によると、このスキャンダルの結果、中国政府が『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』など鄭爽の出演作をすべて放送禁止にしたとのことだ。
画像:Shenzhen TV
ジェン・シュアンのブラックリスト入りにより、スポンサー企業は莫大な損失を被った。その結果2023年には、ジェン・シュアンは契約違反で訴えられることになったとマレーシア『マレー・メール』紙は報じている。
画像:Hunan TV
香港の『サウス・チャイナ・モーニング・ポスト』紙によると、複数の制作会社との法廷での争いは決着しておらず、ジェン・シュアンは依然として訴訟中の身だという。
画像:Dragon TV
マレーシア『マレー・メール』紙によると、ジェン・シュアンはドラマの出演キャンセルの結果発生した損失を弁済するよう制作会社から訴えを起こされているとのことだ。
画像:Hunan TV
香港の『サウス・チャイナ・モーニング・ポスト』紙は、中国での訴訟が相次いだ結果、ジェン・シュアンは2024年4月1日に正式に破産したと報じている。これ以上弁済要求に応えることは難しいだろう。
画像:Dragon TV
一方、中国SNS『Weibo』上ではジェン・シュアンの破産を疑う声も上がっている。資産を別の場所に隠しており、「返済するつもりはなかった」のではないかという憶測も飛び交っている。
画像:Dragon TV
香港の『サウス・チャイナ・モーニング・ポスト』紙は、もし資産隠しが事実であれば、ジェン・シュアンはこれまでの犯罪歴に加え、新たな罪で追及されることになると指摘している。
画像:Dragon TV
同紙によると、故意に資産を隠匿または移動させた罪で有罪となった場合、鄭爽は3年の懲役刑または罰金を科せられる可能性があるとのことだ。