世界でもっとも不思議な生物:不老不死のクラゲから海に漂う"目玉焼き"まで
「コンゴウフグ(ロングホーン・カウフィッシュ)」と呼ばれる奇妙な海水魚は、その名の通り「牛(カウ)」によく似た2本のツノが特徴だ。体長は10センチ~50センチほどで、インド洋に生息している。
写真: Osric de Guzman/Pixabay
写真の蝶は透明な羽を持つため「グラス・ウィング・バタフライ」と名付けられた。羽が透明になっているのは、着色成分となる鱗粉が羽の翅脈(しみゃく)と縁部分にしかついていないためだ。主な生息地域は熱帯地方である。
地中海を浮遊する「フライド・エッグ・ジェリーフィッシュ」はクラゲの一種で、最大で35センチまで成長する。なお、人体に害を及ぼす毒は持っていない。
「ブロブフィッシュ」はお世辞にも美しい魚とは言えない。その外観から世界一醜い生物と呼ばれることもあるが、彼らはそんなことお構いなし。ヌルヌルとしたゼラチン状の身体を持ち、まるで機嫌を損ねた海坊主のようだ。
画像: 「All Things Marine」、YouTube
大きさ4ミリ~5ミリのクラゲの一種、「ベニクラゲ」。危険を感じたり体力が弱まったりすると、身体が幼年期にあたるポリプ期に退行し、再び成体へと向かうことができる。世界にもまたとない不死身の生物として知られているのが、このベニクラゲなのだ。
画像ソース: YouTube
まるでサメのように細長い体を持つ「ノコギリエイ」。長く伸びた鼻が特徴的なエイの1種で、この鼻の両側にノコギリ状の小さな歯がついている。
1999年、オーストラリアのタスマニア州沿岸でダイバーが目撃して以来、「ピンクハンドフィッシュ」の目撃情報は途絶えていた。絶滅の可能性が取り沙汰されていたものの、22年ぶりにその存在が確認された。ドイツの雑誌『デア・シュピーゲル』によると、2021年、オーストラリアの研究者が深海を撮影した映像にピンクハンドフィッシュの姿を発見したという。
写真:Inedito / YouTube
2010年に発見された新種のナメクジは、炭酸カルシウムの器官を通してメスの体内にホルモンを注入する。キューピットを思わせるこの行動は繁殖の成功率を上げるために役立つと考えられており、科学者たちはこのナメクジを「忍者ナメクジ」と呼ぶこともある。
写真: CarlosAl1786 / YouTube
マダガスカルに生息する哺乳類「シマテンレック」は、まるでハチのような色をしたハリネズミだ。
写真:Ben G. Thomas/ YouTube
笑顔をたたえて泳ぐ「ジュゴン」は、太平洋・インド洋に生息する唯一の海牛類である。同じ海牛類に属するマナティ(マナティはジュゴン科ではなく、マナティ科)よりも体長は小さく、全長2.4メートル~3.0メートルほどだ。
中南米に生息するカエルの一種、「グラスフロッグ」。そのほとんどは鮮やかなライムグリーンだが、ときに腹部が半透明のものもある。その場合、文字通りガラスのように心臓や肝臓、胃、腸などの臓器が透けてみえるのだ。
写真:Canvapro
信じがたいことだが、「ミャンマー・シシバナザル」は2010年というつい最近、科学者チームに発見されたばかりの新種のサルだ。低く上向きの鼻に雨粒が入り込まないように、雨の日は頭をひざの間に挟み込んで座り込むという習性がある。降水時に何度もくしゃみをするのは、鼻に入り込んだ雨水を出すためである。
写真:Oschu100 / YouTube
真っ赤な口が印象的な「ガラパゴス・バットフィッシュ」。こんな口をしているのは、苦手な泳ぎをカモフラージュするためか、あるいはメスをを惹きつけるためか、海洋生物学者の間でもいまだに原因は特定されていない。彼らは熱帯や亜熱帯に生息しており、ヒレを使って海底を移動することが多い。
「アオミノウミウシ」は尾びれに相当する突起を持つウミウシで、オーストラリア、アフリカ、ヨーロッパの温暖な海に生息している。この奇妙なウミウシは体長3センチ~5センチまで成長し、水面を漂いながらクラゲなどの刺胞動物を捕食している。猛毒のクラゲを好んで食べ、捕食相手の毒をヒレにある刺胞に取り込み自身の身を守っている。(盗刺胞と呼ぶ)
写真:Caramelo Talk / YouTube
「サイガ」は、ユーラシア大陸のステップ(草原地帯)に生息するウシ科の動物だ。サイガの角は昔から漢方薬として珍重されることからその数は年々減少しており、現在は絶滅危惧種に指定されている。
写真:Oskanov / Canva
長い鼻を持つ新種のコウモリは、2009年にパプアニューギニアで行われた科学調査で見つかった約200種のうちの1種だ。他のフルーツコウモリと同じく、食べた果物の種を広範囲にまき散らすため、熱帯雨林の生態系で重要な役割を担っている。
この生物はゴカイかイカなのか、はたまた両者の特徴を持つ新種なのか?未知の生物はイカムシと呼ばれていたが、のちに「テウティドドリルス・サマエ(Teuthidodrilus samae)」という学名もつけられた。カリフォルニアにあるウッズホール海洋研究所とスクリプス研究所の研究者によると、同様の特徴を持つ生き物は他に知られていないという。なお、「テウティドドリルス・サマエ(Teuthidodrilus samae)」は新種の海洋性環形動物であることが明らかになった。
画像ソース: YouTube
「ウーパールーパー」の名で親しまれているメキシコサンショウウオは、アステカの火と雷を司る神ショロトルの化身であり、自らがいけにえに捧げられるのを拒み、ウーパールーパーに姿を変えて逃げ出したという伝説も残っている。
マダガスカル島のみに生息する「アイアイ」は一見すると霊長類に見えない不思議な動物だが、チンパンジーや猿、人の近縁種である。
オーストラリアに棲息するキュートな「カモノハシ」は水陸両棲生物で、奇妙なことに産卵する哺乳類として知られている。
オーストラリアにのみ生息する小型の「リーフィーシードラゴン」(体調35センチ以下)はタツノオトシゴの近縁種であり、外敵から身を守るため長い海藻状の皮弁がついている。
膨らんだ緑色の目と透明なドーム状の頭を持つ深海魚「デメニギス」。歯がない幽霊を思わせる異彩のフォルムを持つ彼らは、真っ暗な深海をゆらゆらと漂っている。
写真: 「Dein Universum」/ YouTube
もっとも深い海底に生息していると考えられるのが、タコの一種「ダンボ・オクトパス」だ。水深3000メートル~4000メートルの海底に住み、ヒレを使って泳いでいる。外套膜の上部にある耳のようなヒレが、ディズニーのキャラクター「ダンボ」に似ているため、ダンボ・オクトパスと呼ばれるようになった。
写真: National Geographic / YouTube