ローリングストーンズ結成60周年:知られざる秘密に迫る

結成60周年を迎えるザ・ローリング・ストーンズ
運命の始まり
ロックンローラーはお金持ち?
女神カーリーの舌
お蔵入りした自伝
大ファンのスコセッシ監督
バンド名の由来
ミック・ジャガーとカーラ・ブルーニ?
4,000人の恋人?
ラブレターが競売に……
ビートルズが作詞・作曲
ミック・ジャガー暗殺計画
睡眠中に作曲するキース・リチャーズ
「Sympathy for the Devil」
三角関係
問題児ブライアン・ジョーンズ
ロックダウンはお城で
ライフスタイルの見直し
ジャズマン、チャーリー・ワッツ
アンディ・ウォーホル
ジョージ・ルーカス
海賊役で映画デビューしたキース
コマーシャルに参加
ミックのソロ活動
サー・ミック・ジャガー
結成60周年を迎えるザ・ローリング・ストーンズ

ザ・ローリング・ストーンズが結成されたのは1962年、今年で60周年だ。そこで、今回は伝説のロックバンドの知られざる秘密に迫ろう。

 

運命の始まり

キース・リチャーズとミック・ジャガーが誕生したのは1943年。同じ病院で145日違いだった。子供のころ同じ小学校に通っていた2人は、17年後の1960年10月25日、駅のプラットホームで運命の再会を果たす。ザ・ローリング・ストーンズの歴史はここから始まった。

 

ロックンローラーはお金持ち?

ザ・ローリング・ストーンズのメンバーの中でとりわけ裕福なのはミック・ジャガーとキース・リチャーズの2人。両者とも資産2億ドルを誇る。55年以上にわたってザ・ローリング・ストーンズが制作してきた23枚のアルバムと、年間を通じて多数行われるコンサートが富の源泉だ。

 

女神カーリーの舌

誰もが知っているザ・ローリング・ストーンズのシンボル、リップス・アンド・タン。このマークに影響を与えたのはヒンドゥー教の女神カーリーだ。カーリーは悪の解放と破壊を象徴する、果てしないエネルギーの女神であるとされている。この神話的表象はザ・ローリング・ストーンズのロゴとなったばかりか、70年代にヒッピーたちが新たなシンボルを掲げるまでは「愛と平和」の象徴としても用いられていた。このロゴを制作したデザイナーのジョン・パッシェは、1970年にわずか50ポンドでこの仕事を請け負ったという。

 

お蔵入りした自伝

実はミック・ジャガーは1980年代に75,000語あまりにのぼる自伝を執筆している。原稿は編集者のジョン・ブレイクがずっと持っているというが、ミックはまだ出版の許可を出していない。ミックがいつ自伝をリリースするのかは不明だが、ひとたび発売されればザ・ローリング・ストーンズのファンたちが買いに走るのは間違いない。

 

大ファンのスコセッシ監督

ザ・ローリング・ストーンズの大ファンとして知られるマーティン・スコセッシ監督。『ディパーテッド』『カジノ』『ミーン・ストリート』『グッドフェローズ』をはじめとする映画のサウンドトラックに、ザ・ローリング・ストーンズの曲をいつも取り入れてきた。それどころか、2008年にはコンサート「Shine a Light」の撮影までしており、スコセッシ監督の心酔ぶりが窺える。

 

 

バンド名の由来

バンド名の由来となったのはブルース歌手、マディ・ウォーターズの代表曲「ローリング・ストーン」だ。これをもとにマネージャーのアンドリュー・ルーグ・オールダムが「ザ・ローリング・ストーンズ」と命名したのだ。

 

ミック・ジャガーとカーラ・ブルーニ?

ミック・ジャガーは、1990年から1992年までイタリア出身のモデルで元仏大統領夫人でもあるカーラ・ブルーニと付き合っていたと囁かれている。カーラ・ブルーニ自身はこの噂を何度も否定しているものの、ミック・ジャガーの元妻、ジェリー・ホールは『Event』誌に対して事実だと認めた。それによれば、当時ジェリー・ホールは娘ジョージア・メイ・ジャガーを妊娠しており、ミックの浮気に大いに悩まされたという。

 

4,000人の恋人?

ザ・ローリング・ストーンズのリーダー、ミック・ジャガーには膨大な人数の恋人たちがいたとされている。マドンナやユマ・サーマン、マーガレット王女、アンジェリーナ・ジョリー、さらにはデヴィッド・ボウイまで、4,000人ものパートナーがいたと考える者までいるほどだ。

ラブレターが競売に……

1969年には、ミックが元ガールフレンドに宛てたラブレター10通が27万3,000ドルで競売にかけられている。そればかりか、別の元愛人、クリッシー・シュリンプトンが切り取って手元にとっておいたミックの髪の毛の束は5,400ドルで売れたという。

ビートルズが作詞・作曲

「I Wanna Be Your Man」はライバルでビートルズのメンバーのポール・マッカートニーとジョン・レノンが、ザ・ローリング・ストーンズのために作詞・作曲を行った作品だ。

 

ミック・ジャガー暗殺計画

ミック・ジャガーは米国のバイカーギャング(オートバイに乗った暴力団)「ヘルズ・エンジェルス」に命を狙われたことがある。ことの発端は1969年、ヘルズ・エンジェルスが警備を担当したザ・ローリング・ストーンズ主催のフリー・コンサートでヘルズ・エンジェルスのメンバーが黒人青年メレディス・ハンターを射殺してしまったことだ。ミックがこの事件に関する責任を否定したことに腹を立てたバイカーたちは暗殺を計画。後に、FBIがこの事実を公表したが、どういうわけか計画は実行されなかったという。

睡眠中に作曲するキース・リチャーズ

ザ・ローリング・ストーンズの伝説的名作「(I can't get no) Satisfaction」は、キース・リチャーズが1965年5月に見た夢が元になっている。夜中に目を覚ました彼はギターを手に取り、録音を済ませてから再び眠りに就いたという。翌朝、前夜のことはすっかり忘れたキースはテープレコーダーに新曲が入っているのを発見。彼の伝記『Life』によれば、曲の後に「40分間のいびきが続いていた」という。

「Sympathy for the Devil」

ザ・ローリング・ストーンズの代表曲の1つ「Sympathy for the Devil」をメンバーたちがスタジオで制作する様子は、言わずと知れたフランス人監督ジャン=リュック・ゴダールの手で撮影が行われた。ザ・ローリング・ストーンズの最高傑作ともいえるこの曲の歌詞は、ロシアの作家ミハイル・ブルガーコフの小説『巨匠とマルガリータ』に触発されたものだ。

 

三角関係

キース・リチャーズとの間に3人の子供をもうけたアニタ・パレンバーグは、ザ・ローリング・ストーンズのメンバー3人のミューズだった。最初に関係を持ったのはブライアン・ジョーンズ、続いてキース・リチャーズ、そして最後にミック・ジャガーだ。アニタはキースと事実婚の状態にあったが、映画『パフォーマンス』撮影中にミックと付き合い始めたことで、2人の仲が決定的に傷ついたのはキース自身が認めている。

問題児ブライアン・ジョーンズ

ザ・ローリング・ストーンズのロック魂を生み出したのは、27歳の若さで亡くなったブライアン・ジョーンズだ。彼はメンバーたちの仲でも特に大胆で、薬物やアルコールを常用していた。10代の頃には14歳の少女を妊娠させたことがあるばかりか、盗みを行ったために仕事場から追放されたりもしている。アニタ・パレンバーグにぞっこんだったが、彼女がキースに乗り換えたことですっかり意気消沈してしまった。

 

ロックダウンはお城で

ミック・ジャガーは1980年代、フランスにあるフルシェット城を39万7,897ドルで購入。新型コロナウイルスの世界的流行が始まると、ロックダウンの期間中そこで暮らしていた。

 

ライフスタイルの見直し

長年、薬物を乱用していたミック・ジャガーだが、ついにライフスタイルの見直しを決意。1日13 kmのランニング、筋トレ、スムージー、アボカドで若さを保とうとしているのだ。さらに、高価なキャビアクリームで老化防止を図っている。

 

ジャズマン、チャーリー・ワッツ

ザ・ローリング・ストーンズのドラマー、チャーリー・ワッツの情熱はジャズだ。ザ・ローリング・ストーンズのメンバーとして活動すると同時に、別のバンド「チャーリー・ワッツ・クインテット」ではジャズアルバムの制作も行っている。しかし、 2021年8月にこの世を去ってしまった。

アンディ・ウォーホル

アルバム『The Rolling Stones Sticky Fingers』のジャケットをデザインしたのは、ミックの友人でロックを愛するポップアートの先駆者、アンディ・ウォーホルだ。

 

ジョージ・ルーカス

1970年に行われたコンサート「Gimme Shelter」の撮影には、後に『スター・ウォーズ』シリーズを指揮することとなるジョージ・ルーカス監督がカメラマンとして加わっていた。

 

海賊役で映画デビューしたキース

『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズの第3作と第4作では、ジョニー・デップ演じるジャック・スパロウの父、キャプテン・ティーグを演じたキース・リチャーズ。ジョニー・デップはジャック・スパロウを演じる際にキースを参考にしていたというから、まさに適任だ。

コマーシャルに参加

1964年には、ケロッグ社のライスクリスピーシリアルのコマーシャルに参加したこともあるザ・ローリング・ストーンズ。ロックな姿勢とは言い難いものの、耳に残るザ・ローリング・ストーンズらしい楽曲で売り上げに貢献した。

 

ミックのソロ活動

ザ・ローリング・ストーンズのツアーを断り、ソロ活動を始めたミック・ジャガー。しかし、彼のアルバム『She's the Boss』、『Primitive Cool』、『Wandering Spirit』、『Goddess in the Doorway』はあまり一般受けしなかった。それでも、マイケル・ジャクソンやデヴィッド・ボウイとコラボレーションを果たしたミックに対し、キース・リチャーズは激しい憤りを感じており、伝記『Life』の中でミックを「耐え難いやつ」だと述べている。

 

サー・ミック・ジャガー

2003年、ミック・ジャガーはエリザベス2世からナイトの称号を授与されることとなった。叙勲を行ったのはチャールズ皇太子だ。

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