エルヴィス・プレスリーの娘、リサ・マリー・プレスリーの意外な死因
かのエルヴィス・プレスリーの娘として知られたリサ・マリー・プレスリー。2023年1月12日の急逝から数ヵ月が経った今、ようやく死因が公表されることとなった。
NBC放送が取材した検視結果によれば、リサ・マリー・プレスリーを心停止に追いやったのは数年前におこなった減量手術の後遺症だったようだ。ウェブサイト「Page Six」によれば、リサは知人たちに内緒で肥満を解消する手術を受けていたとされる。
BBC放送の報道によれば、リサ・マリー・プレスリーは2023年1月に小腸閉塞でこの世を去ったが、これは「数年前に受けた減量手術によって生じた癒着が原因」とのこと。このような長期にわたる合併症はまれであり、急死につながることは予測できなかったという。
リサ・マリー・プレスリーが減量による心停止で死亡したというのは奇妙な巡り合わせだ。というのも、『インデペンデント』紙が報じた通り、父エルヴィスも42歳のときに肥満がらみの心停止でこの世を去っているからだ。ただし、エルヴィスの場合は不健康な食生活が主な原因であり、倒れたときの体重は推定158キログラムだったとされている。
また、検視の結果、リサの体内からはオキシコドン、ブプレノルフィン、クエチアピンをはじめとする数種類のオピオイドが検出されたようだ。ただし、その量は「治療レベル」にとどまっており、リサの死因とは考えられないという。
2023年1月、54歳のリサ・マリー・プレスリーが心停止で救急搬送されたことが判明。芸能界を揺るがす大ニュースとなった。その2日前にはゴールデン・グローブ賞の授賞式に登場し、元気な姿を見せていた。
リサ・マリー・プレスリーは心臓発作を起こしたとき、元夫のダニー・キーオとともにロサンゼルスの自宅にいたという。ダニーは救急隊員の到着までリサに心肺蘇生を試みたとのこと。
リサの母、プリシラ・プレスリーはSNSを通じて、救急隊員がリサの心肺蘇生に成功し、病院に搬送したと報告。当初は順調に回復すると見られていたのだ。
プリシラは「最愛の娘リサ・マリーが緊急搬送されました。今、できうる限りの治療を受けています。どうか彼女と私たち家族のためにお祈りください」と書き込み。
写真:@priscillapresley / Instagram
さらに、「世界中の皆様のお祈りに感謝いたします。今はプライバシーに配慮していただければと思います」とコメントした。しかしその後、プリシラのSNSが更新されることはなかった。
数時間後、プリシラ・プレスリーの代理人はエンタメサイト「TMZ」に声明を送り、リサ・マリー・プレスリーの死を公表した。
グレイスランド(エルヴィスの邸宅を利用したテーマパーク)の公式Twitterアカウントは、「プリシラ・プレスリーとその一家は、愛するリサ・マリーの悲劇的な死にショックを受け、打ちのめされています」と投稿。
リサ・マリー・プレスリーは死のわずか2日前、映画『エルヴィス』でエルヴィス役を演じたオースティン・バトラーのゴールデングローブ賞獲得を母プリシラとともに祝っていた。
エルヴィス・プレスリーの一人娘だったリサ・マリー・プレスリー。「キング・オブ・ロックンロール」の遺産を一身に受け継ぐ人物だった。
実際、リサは2005年まで「エルヴィス・プレスリー・エンタープライズ」の経営を行っていたが、後に7,500万ドルで売却。
しかし、メンフィスにあるグレイスランドの所有権は維持。エルヴィスの邸宅として名高いグレイスランドは、年間数十万人の人々が訪れる観光名所だ。
また、2003年から2012年にかけては歌手としてアルバムを3枚リリース。それなりの成功を収めている。
なかでも、ファーストアルバム『To Whom It May Concern』(2003年)はビルボードのヒットチャートで5位にランクインを果たしている。
私生活では4度の結婚を経験。1度目はダニー・キーオ、続いてマイケル・ジャクソン、ニコラス・ケイジ、マイケル・ロックウッドと将来を誓ったがいずれも破局に終わった。
なかでも人目を惹くのはマイケル・ジャクソンとの交際だが、これは2年間で終焉。ニコラス・ケイジとの関係に至ってはわずか100日間しか続かなかった。
リサ・マリー・プレスリーには娘が3人いる:女優として有名なライリー・キーオと双子のハーパー・ヴィヴィアン・アン・ロックウッド&フィンリー・アーロン・ラヴ・ロックウッドだ。
さらに息子ベンジャミン・キーオ(写真)もいたが、2020年7月にロサンゼルスの自宅で拳銃自殺を遂げてしまった。
双子を出産した後、鎮痛剤を利用しはじめたリサ。もともと一時的な治療のはずだったが長期的な依存に陥ってしまったと、2018年に本人が『ピープル』誌に打ち明けている。
2020年に突然、息子を喪ったことでリサは大きなショックを受ける。リサが最後にSNS投稿を行ったのは2022年8月で、亡き息子に関するものだったという。天国での再会を祈るばかりだ。
写真:@lisampresley / Instagram
リサ・マリー・プレスリーの死から数日、各界のセレブたちは続々とコメントを発表。
元夫の1人、ニコラス・ケイジはエンタメニュース番組『E! News』でコメントを発表:「リサは誰よりもよく笑う人でした。あちこちに明るさを振りまいてきた彼女が亡くなったと聞いて、心が張り裂けそうです。息子のベンジャミンとあの世で再会を果たしたと思えることだけが慰めです」
ジョン・トラヴォルタも自身のInstagramアカウントでリサの写真を共有。「リサ、本当に残念です。寂しくなるけれど、きっとまた会えるはず。私の心はライリー、プリシナ、ハーパー、フィンリーとともにあります」とした。
ベテラン女優兼歌手のベット・ミドラーは予期せぬ訃報に驚きを隠せない様子。「神様、リサ・マリー・プレスリーが亡くなりました。とてもショックです。54歳でまだまだ美しかったのに、まったく理解できません」とツイートした。
ロックミュージシャンのビリー・アイドルもリサの訃報を受け、Twitterでコメントを発表:「リサはとても親切にしてくれた。90年代にはメンフィスのグレイスランドで、特別にプライベートセクションまで見せてくれたんだ。とても素敵な人で、2000年代初めにはNYFWで共演したこともある」