英ポップグループ「ワン・ダイレクション」のリアム・ペインが転落死

人気歌手リアム・ペインが31歳で死去
ホテルのバルコニーから転落死
「ワン・ダイレクション」の成功と解散
音楽オーディション番組『Xファクター』に出演
若くして得た名声と苦しみ
ワン・ダイレクションの活動中止
子供時代を卒業
親しかったメンバー、ゼイン・マリク
希死念慮を抱えていた2019年のリアム・ペイン
「あまり突っ込んだ話はできない」
有名人としての悩み
「両親とハンバーガーを食べたかっただけなのに」
心の病を抱える
狂気の世界から抜け出す
人生に終止符を打つことも考えた
治療の取り組みもむなしく
リアム・ペインの冥福を
人気歌手リアム・ペインが31歳で死去

2024年10月16日、リアム・ペインが滞在先であるブエノスアイレス(アルゼンチン)のホテルのバルコニーから転落死を遂げた。31歳だった。イギリスのミュージックグループ「ワン・ダイレクション」のメンバーとして活躍したペインの急逝に、世界中のファンが追悼を捧げている。

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ホテルのバルコニーから転落死

リアム・ペインはこのホテルに2週間前から滞在しており、事件当日にはホテルのスタッフが「宿泊客の一人(ペインを指す)がハイになり、"意識があるときには"室内で破壊行為を行っている」として警察に通報を行った。リアムは近年、アルコールや薬物への依存症などに悩まされていたという。そして、ホテルに警察が駆け付けた直後にペインは部屋のバルコニーから転落し、頭部を強く打って死亡したという。

「ワン・ダイレクション」の成功と解散

リアム・ペインは2010年に結成され、一世を風靡した英ミュージックグループ「ワン・ダイレクション」のメンバーとして高い人気を博した。しかし、グループは人気絶頂の2015年に活動を休止し、その後は各メンバーがソロ活動を行っていた。人生におけるこうした大きな出来事がペインのメンタルヘルスや人間関係に影響をもたらした可能性がある。

音楽オーディション番組『Xファクター』に出演

ペインはわずか14歳でイギリスの音楽オーディション番組『Xファクター』に応募し、落選したものの数年後に再挑戦するようにアドバイスされたという。16歳でふたたび出場を果たしたペインは、最終選考には漏れたもののそれをきっかけにハリー・スタイルズ等とミュージックグループ「ワン・ダイレクション」を結成した。

若くして得た名声と苦しみ

若くして大きな名声を手にすることは、大きな犠牲を強いることもある。リアム・ペインもその例外ではなく、突然有名になったことに伴う人間関係の変化や、グループ内の力関係などに苦しんでいたようだ。

ワン・ダイレクションの活動中止

2015年8月、ワン・ダイレクションは他のプロジェクトに集中するために「活動休止」を発表した。この決断はペインにとって辛いものであり、英国のパーソナリティであるアント・ミドルトンとの対談の中で、活動再開について希望的なコメントも行っている。

子供時代を卒業

ペインは、次のように語っている: 「本当にグループが解散してしまったあと、不思議な気分になったよ。活動していた時期が子供時代そのもので、解散して大人になったかのようにね」

親しかったメンバー、ゼイン・マリク

2016年、元メンバーのゼイン・マリクは英音楽誌『NME』に対し、「今のリアムといちばん親しいメンバーは僕かもしれない 。最近のチャットでリアムは僕のシングル曲を祝福してくれ、僕は彼のブリット・アワード受賞を祝福したんだ。楽しかったけど、長く顔を合わせていないから早く会いたい」と語っている。

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希死念慮を抱えていた2019年のリアム・ペイン

ワン・ダイレクション時代もそうだが、リアム・ペインはグループ解散後も自己肯定感を得られずに苦しんでいたようだ。2019年にはアント・ミドルトンに対し、自分が希死念慮を抱えており、「今この場にいられることはまさに幸運だ」と語っている。

「あまり突っ込んだ話はできない」

友人でもあるアント・ミドルトンとのくだけた会話の中で、ペインは 「まだ解決していないから、あまり突っ込んだ話はできないんだ」とし、こころの悩みについて詳しく語ることを控えている。

画像:Sky

有名人としての悩み

ワン・ダイレクションを結成して間もない頃、ペインは両親と休日を過ごそうとしたときに自分が有名人になったことを「恨んだ」と明かしている。

「両親とハンバーガーを食べたかっただけなのに」

ペインによれば、行く先々のパブでパパラッチに付きまとわれ、挙句にレストランで食事中にカメラマンの一人が誤って母親にぶつかってしまったという。「涙が止まらなかった。ただ両親とハンバーガーを食べたかっただけなのに。こんなことはもうたくさんだと思った」としている。

心の病を抱える

ペインはまた、「アルコールを飲みすぎて最悪な状況に陥り、それが続いていたんだ」という。つまり、精神的な不調は長期にわたるものだったようだ。

狂気の世界から抜け出す

「限界までいってしまい、何かしら手を打たなければならなかった。自分がつくりだした狂気の世界から抜け出すために、本当に長い時間を費やすことになった」と語った。

人生に終止符を打つことも考えた

その時期について聞かれたペインは、「最悪の状態にいたから、自分の命を絶つことも何度か考えたよ。だけど幸運なことに、周りには素晴らしい人たちがいた。いろいろなことが重なって身動きが取れなくなったら、ひとつひとつ向き合っていくしかないんだ」としている。

治療の取り組みもむなしく

しかし、最近のリアムは治療を通じて薬物使用から離れつつあり、恋人のケイト・キャンディと新しい生活を始めようとしていたという。『デイリー・メール』紙が伝えている。

リアム・ペインの冥福を

治療の努力もむなしく、リアム・ペインは31歳でこの世を去ってしまった。あとには、2017年に元恋人シェリル・コールとの間に生まれた息子、ベア・グレイが残された。リアム・ペインの冥福を祈ろう。

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