世紀をまたぐポップ・アイコン、エリザベス2世
70年間にわたり英国の君主を務めたエリザベス2世、知的かつユーモラスなキャラクターであらゆる時代のファッションや社会、トレンドに取り上げられ、歴史に残るポップ・アイコンになった。
エリザベス2世は数多くの国や地域で、さまざまなセレブや有名人を魅了してきた。上の写真はビートルズが女王に謁見したときのもの。当時、リバプール出身の4人の若者はエリザベス女王と肩を並べるほどの人気ぶりだった。
パンクバンドのセックス・ピストルズは1977年、女王の即位25周年(シルバー・ジュビリー)に合わせて「ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン」をリリース、ウェストミンスター宮殿に面したテムズ川でゲリラライヴを行った。
ジェイミー・リードがデザインしたシングルアルバム「ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン」のジャケットは、ロンドンのナショナル・ポートレート・ギャラリーに収められている。つまり、英国女王を痛烈に批判したアルバムは、女王のための芸術作品の一つになってしまったのだ。
米芸術家アンディ・ウォーホルは1985年にカラープレートを発売。1977年のシルバー・ジュビリーの公式写真をもとにした作品で、現在ロンドンのテート・モダンで展示されている。
英国王室とつねに親しい関係にあるエルトン・ジョン。ウィンザー城の近くに邸宅があるばかりか、ダイアナ妃が逝去した際には楽曲「キャンドル・イン・ザ・ウィンド」を捧げて追悼の意を示し、1988年にはエリザベス2世からナイトの称号を授与されている。
エリザベス2世が即位したとき、首相の座にはまだウィンストン・チャーチルがいた。政治経験豊かなチャーチル首相は年若い女王の支えとも師ともなった。
英女王エリザベス2世とハリウッドの女王の誕生日はわずか40日違いだが、二人の人生はその長さからいってもまったく異なるものだった。マリリン・モンローは1956年、主演作『王子と踊子』の撮影時にエリザベス2世に謁見を果たしている。
スパイス・ガールズは快進撃を始めていた1997年にエリザベス女王に謁見。女王は世界各国にファンをもつ英国出身のメンバーと笑顔で握手を交わした。
学生時代、スターになるという夢をクラスメートから笑われたレディ・ガガ。やがて夢を叶えた彼女は音楽界の女王として、英国君主に謁見を果たした。
テニスの4大グランドスラムのひとつであり、もっとも象徴的かつ優雅な大会であるウィンブルドン。2010年大会、エリザベス2世は当時のテニス界を席巻していたスター選手たちに迷うことなく近づき、にこやかに挨拶を交わした。
2006年、英国王室の主催でさまざまな著名人の功績をたたえるレセプションが開催された。その中には天才科学者スティーヴン・ホーキング博士の姿もあった。互いに印象がよかったのか、その後も何度かバッキンガム宮殿に招待されている。
エリザベス 2 世は 70 年間の在位期間中に 7 人のローマ教皇に会っている。とりわけ、近年の教皇の中で最もメディア人気の高いヨハネ・パウロ二世とは数回にわたり会合の機会を持った。
2012年ロンドン五輪のオープニングでは英国出身の俳優ダニエル・クレイグが007のジェームズ・ボンドとして英女王をエスコート。ヘリコプターのパフォーマンスを含め、人々にサプライズと感動をもたらした。
英国の音楽史を代表するバンドの一つ、クイーンのメンバーもエリザベス2世に謁見を果たし、クイーンとクイーンの対面を実現した。
1975年3月、女王からナイトの称号を授与された伝説の俳優チャールズ・チャップリン。英女王に何度も謁見を果たしている。
エリザベス2世のプラチナ・ジュビリーにはバッキンガム宮殿でパディントンとの共演動画を配信。二人のティータイムに女王はハンドバッグからマーマレードサンドを取り出し、皆を驚かせた。誰もが笑顔になった最高の瞬間だ。