プリンセス天功が日本に埋蔵金を埋めた!アメリカンドリームを実現させた二代目・引田天功
世界的に活躍するイリュージョニストのプリンセス天功(二代目・引田天功)がABEMAエンタメ『NO MAKE』に出演し、日本国内のある6つの場所に埋蔵金を埋めたことを明らかにした。
同番組によれば、プリンセス天功は巨額のギャランティをもらっても、遊ぶこともなく仕事ばかりしているので使いみちがない。ならばと、「徳川埋蔵金」になぞらえ「プリンセス天功埋蔵金」として日本国内6カ所に埋めたのだという。その金額については「見つけたら、もう仕事しなくてもいい」ほどだと語っている。
プリンセス天功の生い立ちなど個人的なプロフィールは非公開とされているが、母親の従兄弟が過激な脱出マジックで有名な引田天功の事務所社長をしていた関係でそこに弟子入りし、アシスタントとしてステージにも立っていたと『婦人公論』誌が伝えている。そして、1978年にアイドル歌手としてCBS・ソニーからデビューを果たした。
ところが、1979年に引田天功が、心筋梗塞で急逝してしまう。『日刊ゲンダイ』紙によれば、2代目を選ぶにあたり、女性の方が男性より興味を持ってもらえる、そして女性の弟子は一人だったことから、プリンセス天功に白羽の矢が立ったという。
こうしてプリンセス天功は先代が手掛けていた脱出ショーを引き継ぐことを条件に、1980年に二代目・引田天功を襲名することになった。しかし、当時はまだ10代で、「なぜ、あんな女の子が?」というバッシングやいじめをたくさん受けたと『婦人公論』誌が伝えている。
同誌によれば、そんな逆境にも負けず、二代目・引田天功として各地で舞台に立ち続けた。初代の後を追うだけでなく、アメリカ式のショーのエッセンスを取り入れ、歌と踊りとマジックを合わせた独創的なスタイルを確立させていったという。
その努力が実り、1990年にマジック界最高の栄誉となる米マジックアカデミー大賞「マジシャン・オブ・ザ・イヤー」を受賞した。女性がこの賞を手にするのは史上初めてのことだった。
1995年にはサバン・エンターテイメント(現ディズニー傘下BVSエンターテイメント)製作のアニメ「テンコー&ザ・ガーディアンズ・オブ・ザ・マジック」の主人公にもなった。世界を滅ぼそうとする悪にテンコー率いるガーディアンズが挑む物語だ。
『スポーツニッポン』紙によれば、アニメにおける主役キャラクターのイメージを守るために、プリンセス天功は髪の毛の色、前髪の長さ、口紅の色、体系、そしてまつ毛の角度に至るまで、全身で100カ所以上の契約を結ぶことになったという。
同紙によれば、一度天功が金髪に染めてテレビに出演した際には国際裁判にかけられそうになった。あやうく何億ドルという違約金が発生する事態となったが、直ぐに黒髪に染め直しカツラだったことにして難を逃れたという。
画像:Kyodo / Kyodo News Images
アニメ放送に併せて、プリンセス天功のバービー人形も登場した。バービーシリーズでは、実在の人物をモデルにするのは初めての試みだったという。
画像:Instagram@garrett_sander
アニメもバービー人形も大ヒットを記録し、「プリンセス・テンコー」のステージ名が瞬く間に世界に広まった。こうして、1回のステージで巨額ギャランティを稼ぐイリュージョニストが誕生したのだ。
プリンセス天功はギャランティーの他に、豪華なプレゼントを贈られることも多い。アラブの石油王の誕生日にマドンナやマイケル・ジャクソンなどと一緒に招かれた際には、公演のギャランティーとは別に海底油田をプレゼントされたと『CHANTO』誌のインタビューで語っている。
そんなプリンセス天功は動物愛好家としても有名だ。犬や猫の他に、ホワイトタイガー、ピューマ、サーバルキャットなどの猛獣を家で放し飼いにしているという。
TBS『有田哲平と高嶋ちさ子の人生イロイロ超会議』に出演した際に、こうした猛獣たちを連れてホテルには泊まれないので、公演が1ヵ月の長期におよぶ国では、それぞれの国に家を購入したと語っている。
「全てをすてて逃げたい」と思った時もあるという。プリンセス天功の代名詞でもある脱出マジックで失敗し、危うく命を落としかけたのだ。想定外の爆発に巻き込まれ、重度の一酸化炭素中毒となったため、全身の血を取り換えなければならなかったと「定年時代」のインタビューで語っている。
箱の両側から突き刺した26本の刃のうち16本が体に刺さったり、ダイナマイトの爆発で鼓膜が破れたこともあったと、『マツコの知らない世界』に出演した際に語っている。現在も現役のプリンセス天功は、そんな危険をものともせず、高いエンターテイメント性を誇るショーで世界の人々を魅了し続けている。