フランス出身、ヴァネッサ・パラディの軌跡:女優そして歌手として

ヴァネッサ・パラディ
歌手、モデルそして女優として
8歳でデビュー
父もアーティスト
叔父も有名人
妹アリソン・パラディも女優
80年代フランスのポップスター
最初の恋人は11歳年上
ファーストアルバム「マリリン&ジョン」
セルジュ・ゲンスブールがアルバムをプロデュース
鮮烈な映画デビュー
シャネルのミューズ
ヴァネッサのトレードマーク
カルバン・クラインの仕事をめぐり
「ビー・マイ・ベイビー」
レニー・クラヴィッツとの関係
映画界でも活躍
セザール賞授賞式での大失敗
カンヌ映画祭でのサプライズ
ヴァネッサ・パラディとジョニー・デップ
ジョニー・デップとの間に二人の子ども
強い絆で結ばれた二人
順調な交際
14年を経て破局
家族を優先
年間最優秀女性アーティスト賞
音楽界と映画界で成功
ハリウッドに進出
「Love Songs」
バンジャマン・ビオレ
映画監督サミュエル・ベンシェトリ
リリー=ローズ・デップ
ラップにも挑戦
元パートナーをサポート
裁判での証言
変わらないエレガンス
ヴァネッサ・パラディ
ヴァネッサ・パラディ

恋人レニー・クラヴィッツが書いた「ビー・マイ・ベイビー」を歌い、シャネルのアンバサダーを務め、ジョニー・デップと長期交際し2人の子どもを授かったヴァネッサ・パラディ。

 

歌手、モデルそして女優として

幼い頃からスポットライトを浴びてきたヴァネッサ、この魅力的なフランス出身のスターの軌跡をみていこう。

8歳でデビュー

ヴァネッサ・パラディが最初にテレビ出演したのは1981年。8歳のとき、子どもたちがアイドルの曲を歌うフランスのTV番組『L'école des fans』に登場したことをきっかけに、現在まで続く輝かしいキャリアをスタートさせた。

父もアーティスト

ヴァネッサは1972年12月22日に生まれ、パリの東に位置するヴィリエ・シュル・マルヌで育った。2017年に亡くなった彼女の父アンドレ・パラディは、アーティストから起業家に転身し、長年にわたりディズニーランド・パリの装飾を手がけた人物である。

叔父も有名人

ヴァネッサの叔父は、俳優でプロデューサーのディディエ・パン(写真右)だ。彼は姪のアーティストとしての可能性に早くから気づき、駆け出しの頃のヴァネッサのキャリアをプロデュースした。

妹アリソン・パラディも女優

ヴァネッサには、同じく女優として活躍する妹アリソンがいる。ヴァネッサが瞬く間に有名人になっていった頃、妹まだ3歳だった。そのときのことは覚えていないが、成長するにつれて大スターである姉の人気の高さを理解していったという。

80年代フランスのポップスター

1987年、ヴァネッサは楽曲「夢見るジョー(Joe le taxi)」をリリースし、フランスのポップチャートで11週間にわたり上位をキープした。ベルギーやスイス、カナダといったフランス語圏の国も加わり、売り上げは合計300万枚に達した。

最初の恋人は11歳年上

ヴァネッサは10代にしてスターダムを駆け上がっていった。15歳のとき、11歳年上の歌手フローラン・パニーと交際をスタートするが、二人の年齢の違いから世間に物議をかもし、1991年に破局を迎えた。

ファーストアルバム「マリリン&ジョン」

ヴァネッサは1988年にファーストアルバム「マリリン&ジョン」を発表。音楽活動に専念するため高校を中退し、1990年にはわずか17歳でフランス版グラミー賞のヴィクトワール・ドゥ・ラ・ミュージックで年間最優秀女性アーティストに選ばれた。

セルジュ・ゲンスブールがアルバムをプロデュース

同じ年の1990年、フランスの伝説的音楽家セルジュ・ゲンスブールがプロデュースし、12曲中11曲の作詞を手掛けたアルバム「ヴァリアシオン(Variations Sur le même)」 を発表、センセーショナルな成功を収めた。

鮮烈な映画デビュー

さらに、孤独なティーンエイジャーが哲学教師と熱烈な恋に落ちる『白い婚礼』で映画デビューを果たす。ヴァネッサはこの作品を通じロミー・シュナイダー賞とセザール賞新人女優賞を獲得した。

シャネルのミューズ

1991年、ヴァネッサはシャネルの香水「ココ」のアンバサダーに就任。シャネルはブランドイメージの刷新を図り、若き歌姫を籠の中の鳥に見立て、彼女が空中ブランコに乗り香水瓶と戯れるCMを制作した。

 

ヴァネッサのトレードマーク

ヴァネッサは30年にわたりシャネルの広告塔を務めたほか、ほかの有名ブランドでもモデルを引き受けている。彼女の前歯には隙間があるが、それがトレードマークとなっている。

カルバン・クラインの仕事をめぐり

モデル時代、カルバン・クラインの広告キャンペーンをめぐりケイト・モスをはじめ他のモデルと受注を競っている。最終的にケイト・モスがミューズの座を手に入れ、この仕事を機に一躍トップモデルとして知られるようになった(写真はジョニー・デップと並ぶケイト・モス)

 

「ビー・マイ・ベイビー」

1992年に発売された3枚目のアルバム「ビー・マイ・ベイビー」は、当時の恋人レニー・クラヴィッツが英語で書き下ろしたものだ。アルバムは全世界で発売され、フランスで1位を獲得。ヴァネッサは英語圏でもビッグスターとなった。

 

レニー・クラヴィッツとの関係

ヴァネッサとレニー・クラヴィッツとの交際は1996年まで続き、二人の波乱万丈な関係はパパラッチの関心を大いに惹き、世界中のメディアを沸かせた。

 

映画界でも活躍

ヴァネッサ・パラディは、映画界と音楽界の両方に活躍の場を広げていた。フランス映画『エリザ』(1995) ではジェラール・ドパルデューと共演している。

セザール賞授賞式での大失敗

1991年、ヴァネッサは前年受賞したセザール賞の最優秀新人賞のプレゼンターとして登場したが、大失敗をしてしまう。受賞者であるジュディット・アンリではなく、候補者の一人だったジュディット・ゴドレーシュの名前を読み上げてしまったのだ。直後に訂正し何度も謝ったが、ぬか喜びさせられたゴドレーシュは、この気まずい状況を生んだヴァネッサを許すのに数年を要した。

カンヌ映画祭でのサプライズ

1995年、ヴァネッサはカンヌ映画祭のオープニングセレモニーでジャンヌ・モローの曲「つむじ風(Le Tourbillon de la Vie)」を披露した。審査委員長だったジャンヌと自然にデュエットとなり、2人のスターの絆がカンヌ初日に感動的なシーンを生み出した。

ヴァネッサ・パラディとジョニー・デップ

ヴァネッサがもっとも長く交際し、そして一般にもよく知られているロマンスの相手はジョニー・デップだ。1998年に始まった二人の関係は、その後14年という長期にわたり続いた。

 

ジョニー・デップとの間に二人の子ども

二人は1999年に娘のリリー=ローズ(写真)、2002年に息子のジャック・ジョン・クリストファー3世を授かった。

 

強い絆で結ばれた二人

二人は結婚することはなかったが、長年にわたりフランスとアメリカを行き来しながら交際を続けていた。

 

順調な交際

ヴァネッサとジョニーはプライバシーを大切にし、スポットライトよりも家族との暮らしを優先する落ち着いた関係を築き上げたのだ。

14年を経て破局

ビッグカップル交際は14年間続いたものの、2012年に別離を宣言した。二人は公の場で争うことはなく、別れた後も良き友人であり続けている。

家族を優先

90年代に入ってからはヴァネッサは家庭の方に重きを置いて仕事の量を減らしていたが、2000年には4枚目となるアルバム「ブリス」を発表している。

 

年間最優秀女性アーティスト賞

2007年、ヴァネッサは5枚目のアルバムとなる「神々しき純愛(Divinidylle)」を発表した。レコード売上とコンサートで大成功を収め、2008年にはフランス版グラミー賞のヴィクトワール・ドゥ・ラ・ミュージックで2度目の年間最優秀女性アーティスト賞を獲得した。

音楽界と映画界で成功

2009年には、未発表曲やデュエット曲を含む、ヒット曲のコンピレーションアルバム「Best Of」を発表。映画では『ハートブレイカー』でロマン・デュリスと共演した。

ハリウッドに進出

ヴァネッサ・パラディは、ハリウッドにも進出した。ジョン・タトゥーロ監督の『ジゴロ・イン・ニューヨーク』(2014)でウディ・アレンやシャロン・ストーンらと共演、短編映画『リオ、アイラブユー』にも出演した。

「Love Songs」

同時にアルバム「Love Songs」をリリースし、2014年のヴィクトワール・ドゥ・ラ・ミュージックで再び賞を獲得した。画像で彼女の隣にいるのはアルバムのプロデュースを担当したバンジャマン・ビオレ。

 

バンジャマン・ビオレ

ジョニー・デップとの破局後、ヴァネッサはバンジャマンと数年にわたり交際をしていた。二人は仕事でもプライベートでも強い絆で結ばれていたが、2015年に破局。

映画監督サミュエル・ベンシェトリ

バンジャマンと破局してから間もなく、ヴァネッサは新たなパートナーを見つけた。映画監督のサミュエル・ベンシェトリと交際をはじめ、2018年、報道陣がサッカーワールドカップのフランス対アルゼンチン戦に注目する中、二人はフランス北部の小さな町で結婚した。

リリー=ローズ・デップ

ヴァネッサ・パラディとジョニー・デップの長女、リリー=ローズ・デップは母親とおないキャリアを歩んでいる。2016年にシャネルのアンバサダーとなり、フランスとアメリカを行き来しながら女優としてのキャリアを築いている。

ラップにも挑戦

2019年、ヴァネッサ・パラディはフランスの人気ラッパー、ネクフのアルバム「Les Étoiles vagabondes」に参加、「Dans l'ivers」でデュエットを披露した。

 

元パートナーをサポート

元恋人のジョニー・デップがアンバー・ハードと泥沼の離婚裁判となった際には、彼を擁護する文書を提出している。

 

裁判での証言

ヴァネッサは、ジョニー・デップがつねに優しく思いやりがあり、寛大で、父親として決して暴力的ではなかったとした。

 

変わらないエレガンス

ヴァネッサは2022年に開催されたいくつかの映画祭に夫のサミュエルと出席。いつもながら美しくエレガントな姿を披露した。

 

ヴァネッサ・パラディ

50歳を目前にしたヴァネッサだが、その美貌と才能で多くの人々を魅了し続けている。

ほかのおすすめ