ノルウェーを揺るがす王室スキャンダル:王太子妃の長男マリウス・ボルグ・ホイビー(27)が逮捕される
ノルウェー王室は最近、ある暴行事件のことで神経をすり減らしている。その事件に全面的に関与しているのは、メッテ=マリット王太子妃の長男、マリウス・ボルグ・ホイビー(1997年生まれ)である。この若者は王太子の実の息子ではなく、王太子妃が前夫とのあいだにもうけた連れ子だ。
マリウス・ボルグ・ボイビーは8月初め、ノルウェーの首都オスロで20代の女性に対し、身体的・精神的暴力をふるったとして警察に逮捕されたのだ。
被害者の名前は伏せられているが、マウリスが昨年からレベッカ・ヘルベルグ・アンセン(Rebecca Helberg Arntsen)という女性と交際していることは周知の事実である。レベッカは大学で経営・マーケティングを学ぶかたわら、オスロのナイトスポットで働いていた。2人はそこで知り合ったのだろう。
マリウスの弁護士エイヴィンド・ブラットリエン(Øyvind Bratlien)は、このたびの事件を受けてノルウェーの有力紙『Dagbladet』にコメントを出している。要約すると、「クライアントは自身のプライバシーを重視しており、マスコミ関係者はその点にご配慮願いたい」という内容だ。
この暴行事件が起きたのは8月の初めで、逮捕されたマリウスは留置所で30時間を過ごし、保釈金を支払って釈放された。
捜査当局はその後、事件のいきさつや発生時の状況を詳しく調査し、当事者への聞き取りを行なったと見られている。
ノルウェーの『Se og Hør』誌はこの事件に関連して、ある録音データの存在を指摘している。そこに録音されているのは、マウリスが被害者女性に対し、服や持ち物に火をつけるぞなどと脅しているところで、この証拠品が彼を窮地に追いやっているという。
さらに、暴行の現場とされるアパートでは、壁に突き刺さった刃物が発見されている。この刃物もマウリスにとってきわめて不利な証拠品となることは間違いない。
身内の起こしたこの物騒な事件のせいで、ノルウェー王室のスケジュールは狂わされてしまった。メッテ=マリット王太子妃はパリを訪れてオリンピックを観戦する予定だったが、その日程は再調整を強いられたのである。
メッテ=マリット王太子妃がホーコン・マグヌス王太子とともにスタッド・ド・フランスに姿を現したのは、8月9日のことだった。一行はオリンピックの陸上競技を観戦しに来たのである。
スタッド・ド・フランスにやってきたメッテ=マリット王太子妃は、あくまで屈託のない笑みを浮かべ、オリンピックを満喫している姿を見せた。そしてこの日は、王太子妃の視線の先で、ノルウェーのカールステン・ワーホルム(男子400mハードル)が銀メダルに輝いた日でもあった。王太子妃としては当然、長男の所業に思うところがあるはずだが、事件について沈黙を守り続けていた。
一方、ホーコン・マグヌス王太子は事件を起こした義子に対して、手厳しいコメントを出している。王太子はノルウェーのテレビ局「TV2」で、「警察沙汰になっている時点で事件は重大だ」とする見解を述べたのだ。
裁判の結果がどうなるかはともかく、これでマリウス・ボルグ・ホイビーはまたひとつ余計にスキャンダルを重ねたことになる。マリウスは過去にも交通違反や違法薬物への関与などを報じられたことがあり、メディアの注目を悪い意味で集めるのは今回が初めてではないのだ。
Showbizz Daily をフォローして世界のトレンドをいつも手元に