ノルウェーのマッタ・ルイーセ王女と自称「霊媒師」が結婚:フィヨルドでのウェディングを振り替える
ノルウェーのマッタ・ルイーセ王女(52)が2年間の婚約期間を経て、アメリカ出身の自称「霊媒師(シャーマン)」デュレク・ベレット氏(49)と結婚した。ノルウェー有数のフィヨルドで知られるガイランゲルの町で行われたウェディングの様子を追ってゆこう。
AP通信によれば結婚式は屋外に設けられた白いテント内で行われ、プライバシーを守るための配慮が隅々までしかれたほか、取材が許されたのは独占契約を結んだ数社だけだったとされる。
マッタ・ルイーセ王女は伝統的な白のウェディングドレスを身にまとい、祖父のオーラヴ5世から贈られたティアラを着用。一方、新郎のデュレク・ベレット氏は黒のタキシードに金色のサッシュベルトをあわせた。
披露宴ではノルウェーそしてアメリカのアーティスト、さらにスカンジナビアの先住民族であるサーミ人のパフォーマンスが行われ、音楽を通じて各文化にオマージュが捧げられたとAP通信が報じている。
しかしスピリチュアルビジネスを行う二人の言動はかねて国民から批判され、メディアからもバッシングを受けている。夫妻が英誌に自分たちの写真を独占販売して利益を得たこともイメージ失墜につながっているようだ。
ともあれノルウェー王ハーラル5世と王妃ソニアは二人の結婚に同意し、王室一家はそろって式に出席したとAP通信が伝えている。
だが、マッタ・ルイーセ王女とその婚約者の少し常識を無視した行動は、王室の人気に影を落としているようだ。スペイン紙『エル・ムンド』によれば、ノルウェー国民からの王室に対する支持率は2017年の81%から最近は67%に低下している。
デュレク・ベレット氏はノルウェー王室とのつながりを商業活動に利用しているとして批判され、これを受けてマッタ・ルイーセ王女は2022年に公務から引退した。それにもかかわらず、二人の結婚を記念して発売されるジンに王女の称号が記されていたことも新たな批判を呼んだ。
AP通信によればデュレク・ベレット氏は自らを「霊能一家の6代目シャーマン(霊媒師)」と称し、ヒーリング効果をうたったメダルを約3万円で販売。また、スペイン紙『エル・ムンド』によれば、ベレット氏は「がんはひとつの選択」と主張しているほか、女性の陰部に過去のパートナーが残した「刻印」を除去するためのエクササイズを推奨しているという。
ベレット氏はカリフォルニア州サクラメントの近郊で生まれた。王女より3歳年下だ。母親のルーツはインドとノルウェーにあり、父親はハイチ系だとしている。14歳でニューヨークに移り、近年はロサンゼルスを拠点にシャーマンとして活動をしているという。
王女はベレット氏について自身のSNSアカウントを通じ、「革新的かつ進歩的。女性のエンパワーメントのリーダーであり、人権の擁護者」と表現している。『タイムズ』紙のインタビューによれば、ベレット氏は20代のときに腎不全を起こしていちど死を経験、そこから復活を遂げたという。
この時の経験からベレット氏は「霊媒師」としての能力を身につけたという。現在はロサンゼルス在住で、エモーショナルインテリジェンスの指導、瞑想指導、シャーマニズムに関する本の執筆、スピリチュアルグッズの販売などを手がけ、講演活動も行っている。
画像:Instagram @shamandurek
同氏はアメリカの人気トーク番組『タムロン・ホール・ショー』に出演し、王女との出会いがいつだったかは正確に覚えていないが、初めて会った瞬間に稲妻が走ったように感じたと語っている。
一方、マッタ・ルイーセ王女が自称シャーマンのデュレク・ベレット氏との交際を明らかにしたのは2019年。自身のSNSアカウントにツーショットを投稿、「ソウルメイト」に出会ったとコメントした。
画像:Instagram @princessmarthalouise
ノルウェー国王の長女として生まれたマッタ・ルイーセ王女は、2002年にデンマーク系ノルウェー人の作家アリ・ベーン氏と結婚している。
マッタ・ルイーセ王女とアリ・ベーン氏の間にはモード(2003年生)、リア(2005年生)、エマ(2008年生)という3人の娘が生まれたものの、二人は14年の結婚生活を経て2016年に離婚した。
マッタ・ルイーセ王女は自称シャーマンのデュレク・ベレット氏との関係が物議を醸すであろうことを承知しており、交際発表時に次のようにコメントしている:「自分に押し付けられた枠を満たすためにパートナーを選んでいるわけではありません。選択基準は愛なのです。どうか私の行動と選択を尊重してください」
さまざまな批判の的となり、ノルウェ―王室のイメージダウンを引き起こしながらもマッタ・ルイーセ王女とデュレク・ベレット氏は「愛」を貫いて挙式。二人の今後の動向にも注目が集まっている。
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