ヌードにならなければよかった...... 撮影を後悔したハリウッドスターたち
ハリウッド映画にはヌードシーンがよく登場する。そうしたシーンの対象となるのは主に女優だが、男性の俳優が肌をあらわにすることも珍しくない。ともあれ問題は、あとになって撮影を後悔するケースがあとを絶たないということだろう。
映画版の『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』は原作と比べて相当マイルドになっていたとはいえ、ダコタ・ジョンソンにとっては不快そのものだった。『タイム』誌のインタビューでは、縛られるシーンがトラウマになってしまったと語っている:「まったくセクシーでも心地よくもありませんでした。暑いし、汗びっしょりで不快です」しかも、共演者のジェイミー・ドーナンはダコタの好みでなかったらしい。
作品中で何度かヌードを披露したことがあるキーラ・ナイトレイだが、もう2度とやらないと断言している。というのも、そういった映像は「最終的にネット上に残る」からだ。また、母親になったことで、考え方が変わったという面もあるそうだ。
ジェニファー・ローレンスとクリス・プラットが主演を務めたSF映画『パッセンジャー』。しかし、ジェニファーはきわどいシーンの撮影にあたって、アルコールに頼ざるを得なかったそうだ。『The Hollywood Reporter』誌のインタビューでは、次のように語っている;「酔っていましたが、むしろ不安は膨らんでしまいました。既婚者とキスするのは初めてだったので、罪悪感で胃が痛みました」
『トワイライト』シリーズで、テイラー・ロートナー演じるジェイコブがTシャツを着たまま肉体美をアピールしていたら、観客はなにか物足りないと感じたことだろう。しかし、本人はインスタライブの中で、「選ぶことができるなら、2度と映画の中でシャツを脱いだりしないさ。でも、そうもゆかないだろうね。ただの肉体として見られるのは不本意だけれど」とコメントしているのだ。
『ゲーム・オブ・スローンズ』第3章でヌード撮影を経験し、もう2度とやらないと言っていたエミリア・クラークだが、第6章の撮影でふたたび脱ぐ羽目に。『Vanity Fair』誌のインタビューでは、「私はセットの上で脱ぎ、人々に取り囲まれていましたが、一体、何を求められているのかわかりませんでした」とコメントしている。エミリアの場合、ヌード撮影で両親にショックを与えてしまったことも、後悔の理由になっているそうだ。
『ポリーmy love』(2004年)でヌードを披露したベン・スティラー。撮影に応じたのは、そのようなシーンで代役を頼むことができると知らなかったかららしい。ヌード撮影は気が進まないことを明かしたベンに対し、監督はそのシーンを撮ってみてベンが気に入らなければカットすると返答。結局、そのシーンは採用されたというから、ベンも悪い気はしなかったのかもしれない。
パメラ・アンダーソンもヌード撮影に応じたことを後悔している女優のひとりだ。『Variety』誌のインタビューでは、 「子供たちがヌードのことで私をからかうんです。撮影中には将来、子供たちがそれを目にするなんて思いませんからね」と打ち明けている。
ヌードシーンは代役に依頼し、自らカメラの前で脱ぐことは避けてきたナタリー・ポートマン。しかし、短編映画『ホテル・シュヴァリエ』では、一度だけヌードを披露したことがあるのだ。これについてナタリーはエンタメサイト「WhatCulture」上で、「直感に従わなかったことが残念です。これからは、もっと自分の直感を信じようと思います。ときには、ノーと言うのがもっともパワフルな決断だということもあるんです」とコメントし、後悔を露わにした。
『ザ・サン』紙のインタビューの中で、「あんな映画に出演したなんて、心のどこかでは信じられません」と語ったジェイミー・ドーナン。「あんな映画」というのは、『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』のことだ。いわく、ヌード撮影は気が進まなかったそうだ。
『氷の微笑』でシャロン・ストーンが足を組み替えるシーンはもはやハリウッドの伝説となっているが、本人いわく、このシーンの撮影はポール・バーホーベン監督によるだまし討ちだったらしい(ただし、監督は脚本どおりだと主張している)。照明の都合で下着を脱いでほしいと頼まれたシャロンはその通りにしたが、出来上がった映像を見て仰天し、監督にビンタをお見舞いしたそうだ。けれども、問題のシーンをカットしてほしいという依頼は叶わず、ハリウッドの伝説が誕生することになってしまった。
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ニコール・キッドマン自身が共同プロデューサーとして制作に関わったTVドラマシリーズ『ビッグ・リトル・ライズ』だが、ヌードシーンの撮影は過酷だった。『The Hollywood Reporter』のインタビューでは、 「起き上がれませんでした。いえ、起き上がりたくなかったんです。撮影の合間にジャン=マルク・ヴァレ(監督)がやって来て、タオルを掛けてくれたのを覚えています。私は屈辱に打ちのめされ、怒りでいっぱいでした」と述べている。
TVドラマ『ダウントン・アビー』などで知られる女優のジェシカ・ブラウン・フィンドレイ。『アルバトロス』(2011年)では、Tシャツをまくり上げて大人であることを証明するシーンがあったが、作品プロモーションの際に、このシーンの撮影が監督につけこまれた結果だったことを明かしている:「ノーと言えるとは思いもしませんでした。何が起こるのかわからず、後ろから撮影されるんだろうと思い込んでいたんです。あんなことは2度とやりません」
映画『ドリーマーズ』(2003年)で、23歳にしてヌード撮影を経験したエヴァ・グリーン。しかし、『007/カジノ・ロワイヤル』(2006年)では、ヌードシーンをめぐってマーティン・キャンベル監督と議論し、どこまで肌を見せるのかについて、あらかじめ取り決めを交わしたそうだ。
映画『タイタニック』(1997年)で、ジャックがローズのヌード画を描くシーンは有名だ。しかし、ケイトは 「そんなに脱がなければよかったけれど、当時は若かったし、やらないわけにはいかなかったんです」と後悔を口にしている。実際、ケイトは何度かヌードシーンを経験しているが、『タイタニック』のそれはイヤだったとのこと。
『プレイボーイ』誌によるインタビューの中で、『ラストキス』(2006年)の撮影は不快だったと明かしたレイチェル・ビルソン。SNS上で、「この映画はR-18指定なので、制作陣は隙あらばヌードシーンを入れたがりましたが、今思うとそれは不必要でした」とコメントしている。
映画『マイ・サマー・オブ・ラブ』(2004年)とTVドラマ『ヘンリー8世』(2003年)に出演し、ヌードシーンを経験したエミリーは『テレグラフ』紙のインタビューに対し、「映画の中で誰かの胸を見る必要などあるでしょうか? 私はほとんどの場合、必要ないと思います」とコメント。
ハル・ベリーは出演作『ソードフィッシュ』について、こう語っている:「ヌードは不要です。脱がなくても映画は作れると思います。ともあれ、それは各自が決めることであり、私にとっては思い切った決断でした。この役のオファーが来たとき脚本には(ヌードシーンが)書かれていて、こう言われたんです:『この女性はそういう人物です。シーンの削除はできません』」
意見や立場を積極的に発信することで知られるヘレン・ミレンもエンタメサイト「WhatCulture」上で、「お高くとまっていると思われたくなかったので撮影に応じました。ところが、ヌードシーンの女優というレッテルを貼られてしまったんです」と明かした。
ブラックコメディ映画『Ass Backwards』(2013年)の中で道の真ん中に放尿するシーンを演じ、今では後悔しているというケイシー・ウィルソン。ただし、この脚本を書いたのはケイシー自身なので、あまり救いようがない。ともあれ、エンタメサイト「BuzzFeed」に対し、「撮影した後、どうしてこんなシーンを書いてしまったのだろうと思いました」と語っている。
リアリティ番組『Hotel Hell』に登場した有名シェフのゴードン・ラムゼイ。ゴードンの場合、架空の人物を演じたわけではないが、シャワーシーンを含むエピソードが放送された際にネット上で注目を集め、その決断を後悔することになってしまったそうだ。
当初、『Weeds ~ママの秘密』には、当然のようにヌードシーンが登場していた。しかし、シーズン4に至って、メアリー=ルイーズはストーリー上必要のないヌードシーンについて、抗議を行うことにした。『More』誌のインタビューでは、「脱ぐ必要はないと思ったんです。そのことで監督にも立ち向かいましたが、今では腹立たしい気持ちです。ネット上で公開されるのはわかり切っていたので、やれなければよかったと思います」と語っている。