トランスジェンダーあるいはノンバイナリーを公言しているセレブたち
昨今では、積極的に性自認を明かすセレブも増えてきた。たとえば、世界的に有名な歌手、デミ・ロヴァート(写真)もその1人。ビデオを通して「この1年半、自省やセラピーの活動を続けてきました。その結果、自分がノンバイナリーであることに気が付きました」と打ち明けたのだ。
『グレイズ・アナトミー 恋の解剖学』でカリー・トーレス博士を演じたことで知られるサラ・ラミレスも次のようなメッセージをInstagramに投稿:「わたしには女性・男性・女の子・男の子、何にでもなれる可能性があります」そして、最後に「ノンバイナリー」のハッシュタグを付している。
米国の有名なドラァグクィーン、ジジ・グッド。LGBTQ+専門誌『Out』によれば、自身についてトランスジェンダーかつノンバイナリーであると述べているとのこと。
リアリティ番組『クィア・アイ 外見も内面もステキに改造』の5人組の1人、ジョナサン・ヴァン・ネスは、2019年に『Out』誌に対してこう語っている:「本当に素晴らしいことですよ。歳を経るごとに、従来のジェンダーに当てはまらないノンバイナリーであると思うようになりました。たとえば、男性だと感じる日もあれば女性だと感じる日もあるんです」
女優兼ミュージシャンのジャネール・モネイは、ウィロー・スミス、ジェイダ・ピンケット・スミス、エイドリアン・バンフィールド=ノリスが主催するオンライン番組『Red Table Talk』で次のようにコメント:「わたしはノンバイナリーです。はっきり女性だとは思えないんです。でも、自分自身のエネルギーを感じています」
オーストラリアの俳優、ヒュー・シェリダンもInstagramへの投稿を通してカミングアウト:「私は単なる(ノンバイナリーの)人間です。そして、とある人間と一対一の交際をしています。レッテルは限界を生むだけなので、受け入れたくありません」
スクリーンでノンバイナリーを表現したアマンドラ・ステンバーグ。代名詞の使用法について尋ねられた2016年には、Tumblrを通じてこう答えている:「正直に言うと、わかりません…… 『they(彼ら・彼女たち)』は便利ですが、メディアや私のフォロワーたちに批判されたり理解してもらえなかったりするのはわかり切っています。それは悲しいことですし、不愉快ですらあるので、今のところ『she/they(彼女・彼ら)』を両方使っています」
前出の『Out』誌によれば、ドラァグクィーンのラガンジャ・エストランジャは、ドラァグクィーンのコンテスト番組『ル・ポールのドラァグ・レース』のシーズン6でトランスジェンダーを打ち明けたという。
作家でインフルエンサー、そして性的マイノリティの権利活動家でもあるアロク・ヴァイド=メノン。自著『Beyond the Gender Binary』の中で次のように書いている:「まったく異なるジェンダーの2人がそっくりということだってあります。人間を他の誰かと似せるのはジェンダーではなく、その人自身の在り方です。あなたが何者かを決めるのは他人ではありません。すべてあなた次第なのです」
『コスモポリタン』誌の報道によれば、『JUNO/ジュノ』と『アンブレラ・アカデミー』の主演を務めたエリオット・ペイジも2020年にトランスジェンダーであることをカミングアウトしたという。さらに、Instagramの投稿を通じて「私はトランスジェンダーで名前はエリオット、『he/they(彼・彼ら)』を使ってほしい」というコメントをシェア。複数形の使用は、エリオットもまたノンバイナリーであることを示唆している。
2019年3月、ジャミーラ・ジャミルのポッドキャスト『I Weigh』に登場したサム・スミス。いわく:「私は男性でも女性でもない気がします。両者の間のどこかを漂っているのでしょう」
『サブリナ:ダーク・アドベンチャー』で知られるラックラン・ワトソン。ニュースサイト「Elite Daily」のインタビューで2019n年に、自身がノンバイナリーであることを明かしている。
女優兼モデルのインディア・ムーア。
『L'Officiel Singapore』誌のインタビューでは「私はノンバイナリーですが、あまりその話はしません。まだ、あまり理解してもらえないみたいですが、構いません。それに、他人が私のスタイルを見て女性だと思うのもわかります」
TVドラマ『13の理由』で一躍スターとなったトミー・ドーフマンも、2021年に『タイム』誌のインタビューでカミングアウトを行っている:「1年ほど前から女性、つまりトランス女性として私生活を送っています」
『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』のブランディ・エップス役を演じたことで知られるエイジア・ケイト・ディロン。米国のTVドラマ『ビリオンズ』ではノンバイナリーのテイラー・メイソン役も務めている。そんなエイジアは『W Magazine』誌にこう語っている:「テイラー役との出会いで、ノンバイナリーとして生きるために身体を変える必要はないのだと気付かせてもらうことができました。また、代名詞の『he/they(彼/彼ら)』も気に入っています。あのドラマは、私自身がありのままに生きることができる本当に開放的な体験でした」
ハリウッドの期待の新星、クインテッサ・スウィンデル。LGBTQ+に関する調査を行っているNGO「GLAAD」のインタビューでは次のように答えている:「私は従来のジェンダーには当てはまらないノンバイナリーです。ノンバイナリーであるというのは、異性愛に基づく社会規範の外側で自分自身を探し求めることに他なりません。見過ごされている人々のために声を挙げるのは、義務であると同時に特権でもあります」
ルビー・ローズも2015年に行われた『Elle』誌とのインタビューで自身の性自認について次のように語っている:「ジェンダーの流動性というのはつまり、両極端のどちらか一方に属するとは感じられないということです。私は男の子ではありませんが、本当は女性でもありません。生まれつきそうなのです。きっと両者の間のどこかなのだと思います。」
リヴ・ヒューソンが初めてカミングアウトしたのは、わずか16歳の頃。2019年に、ニュースサイト「Gay Star News」でこう明かしたのだ:「人々は両性具有とは何か、ノンバイナリーの人がどのような容姿をしているのかについて、ある種の先入観を持っています。でも、ジェンダーに挑戦する方法は1つだけではありませんし、ノンバイナリーとして認められるために間違ったスタイルがあるわけでもありません」