セレブたちの大胆な賭け:ディカプリオからニコール・キッドマンまで
スター俳優たちが魅力的な役を演じたり見事な活躍をする場面はよくあるが、ときにはプライベートでクレイジーな行動をすることもある。たとえばトム・ハーディとレオナルド・ディカプリオの間で行われた賭けは、人々の驚きと笑いを誘った。
2016年、『レヴェナント: 蘇えりし者』に出演したハーディがアカデミー賞にノミネートされると誰が予想しただろう。本人も期待はしていなかったようだが、共演者であるディカプリオだけは、ハーディがノミネートされると予想した。ハーディは『エスクァイア』誌のインタビューに対し、「万一ノミネートされたら腕にタトゥーを入れる」とディカプリオに約束したことを語った。
最終的に、ハーディはアカデミー賞助演男優者に見事ノミネートされた。ただし『ブリッジ・オブ・スパイ』のマーク・ライアンスが賞を獲得、オスカー像を手にすることはできなかった。さらにディカプリオとの賭けに負けたことになったハーディは2年後、上腕にかの有名なタトゥーを入れた: 「Leo knows all(レオはすべてを知っている)」
映画『トロイ』でアキレスとヘクトルをそれぞれ演じたブラッド・ピットとエリック・バナ。2人はスクリーンで最高の決闘シーンを見せるための賭けをしたそうだ。『シカゴ・トリビューン』紙によれば、ミリ単位で正確さを期し、どちらがより高い精度で演じられるかを競ったそうだ。
二人が交わした約束は、予想外の動きをした場合は相手に50ドルを、脚本にはない強い殴打があった場合は100ドルを支払うというものだ。米紙によると最終的にバナは750ドルをピットに支払い、ピットは200ドルをバナに支払ったそうだ。
『ロサンゼルスタイムズ』紙によれば、スティーブン・スピルバーグ、ジョージ・ルーカス、ハリソン・フォードの3人は、シリーズ4作目となる『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』の興行収入について賭けを行った。ただし、これはパラマウント社との商業契約という形で行われ、作品の興行収入が4億ドルを超えなかった場合、3人の利益が没収されるというものだった。
最終的に、『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』の興行収入は全世界で7億9,070万ドルを達成。興行成績が低ければパラマウント社が大きな利益を得るはずだったが、賭けに勝ったスピルバーグ、ルーカス、フォードはパラマウント社から勝利金を確保することができた。
Netflixのドラマシリーズ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』のジム・ホッパー役で知られる米俳優デヴィッド・ハーバーは、ツイッターを通じて環境保護団体「グリーンピース」に連絡をとった:「南極に行ってペンギンと踊るためにはいくつのリツイートが必要かい?」
ハーバーの挑戦に応え、グリーンピースは「20万のリツイート」で充分だと返答。ハーバーはこうしたやりとりからわずか5時間後にこの数字を達成した。その後どうなったかといえば、ハーバーは飛行機でチリに行き、そこから南極にわたりペンギンと踊ることができたのだ。彼はその場所から気候変動対策の重要性について啓蒙活動をしたと、グリーンピースはウェブサイトを通して伝えている。
最近TikTokやインスタグラムなどのソーシャルメディアを通じたバイラルチャレンジが流行している。イギリス出身の俳優トム・ホランドは自身のインスタグラムで、ライアン・レイノルズ、ジェイク・ギレンホールを指名して逆立ちしながらTシャツを着ることを提案。いわゆる「Tシャツチャレンジ」というものだ。
ホランドはその腕前をビデオで披露し、次にこの難題に挑戦する仲間へバトンタッチ。『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』で共演したギレンホールは制限時間内にチャレンジを達成。一方、ライアン・レイノルズは『デッドプール』を思わせる洗練されたユーモアで応え、困惑気味の表情からクローズアップしていき、最後は「ノー」で締めくくった。
『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』の撮影を通じて親交を深めた主演のジョニー・デップとスペイン人女優ペネロペ・クルス。『シネマニア』誌によれば、デップがジョークまじりの賭けをもちかけ、受けたクルスは負けてしまったという。
賭けの詳細は明らかにされていないが、負けたクルスの罰ゲームはといえばアニメ『サウスパーク』でおなじみの「Mr. ハンキー」の恰好をすることで、しかもコスプレ姿で写真を撮られてしまった。「ジョニー・デップは涙を流しながら笑い転げて、何百枚も写真を撮ったの。どこかに晒(さら)されなければいいのだけれど。でも、もうバラしてしまったから、いつか日の目を見てしまうのでしょうね」とクルスはいっている。
女優ミシェル・ファイファーはBBCのインタビューに対し、「ジョージ・クルーニーとある賭けをして、その掛け金は大変な額になっている」と語った。複数のメディアによれば、1989年に当時結婚していたクルーニーは、ファイファーの前で「今後二度と結婚することはない」と宣言して10万ドルを賭けたそう。しかし、その賭けはクルーニーが二度目の婚約を発表した瞬間に蹴りがつくことに。2014年、ジョージ・クルーニーは国際弁護士アマル・アラムディンと多くの人に祝福されて結婚式を挙げた。
ジョージ・クルーニーは深い関係を避けたがる「コミットメント恐怖症」についてよくジョークを飛ばしており、子供を持つことにも後ろ向きだった。だからこそ賭けに負けない自信があり、ファイファーが最初に示した5万ドルの倍額を提示したのだ。最終的には、賭けに負け、幸せいっぱいのクルーニーは大金を払わなければならなくなった。
興味深いことに、ジョージ・クルーニーがこうした賭けを行ったのは初めてではなかった。ミシェル・ファイファーがBBCのインタビューに語ったところによれば、ニコール・キッドマンはクルーニーが40歳の誕生日までに父親になることに賭けたそう。キッドマンはこの賭けに負けたが、「ダブル・オア・ナッシング」により期限はクルーニーが50歳を迎えるまで延長された。なお、現在の妻アマル・アラムディンとの間にエラとアレクサンダーという双子が生まれたのは、彼が56歳の時だった。
ウィル・スミスの妻で女優のジェイダ・ピンケット・スミスは、娘ウィローと共に髪の毛を剃ることを決めたとSNSを通じて報告。ここ数年抜け毛に悩み、それを隠すためにスカーフを巻くこともあった辛い日々が、一大決心をするきっかけになった。
この宣言はジェイダ・ピンケット・スミスの50歳の誕生日に合わせて実施された。さまざまなヘアスタイルに挑戦してきた彼女だが、丸刈りでこれまでにないイメージチェンジをすることになった。