スーパーリッチはどんなふうに暮らしている?:超富裕層の暮らしやモノ選びをチェック
スーパーリッチとは「超富裕層(UHNWI:Ultra High Net Worth Individuals) 」のことで、純資産が3,000万ドル(約40億円)を超える個人を指す。たとえば、イーロン・マスクは世界で最も裕福な人物の一人だ。
経済情報サービス大手「ブルームバーグ」や「フォーブス」等によると、世界には約20万人の超富裕層が存在するという。
スーパーリッチが世界人口に占める割合は0.003%とごくわずかだが、地球全体の富の 13% を所有している。
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女性が占める割合もみてみよう。情報サイト「Wealth-X」によれば、スーパーリッチの間で女性は依然少数であり、その人数は約4万人。ただし近年女性の数は増え続けており、50歳以下のスーパーリッチでは5人に1人が女性となっている。
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英系不動産サービス大手のナイト・フランク(Knight Frank)がこのほど発表した「2019 ザ・ウェルス・レポート(The Wealth Report)」によると、超富裕層の数が最も多い都市はロンドン(4,944人)。次いで東京(3,732人)、シンガポール(3,598人)、ニューヨーク(3,378人)となっている。
スーパーリッチの主な居住エリアが欧米であることに変わりはないが、近年はアジアにも新たな超富裕者が多く現れている。とくに中国でその傾向が顕著だ。
意外というべきか当然というべきか、「ザ・ウェルス・レポート(The Wealth Report)」の調査によると、スーパーリッチが好んで行うスポーツはゴルフとなっている。
レジャー活動ではスーパーリッチとほかの人々にそれほど大きな違いはない。米ビジネス誌「Business Insider(ビジネスインサイダー)」によれば、購買力が極めて高い人々は、海外旅行、高級レストランでの食事、高級車、ワイン、ファッションなどにお金を使うという。
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「フォーブス」誌によれば、超富裕層が好んで利用するホテルは次の通り:ラスベガスの「ベラージオホテル」(写真)、ニューヨークの「プラザホテル」、ロンドンの「マンダリンオリエンタル」、フランスのコートダジュールにある「オテル・ドゥ・キャップ・エデン・ロック」、シンガポールの「ラッフルズホテル」だ。
スーパーリッチはプライベート ジェットを所有する傾向があるが、ときに民間航空会社を利用することもある。「フォーブス」誌によれば、支持率が高いキャリアは次の通りだ:シンガポール航空、カンタス航空、日本航空、ルフトハンザ航空、エールフランス航空。
超富裕層の間で高い威信を維持しているのはロールス・ロイス。実際、英国の自動車情報誌「オートカー」は市場最高の高級車はロールス・ロイスのファントムだとしている。また、超高級車ランキングには、上から順にメルセデスの「マイバッハS650」、ベントレーの「ミュルザン」、ロールス・ロイスの「マリナン」、ベントレーの「ベンタイガ」、ロールス・ロイスの「ゴースト」が入っている。
情報サイト「Wealth-X」によれば、超富裕層のうち相続によって大金持ちになったのはわずか 30% であり、残りの 70%の人々は自分たちの手で富を手に入れたとしている。
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「フォーブス」によれば2022年はイーロン・マスク(「テスラ」と「スペースX」のオーナー)が地球上で最も裕福な人物となった。2,632億ドル以上の資産を持つ彼は、「アマゾン」のジェフ・ベゾスを抜いてランキング1位となっている。
さらに「フォーブス」は、財産を相続したスーパーリッチを外し、史上最も若い超富裕層の女性としてモデルのカイリー・ジェンナーを選出した。彼女は21歳の若さで10億ドルという資産をあっという間に築き上げ、フェイスブックを生み出し23歳のときにスーパーリッチの仲間入りをしたマーク・ザッカーバーグの記録を上回った。
超富裕層の資産はグローバルに、かつ高い財務レベルで管理されているため、各国の税務当局の手が届かないところにあることが多い。超富裕層が支払うべき税金をめぐっては、世界中で議論が交わされている。ウォーレン・バフェット(写真)やジョージ・ソロスといった一部の超富裕層は、公平性を期すため、政府に対し富裕層向けの増税を提案している。
超富裕層が購入するものには高級車やワインがあることはすでに述べたとおりだ。しかしちょっとした投資という選択肢もある。その一例が......切手だ。中には時間が経つにつれて価値が高騰する可能性のあるコレクターズアイテムがあるのだ。世界で最も高価な切手、ベンジャミン・フランクリンZグリルは300万ドルの価値があると言われている。
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「The Wealth Report 2015」は超富裕層のさらなる投資対象として、ジュエリーにも言及している。ちなみにこれまでオークションで購入された最も高価な石は「ブルームーン・ダイヤモンド」で、香港のビリオネアが2015年に4,513万ドルで購入している。
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金融市場が混乱した時代にもその価値を保つことが期待できることから、金は「セーフヘブン(避難先)」とされている。たしかに金属は貨幣や美術品のようにインフレや破損の可能性はない。だが、かつてよりもその重要性を失いつつある。
超富裕層はエスクルーシブな体験ができる島が大のお気に入り。ときには自分の島をもっていることもあるし、そうでなければ、バミューダ、バハマ、英領バージン諸島、アンティグアなどが好まれると米ビジネス誌「Business Insider(ビジネスインサイダー)」は報じている。
超富裕層のお気に入りの場所は、美食の聖地であることも多い。ビジネス専門チャンネル米CNBCのランキングによれば、超富裕層が好むレストランの第1位は、シカゴの「アリネア」(写真はシェフオーナーのグラント・アチャッツ)。ニューヨークの「イレブン・マディソン・パーク」、イタリア・モデナの「オステリア・フランチェスカーナ」などもランクインしている。