セレブたちの90年代スタイル:優雅なドレスから首を傾げたくなるスタイルまで
鳥の巣のような奇抜なヘアスタイルとおしゃれな肩紐の赤いドレスで微笑むのは、スターダムに駆け上がった頃のペネロペ・クルス。この写真は、1998年、香水「カルメン」の発表会に出席したときのもの。
一時期、ボリューミーなドレープを施した豪華なドレスがレッドカーペットを独占していた。たとえば、99年のアカデミー賞授賞式でユマ・サーマンが披露したこのファッション。
90年代の奇抜なファッションについて語るなら、スパイス・ガールズに触れないわけにはいかない。各メンバーがそれぞれの個性を前面に出していた点でも注目に値する。この写真は、97年のマンチェスター公演で、チャールズ皇太子と対面した際のものだ。
90年代を象徴するカップルといえばこの二人。二人とも独自のファッションセンスを持っていたが、ときには奇をてらい過ぎて失敗することも。実際、ギンガムシャツにライダースジャケットを着て、ハンドメイドネックレスと色付きサングラスを身に着け、逆さにニット帽をかぶったジョニーの姿は少し滑稽だ。
90年代、思いきり実験的なヘアスタイルに挑戦していたウィノナ・ライダー。彼女を象徴する奇抜なヘアスタイルといえばこれ。いくつかに分けた前髪をワックスで固め、ゴシック趣味全開。
パメラ・アンダーソン(両サイドが大きく開いた青いキラキラドレス)とトミー・リー(エプロン一枚……?)。1999年のMTVアワードにて。
1990年にマドリードで開催されたパーティーの写真に写っているのは、お揃いの白黒プリントドレスを着たビビアナ・フェルナンデスとロッシ・デ・パルマ(白いストール)だ。一方、アルモドバル監督は派手な黄色のタートルネックセーターに黒いブレザーを組み合わせている。そして、何よりも目を惹くのは彼のアフロヘア―だろう。
1999年、マラケシュにて。ディスコの常連と迷子の観光客、探検家を足して3で割ったようなファッションだが、全体的にはクールだと言える……?あなたにはこの格好をする勇気があるか?
90年代から00年代にかけて、こんなファッションを披露していたのはクリスティーナ・アギレラ。写真のような全身コーデが基本だった。スパンコールとラインストーンのついたキラキラのヒョウ柄生地、グラデーションのバラ模様というだけでも、このリストに名を連ねる資格あり。
99年のモナコ・ローズボールにこのファッションで登場したのは、スーパーモデルのヘレナ・クリステンセンとカレン・マルダー。ロマンチックな純白にせよ煌めく黒い生地にせよ、当時はこんなロングドレスが大流行していたのだ。
1999年の第71回アカデミー賞授賞式でグウィネス・パルトローが披露したファッションは忘れがたい。ラルフ・ローレンのショッキングピンクのドレスに透明なワイルドシルクのショールをまとって現れたのだ。
レッドカーペット用の真っ赤なドレスは、これまたアカデミー賞女優のキャサリン・ゼタ=ジョーンズ。 90年代に流行った奇抜なファッションは、今日でも通用するようなエレガントで洗練されたデザインを生み出すこともあった。
ツヤのある縞模様の飾りと無造作にカットされたクロップ丈が特徴のトップ+薄手のミニスカート。銀色の上下は90年代ならでは。
ファインニット、フリルサテン、レザーというありえないコーディネートで登場したのはクリスティ・ターリントン。スーパーモデルたちが独自の着こなしでファッション業界をリードしていた90年代のニューヨーク・メットガラでの一幕。
1998年、得意の奇抜なファッションでMTVアワードのステージに上がったのはマリリン・マンソン。毛皮の襟がついた水色のレザーコートを羽織り、オレンジに染めたばかりの髪は確かにメイクとマッチしている。
ヴィヴィアン・ウエストウッドに身を包みランウェイを歩くナオミ・キャンベルのこのファッションは良く知られることになった。というのも、あまりに高いハイヒールを履いていた彼女はランウェイの途中でつまづいてしまったからだ。それはそれとして、女子高生風の衣装にピンクのファーを組み合わせるとは…… 気は確か?
またしてもブラッド・ピット。今回は、ダブルブレストのタキシードにシャツと蝶ネクタイという奇抜な組み合わせを披露。そして隣に立つジュリエット・ルイスも編み込みヘアにミトン、20年代風のジュエリーでゴージャスにまとめた。
こちらも有名カップル。1990年、ゴールデングローブ賞のレッドカーペットに黒とベージュのレースドレスとハンドバッグという出で立ちで登場したケイト・ウィンスレットだが、このファッションは彼女の美しさを引き立てるものではなかったようだ。
一時期付き合っていたブルック・シールズとマイケル・ジャクソンは奇抜であると同時にトレンドの最先端をいくカップルだった。 写真は1999年にロサンゼルスで撮影されたもの。二人とも肩パッドつきのサーカス風ジャケットに身を包み、ギラギラのファッションを見せつけている。ブルックのカーディングと、マイケルのトレードマーク、サングラスは90年代ならでは。
レッドカーペットに再び登場したケイト・ウィンスレット。今回は、ピンクと赤という一見相性の良くない色の組み合わせだ。1996年のアカデミー賞授賞式にて。
1997年。ジェニファー・アニストンのファッションの主役は、バケットハットと麦わら帽子の中間のような帽子だろう。さらに、チョーカー、イエローのふんわりしたカーディガン、白Tシャツの組み合わせが90年代テイスト。
1997年にパリで行われた撮影でスーパーモデルが身にまとったのは、ケープがたなびくヴァレンティノの神々しい真っ赤なドレス。アメリカ先住民を思わせる羽のネックレスは奇妙に思えるが、それが90年代だったのだ。
1997年、バルセロナにオープンしたファッションブランド「リプレイ」の開店記念に参加したステファニー・ド・モナコ。彼女はブランドのイメージキャラクターを務めたばかりか、90年代のプリントスタイルが最も似合うセレブの一人だった。
シェールは変化を象徴する女優だ。時と共にスタイルを変えたが、ユニークな個性はいまだ健在。写真は1998年のビルボード・ミュージック・アワードの際のものだが、プッシュアップブラにビスチェ、何重にも巻き付けたチョーカーに十字架という出で立ち。難易度の高い着こなしは彼女ならでは。
1998年。ジュリア・ロバーツはピンクサテンのストラップレスドレスと黒い毛皮のコート。スーザン・サランドンは、クルーネックの上着、トップス、スカート、そしてパッチワークまですべてエメラルドグリーンで統一。
どういうわけか、様々な生地の奇抜な組み合わせは90年代の流行だった。この写真では、女優ジェナ・エルフマンがストレッチサテン、花柄レース、羽毛を組み合わせている。
1999年のアカデミー賞授賞式に東洋の仏塔を思わせるドレスで現れたミア・マエストロのファッションは画期的なものだった。個性的なディテールが目を引く、きわめて装飾的なスタイル。
第71回アカデミー賞授賞式に登場したゴールドバーグは、襟と袖に巨大な羽飾りを巻き付けた紫色のベルベット・ドレスを身にまとっていた。さらに、首元にはダイヤモンドで、この上なく煌びやかに。
90年代の奇抜なファッションを語る上でマドンナは欠かせない。彼女こそ90年代モードの女王なのだ。この写真では、ダメージパンツに紫色のクロップトップ、短い赤いジャケットを組み合わせている。
当時、ダイアナ妃の一挙手一投足は流行になった。たとえ、それがランニング中であっても…… タイツにスウェット、ランニングシューズ(+白い靴下)という出で立ちでバーキンを抱えていてもだ。
網のトップスという大胆な装いとユニークな言動は、彼女のコンサートを通じて90年代の世界を席巻した。まさに、このリストに載せるにふさわしいファッションだ。
1996年、マイテ・ガルシアとプリンスの共演。ガルシアはビーズの刺繍で飾られたスリップドレス、プリンスは金色のチュニックに巨大なメダルをぶら下げている。
1997年のドルチェ&ガッバーナ。しかし、ブランドのスタイルはあれから大きく変化したと言えるだろうか?実際、最近のファッションショーでも似たような恰好を目にすることができる。
ナタリー・ポートマンがユニークなのは、ハリウッドでもどこでも贅沢なファッションが幅を利かせていた90年代にあって、シンプルな自己流を貫き通したことだ。花柄ドレスにストラップサンダル、てらいのないナチュラルメイクで世界を魅了した。
肩に張りのあるトップスにドレープネック、ガウチョパンツという出で立ちのセリーヌ・ディオン。つばの広い帽子もクリーム色で統一し、サングラスがアクセントに。1999年、アカデミー賞授賞式のレッドカーペットにて。
1999年、キャメロン・ディアスの重ね着スタイル:カーディガン、ポンチョにトップ。アシンメトリーなネックレスにハンドバッグというこのファッションはやや奇抜だが、言いようもない魅力を放っているのもまた事実。