「燃え尽き症候群」で休業していたサンドラ・ブロック、スクリーン復帰へ向けて準備中
サンドラ・ブロックの休養宣言
2022年3月、サンドラ・ブロックは女優業を休業することを発表して周囲を驚かせた。主演兼製作を務め、チャニング・テイタムと共演した冒険コメディ『ザ・ロストシティ』のプロモーション中のことだった。
突然の発表
サンドラ・ブロックは2022年3月、チャニング・テイタムと共演し主演兼製作も務めた冒険コメディ『ザ・ロストシティ』のプロモーションで、女優業を休業することを発表し周囲を驚かせた。
家族と一緒に過ごすために
サンドラはその決断について『ハリウッド・レポーター』誌でこう語っている：「仕事があれば真剣に取り組み、しかも仕事は一日24時間で休みもありません。でも私は子どもたちや夫と24時間、365日一緒にいたいのです」
ノンストップで30年以上の女優業
サンドラは、30年以上にわたって映画界で精力的な活躍を続けてきた。その間に経験した心理的ストレスによって、他の業種でも多くの人々が抱えている「燃え尽き症候群」に陥ってしまったのだ。写真は『評決のとき』（1996）のサンドラとマシュー・マコノヒー。
「燃え尽き症候群」
この症状あるいは身体的状態は、仕事を通じて経験する高レベルのストレスによって引き起こされる。
休養が必要
サンドラは倒れてしまう前に歩を止めることを選択したようだ：「私は燃え尽きてしまったのです。疲れ切っていて、健全で賢い判断ができなくなっていることが自分でも分かるのです」
復帰は未定
2022年、サンドラは復帰がいつになるのかは未定だとした：「（どれくらいの期間かは）わからない、わかりません。カメラの前に立った時に今のような気持ちにならなくなるまで戻らないつもりです」
誰にでも起こりうる症状
「燃え尽き症候群」は、常軌を逸した仕事量やスケジュールがあたりまえのハリウッドに限ったものではない。この症候群は、あらゆる業界の何百万人もの人々に影響を与えている。
WHOも認定
世界保健機関（WHO）は「燃え尽き症候群」を仕事上のストレスからくる、多くの健康問題を引き起こす症候群として認定した。
画像: National Cancer Institute / Unsplash
国際疾病分類（ICD）
国際疾病分類（ICD）を30年ぶりに改訂したWHO（世界保健機構）は、最新の第11版で「燃え尽き症候群」を新たな疾患として加えたのだ。
画像: Sigmund / Unsplash
精神的および身体的ブロック
「燃え尽き症候群」に苦しむ人々は、強いストレスに直面すると、身体系統が反応して心と体をブロックしてしまう。そのため、仕事を正常に行うことができなくなるのだ。
画像: Danny G. / Unsplash
症状と治療
「燃え尽き症候群」を正しく理解するには、それが何であるか、どのような症状なのか、どのように特定し、どのように治療するかを知る必要がある。
画像: Annie Spratt / Unsplash
3つの症状
「燃え尽き症候群」には主に3つの症状がある。感情的・身体的な疲労（極度の疲労感）、現実離れした感覚（気分や行動の変化）、生産性の低下（単純作業をこなせない）の3つだ。
画像：NRD / Unsplash
真剣に受け止めるべき
また、自己評価の低下、不安感、集中力の欠如、頭痛、頻脈、不眠、焦り、コミュニケーション不足といった症状の遠因となることもある病気だ。
画像: Ben Blennerhassett / Unsplash
周囲にも影響を与える
そうしたストレスを抱えたまま問題解決に取り組まずに生活を続けていると、負のエネルギーの塊となって、家族、仕事、人間関係にまで影響を及ぼしかねない。悪循環に陥ってしまうのだ。
画像: Elisa Ventur / Unsplash
専門医にかかろう
「燃え尽き症候群」の診断は、心理学者や精神科医が行う必要がある。患者の症状がストレスからくるのか、またはその他の理由によって引き起こされているかを特定する必要があるのだ。
画像: Sigmund / Unsplash
タブーではなくなったメンタルヘルス
幸いなことに現在では、メンタルヘルスの専門家に助けを求めることは、もはや大きなタブーではない。セラピストの力を借りることはすでに一般化しつつある。
画像: Sigmund / Unsplash
「燃え尽き症候群」のレベル判断
心理学者や精神科医が使うさまざまなツールのおかげで、患者の重症度を判断することができるようになった。的を得た質問をいくつかするだけで十分なこともあるという。
画像: Julia Taubitz / Unsplash
「燃え尽き症候群」の4つのレベル
軽度：何もする気が起きない、軽い疲労感
中度：ネガティブ思考になり、人生のすべてに自信が持てなくなる
重度：薬物使用と人間関係の悪化
極度：自ら命を絶つことさえ考えてしまうほどのネガティブ思考
画像: Hernán Sánchez / Unsplash
治療方法
「燃え尽き症候群」はきわめて深刻なレベルに達してしまう可能性があるため、専門家の助けを受け入れることが必要だ。早ければ早いほどいいだろう。
画像: Claudia Wolff / Unsplash
仕事を休む
理想的な第一歩は、できるだけすぐに休憩を取り、落ち着いた静かな場所で家族や友人と時間を過ごすことだ。ただし、残念ながら誰もがサンドラのような恵まれた環境にいるわけではないので、仕事を休むという選択肢がない場合もあるだろう。
画像：Nik Shuliahin / Unsplash
ゆっくりと体調を整え病気を克服
ほとんどの人は、適切なサポートを受けることで「燃え尽き症候群」を克服することができる。心理カウンセラーは、ゆっくりと、しかし確実に回復するために必要なガイドラインを提供してくれるだろう。
画像: Taylor Deas Melesh / Unsplash
一歩一歩
「燃え尽き症候群」の人は、自己認識を深め、可能であれば職場環境を変え、健康的な習慣を身につけることをおすすめする。そして、専門家が必要と判断したのなら、抗うつ剤を服用することだ。
画像: Kulli Kittus / Unsplash
認知行動療法
「燃え尽き症候群」を改善するには、認知に働きかけ気持ちを楽にする精神療法の認知行動療法も有効だ。こうした対処が最終的に、「燃え尽き症候群」を克服するための道しるべとなるだろう。
画像：Cottonbro / Pexels
サンドラ・ブロックはスクリーンに復帰予定
ちなみに、エンタメサイト「Deadline」によれば、サンドラ・ブロックはニコール・キッドマンともども『Practical Magic 2』でスクリーンに復帰する見込みだという。
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