ジゼル・ブンチェン:トム・ブレイディとの出会い、結婚から離婚まで
史上最高のアスリートとされるプロアメリカンフットボール選手トム・ブレイディとスーパーモデルのジゼル・ブンチェンが、13年間の結婚生活にピリオドを打った。セレブ界一のおしどり夫婦と呼ばれていた二人に、一体何が起こったのだろう?その出会いから離婚までを時系列で追ってみよう。
トム・ブレイディとジゼル・ブンチェンの出会いの場は、共通の友人がセッティングしたブラインドデート。トムは3年間交際した女優ブリジット・モイナハンと破局したばかりで、ジゼルは5年間にわたるレオナルド・ディカプリオとの関係を1年前に終えていた。
ニューイングランド・ペイトリオッツのジレット・スタジアムで、先発クォーターバックとしてプレーするトムを応援するジゼルが目撃された。同時に『ピープル』誌が、2人のロマンスをつきとめた。
しかし、トム・ブレイディとの子どもを妊娠していると、トムと破局したばかりのブリジット・モイナハンが公表したため、トムとジゼルの関係は危機的状況に陥ってしまった。
トムとブリジット・モイナハンの間に、ジョン・エドワード・トーマス・モイナハン(愛称ジャック)が生まれた。ジゼルは2018年の自伝でこう振り返っている:予期せぬ天からの授かりものは、私の心を豊かにしてくれた。だからジャックのことをボーナス・チャイルドと呼んでいるの。
ニューヨークで開催されるファッションの祭典メットガラに、初めて二人揃って現れた。これ以降、メッドガラへの出席が恒例となり、ファッショナブルなカップルとして長年にわたって注目されるようになる。
婚約から1カ月後、トムとジゼルはカリフォルニア州サンタモニカの教会で、互いの家族に囲まれ小さな結婚式を挙げた。挙式後は二人が住む邸宅のガーデンでバーベキューパーティを開き、トム自らグリルを担当してゲストに料理をふるまったという。
夫婦はコスタリカにジゼルが所有する別荘で、40人のゲストを招いて2度目の結婚式を挙げた。
トムとジゼルは第1子となる息子ベンジャミン・レインを授かった。
長男の誕生から3年後、第2子となる娘のヴィヴィアン・レイクが生まれた。
トムが「デフレートゲート事件」で渦中の人となる。AFCチャンピオンシップゲームで、ニューイングランド・ペイトリオッツは扱いやすいように空気圧の低いボールを使ったとされ、トムはそれを黙認したとして調査の対象になったのだ。最終的にトムは4試合の出場停止処分となった。こうしたトラブルの中で夫婦関係に溝ができたとされるが、トムはボストンのラジオ局WEEIで「私たちは良い状況にある。言えるのはそれだけだ」としている。
トム・ブレイディの引退や夫婦の不仲説がささやかれる中、2018年のメットガラに2人揃って登場し、仲の良さをアピールした。
ジゼルは自伝「Lessons: A path to a meaningful life」を発表した。自伝の中で、トムと共に子供を持つ親として直面した数々の困難を振り返っている。
結婚10周年を迎えたトムとジゼルは、世界中のファンを前にSNSで互いに賞賛の声を送り合った。
夫妻はそれぞれのSNSアカウントを通じ、誕生日を祝うメッセージや記念日を振り返るコメント、バレンタインデーにはハートなどを互いに投稿しあった。インタビューでは自分たちの結婚生活を 「成功 」と表現していた。
トムは2020年3月に20年間所属していたペイトリオッツ退団を決め、タンパベイ・バッカニアーズと2年契約を締結。トムと家族はボストンからフロリダ州南部へ移り住んだ。
トムはシリウスXMラジオのハワード・スターンの番組で、ジゼルとの結婚生活の難しさについて語っている。「ジゼルは僕が父親や夫としての役割を果たしていないと感じていた。結婚生活を軌道に乗せるために、時には自分自身をおさえる必要がある」
トム・ブレイディは通算7回目、タンパベイ・バッカニアーズでは初となるスーパーボウル優勝リングを獲得した。ジゼルはSNSに「あなたのことをとても誇りに思うわ...。今、私たちはとても幸せよ。少しの間(少なくとも来シーズンまでは)あなたと一緒に家で過ごすことができるのだから」と投稿した。
ジゼルは自分だけがキャリアを犠牲にして、子育てをしていることに不満を募らせていた。トムは自身のポッドキャスト『Let's Go!』でこう語っている。「妻はこれまで長い間、家庭を守ってきたけれど成し遂げたいこともあるかと思う。彼女はこの10年、いや12年ほど家族を育むことに精一杯で、自分の仕事をしていないんだ」
トム・ブレイディは22シーズン戦ったNFLからの引退をインスタグラム「@tombrady」で発表。ポッドキャスト『Let's Go!』で「ジゼルも子供たちも、夫であり父でもある私から十分なものを与えられるべきだ」と語った。一方ジゼルはSNSで「あなたのこと、そしてあなたが達成した全てをとても誇りに思う」 と綴っている。
写真: @tombrady / Instagram
しかし、トムは引退を表明した6週間後にその言葉を翻した。SNSに「自分の居場所はスタンドではなく、まだフィールド上にあると気づいた」と投稿し。妻ジゼルはその投稿に対し、「さあ、また始めよう!」と反応、夫を応援しているようにみえた。
その夏、トムは所属チームのトレーニングキャンプを11日間欠席した。それに関する正式な説明はなかったが、代わりにバッカニアーズの記者会見でメディアに「私は45歳、いろいろなことがあるんだ」と答えている。こうして、トムとジゼルの不仲説が再び噂されるようになった。
ジゼルはUS版『Elle』誌で「心配しているわ。とても乱暴なスポーツだもの。子どもたちも私も、彼にもっと一緒にいてほしいと思っている」としている。やがて『Page Six』紙は、トムの引退撤回が原因で夫婦間に問題が生じ、別居していると報じた。
結婚指輪をしていないジゼルの姿がキャッチされ、結婚生活がうまくいっていないことが明らかになった。また、『Page Six』紙は二人が離婚問題に詳しい弁護士を雇ったことを報じた。
ジゼルとトムは、13年間の結婚生活にピリオドを打ったことを、それぞれのインスタグラムを通じて発表した。
「先日、妻と私は互いに離婚手続きを完了させました。共に過ごしてきた時間に感謝しながら、友好的にこの決断に至りました。私たちは美しく素晴らしい子供たちにを授かりました。今後も彼らがあらゆる面で世界の中心であり続けるでしょう」
「私たちは、熟考の末、結婚生活を終わらせるという決断に至りました。世界中の多くの人が日々経験しているように、辛く困難なものです。まだ描かれていない人生の新たな章にむけて、お互いの幸せを願い続けます」
「共に過ごした時間に感謝の気持ちを込めて、トムと私は友好的に離婚を成立させました。私が最も優先することは、今までもこれからも、心から愛する子どもたち。子どもたちが必要とする愛情と配慮を与えられるように、協力して子育てを続けていきます」
ジゼルはさらにこう続けた。「結婚生活を終わらせる決断は決して簡単なものではないけれど、私たちには隔たりが出来てしまいました。このような経験は辛いけれど、共に過ごした日々はかけがえのないもの。これからもトムの幸せを願うばかりです」
『ピープル』誌によれば、トム・ブレイディはタンパベイ・バッカニアーズの先発クォーターバックを続けるためにフロリダ州に残り、ジゼルはマイアミに居を構えるという。子どもの親権や離婚調停に関しては、今後も秘密が保たれるという。