ショーほど危ない商売はない?:鬼気迫る演技とその代償

役者の払った大きな犠牲
ヒース・レジャー:『バットマン』のジョーカー
死後の栄光
アン・ハサウェイ:『レ・ミゼラブル』のファンティーヌ
食事は1日500キロカロリー
エイドリアン・ブロディ:『戦場のピアニスト』のウワディスワフ・シュピルマン
撮影前の隠遁生活
撮影後の沈み込み
ジャネット・リー:『サイコ』のマリオン・クレーン
脅迫の手紙も
クリスチャン・ベール:『マシニスト』のトレバー
撮影中はほとんど眠らず
ユマ・サーマン:『キル・ビル』のザ・ブライド
あわや大惨事
シェリー・デュヴァル:『シャイニング』のウェンディ・トランス
過酷な撮影
トム・ハンクス:『キャスト・アウェイ』のチャック・ノーランド
怪我で手術も
役者の払った大きな犠牲

役者の仕事はときどきかなりの危険を伴う。演じるキャラクターが、精神的にも肉体的にも、役者に多くの犠牲を要求することがあるからだ。

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ヒース・レジャー:『バットマン』のジョーカー

ヒース・レジャーが『ダークナイト』のジョーカー役にのめり込んでいく姿について、彼の妹がオンライン紙『ザ・テレグラフ』のインタビューで語っている。そのインタビューが行われた時にはすでにヒース・レジャーは故人となっていた。

 

死後の栄光

妹の話によると、ヒース・レジャーはその役作りのためにホテルの一室にこもり、人との交流を一切絶ったという。彼はそのようにして「ジョーカー」の狂気を練り上げていったのだが、周囲の人々は彼の精神状態について不安を感じていた。そしてヒース・レジャーは『ダークナイト』の完成を待たずに薬物の過剰摂取で亡くなってしまい、死後にアカデミー賞主演男優賞に輝くのだった。

アン・ハサウェイ:『レ・ミゼラブル』のファンティーヌ

アン・ハサウェイは『レ・ミゼラブル』の演技でアカデミー賞主演女優賞を獲得したが、そのときの苦労についてさまざまなインタビューで語っている。

食事は1日500キロカロリー

アン・ハサウェイは役作りのため、1日の摂取カロリーを500キロカロリーに制限し、声を澄ませるために卵の白身でうがいをし、体重を7キロも落としたことからつねに気分がすぐれなかったという。そして頭を丸刈りにして、いわば万全の体制でファンティーヌを演じ切った。

エイドリアン・ブロディ:『戦場のピアニスト』のウワディスワフ・シュピルマン

エイドリアン・ブロディはオンライン紙『Infobae』のインタビューで、『戦場のピアニスト』のために6週間で体重を15キロも落としたことを明かした。「死ぬほど飢えると、ふいに孤独を感じます。僕はそのことを身をもって知りました。その体験がなければこの役を演じられなかったでしょう。これまでの人生で大事なものを失った経験はありますし、悲しいこともいろいろとありましたが、空腹からくる絶望のことは知らないでいました」と、ブロディは語っている。

撮影前の隠遁生活

彼は役を演じるにあたり、ニューヨークのアパートをひき払ってヨーロッパに渡り、車も携帯電話も処分した。「僕が演じる役は多くのものを失います。その喪失感をおおまかにでも掴んでおきたかったのです」と、ブロディは言っている。その徹底ぶりに愛想を尽かし、当時のガールフレンドは彼のもとを去ったという。

撮影後の沈み込み

「撮影が終わって一年間は、気分が沈み込んでいました。それは単なるうつではなく、いわば喪の状態でした」と、ブロディはのちに語っている。「ときどき自分が回復できるだろうかと心配になることがありました。それほど深く、自分でもわからないくらい役にのめり込んでいたからです」

ジャネット・リー:『サイコ』のマリオン・クレーン

ジャネット・リーは『ニューヨーク・タイムズ』紙のインタビューで、『サイコ』の有名なシャワーシーンが何度も撮り直しされてトラウマになったことを明かしている。「もうシャワーを浴びるのはやめて、今は浴槽に入るだけにしています」

脅迫の手紙も

さらにジャネット・リーは、映画公開後に彼女のもとに届いた脅迫の手紙にも困ったという。「(映画のなかで)ノーマン・ベイツがマリオン・クレーンにしたようなことを、お前にもしてやる、という内容の手紙をたくさん受け取りました。さすがに今は落ち着いたけれど、当時はかなりひどかったですね。しまいにはFBIも動き出して。ありがたいことに、危ないことは何も起きませんでしたが」と、1984年の『ウーマンズ・ワールド』誌のインタビューで語っている。

 

クリスチャン・ベール:『マシニスト』のトレバー

役へのストイックなアプローチで知られるクリスチャン・ベールは、1日にりんご1個とツナ缶ひとつの生活を2か月続け、体重を54キロまで減らした。ベールの目標は45キロだったが、それ以上は危険なのでやめるよう製作陣がストップをかけた。

写真:Facebook

撮影中はほとんど眠らず

「(体重を落とすのは)何かに勝利したときのように、ある意味で爽快です。痩せこけた脚で走っているのを見ているとおかしいですよ。筋肉がぜんぜんついてないのですから」と、クリスチャン・ベールは撮影中に語っている。のちに彼はスペイン紙『エル・パイス』のインタビューで、撮影中には睡眠もろくにとらなかったと明かしている。

写真:Paramount Plus

ユマ・サーマン:『キル・ビル』のザ・ブライド

『ニューヨーク・タイムズ』誌のインタビューで、ユマ・サーマンはクエンティン・タランティーノと距離を置くことになった理由について語っている。彼女に言わせると、タランティーノは『キル・ビル』の撮影でユマ・サーマンに整備不良のコンバーチブルを運転させたことがあり、これが「殺人未遂」にあたるという。

あわや大惨事

スタントマンを使ってほしいという再三の申し立てにもかかわらず、タランティーノは「車は万全だし路面も大丈夫だから」と言ってきかなかった。それでユマ・サーマンはしぶしぶ了承したが、あわや大惨事の事故が起きてしまった。「ハンドルがお腹を直撃し、両脚は挟まり、鋭い痛みが走りました。もう歩けないのかなと思いました」と彼女は事故の状況を語っている。

シェリー・デュヴァル:『シャイニング』のウェンディ・トランス

『ドクター・フィル』のトークショーや『ハリウッド・リポーター』誌のインタビューで、シェリー・デュヴァルはスタンリー・キューブリック監督の『シャイニング』撮影時のエピソードを語っている。そこで彼女が強調するのは、「キューブリック監督は35テイクまでまったくOKを出さなかった」ということだ。

過酷な撮影

彼女は続けて、「走ったり泣き叫んだり子どもをおぶったりする場面は本当に大変です。いったん演じ終わると自分の体の悲鳴が聞こえてきて、もうやめてくれ、毎日泣かせられるのは勘弁してくれ、と訴えてくるのです。そのことが切なくていっそう泣いてしまうこともありました」と言っている。

トム・ハンクス:『キャスト・アウェイ』のチャック・ノーランド

トム・ハンクスが2001年に『ガーディアン』紙に語ったところによると、『キャスト・アウェイ』の撮影は物語の時系列に沿って最初から順に行われたという。それは映画をよりリアルなものにするためで、まずは飛行機の墜落、そしてトム・ハンクスが島に漂着して最初に過ごす数日間、それから数か月が経ってトム・ハンクスの肉体が目に見えて衰弱している描写というふうに続いた。この撮影スケジュールに合わせるため、トム・ハンクスは厳しいワークアウトと食事制限で25キロの減量に取り組まなければならなかった。

怪我で手術も

そういった役作りだけではなく、撮影現場も過酷だった。映画のなかでトム・ハンクスは、いかだで脱出を試みるが、その撮影時に膝をひどく切ってしまい、ただちに手術が受けることになった。もし手術を行わなければ、敗血症で死に至る可能性があったからだ。

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