コーエン兄弟の映画、何本観たことある?

コーエン兄弟
『ブラッド・シンプル』(1984年)
『赤ちゃん泥棒』(1987年)
『ミラーズ・クロッシング』(1990年)
『バートン・フィンク』(1991年)
『未来は今』(1994年)
『ファーゴ』(1996年)
『ビッグ・リボウスキ』(1998年)
『オー・ブラザー!』(2000年)
『バーバー』(2001年)
『ディボース・ショウ』(2003年)
『レディ・キラーズ』(2004年)
『ノーカントリー』(2007年)
『バーン・アフター・リーディング』(2008年)
『シリアスマン』(2009年)
『トゥルー・グリット』(2010年)
『インサイド・ルーウィン・デイヴィス:名もなき男の歌』(2013年)
『ヘイル、シーザー!』(2016年)
『バスターのバラード』(2018年)
『マクベス』ジョエル・コーエン(2021年)
『ドライブアウェイ・ドールズ』イーサン・コーエン(2024年)
コーエン兄弟

ジョエルとイーサンの「コーエン兄弟」は映画ファンにはおなじみの名前だ。一風変わったストーリーテリングとダークなユーモア、そして作品の多彩さで知られている。フィルモグラフィーの全貌に迫ってみよう。

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『ブラッド・シンプル』(1984年)

主演はフランシス・マクドーマンド。これが映画初出演。マクドーマンド演じる妻の不貞を夫が疑い、私立探偵を差し向ける。ちなみにフランシス・マクドーマンドはジョエル・コーエンと1984年に結婚している。同作はコーエン兄弟のデビュー作でもあり、ジョエルはインディペンデント・スピリット賞の監督賞を受賞した。

『赤ちゃん泥棒』(1987年)

ニコラス・ケイジ、ホリー・ハンター、ジョン・グッドマン、フランシス・マクドーマンドが出演。ニコラス・ケイジとホリー・ハンター演じる夫婦には子供ができず、夫の犯罪歴のせいで養子を取ることも難しい。そこで夫婦は5つ子の親から赤ちゃんを盗むことに決める。

『ミラーズ・クロッシング』(1990年)

禁酒法時代のアメリカを舞台にマフィアの抗争を描くハードボイルドな一作。出演はガブリエル・バーン、アルバート・フィニー、ジョン・タトゥーロ、マーシャ・ゲイ・ハーデン。

『バートン・フィンク』(1991年)

アカデミー賞3部門にノミネートされた評価の高い一作。物語は太平洋戦争開戦直前の1941年に始まる。主人公はブロードウェイで活躍する新進気鋭の脚本家、バートン・フィンク。映画界から誘いを受けてカリフォルニアに引っ越すが、ハリウッドの混沌たる現実に翻弄される。同作はカンヌ国際映画祭でパルム・ドール、監督賞(ジョエル・コーエン)、男優賞(ジョン・タトゥーロ)を受賞した。

『未来は今』(1994年)

舞台は1950年代、大学を出たての青年(ティム・ロビンス)が、ニューヨークに出てきて仕事を探す。ようやく職にありつけたと思ったら、会社の取締役(ポール・ニューマン)の邪なたくらみにより、なんと新社長に祭り上げられる。

『ファーゴ』(1996年)

コーエン兄弟の代表作の一つ。雪に覆われたミネソタ州(米中西部の州)を舞台に、狂言誘拐を企てて失敗する自動車セールスマンの物語を描く。事件の捜査にあたる地元警察署の署長を演じたフランシス・マクドーマンドはアカデミー賞主演女優賞を、コーエン兄弟は脚本賞を受賞した。キャストは他に、ウィリアム・H・メイシー、スティーヴ・ブシェミ、ピーター・ストーメア、ハーヴ・プレスネル。

『ビッグ・リボウスキ』(1998年)

カルト的人気を誇る『ビッグ・リボウスキ』(1998年)には、ジェフ・ブリッジス、ジョン・グッドマン、ジュリアン・ムーア、フィリップ・シーモア・ホフマン、スティーヴ・ブシェミが出演している。物語はジェフ・ブリッジズ演じる「のらくら者」ジェフリー・リボウスキが同姓同名の大金持ちと間違われるところから始まる。

『オー・ブラザー!』(2000年)

ホメロスの叙事詩『オデュッセイア』を下敷きに、3人の囚人が脱走する様子を描く。彼らが目指すのはかつて主人公が埋めた大金。3人の脱獄囚をジョージ・クルーニー、ジョン・タトゥーロ、ティム・ブレイク・ネルソンが演じている。

『バーバー』(2001年)

フィルム・ノワールの香りある白黒映画の本作は、1940年代後半のカリフォルニアが舞台。うさんくさい投資話にのせられて、理髪店で働く主人公が恐喝、詐欺、殺人に手を染めていく。豪華キャストにはビリー・ボブ・ソーントン、フランシス・マクドーマンド、ジェームズ・ガンドルフィーニ、スカーレット・ヨハンソン、リチャード・ジェンキンス、トニー・シャルーブ、ジョン・ポリトが名を連ねている。アカデミー撮影賞にノミネートされた。

『ディボース・ショウ』(2003年)

ロマンティック・コメディ映画で、ジョージ・クルーニーが離婚訴訟専門のやり手弁護士を演じ、キャサリン・ゼタ=ジョーンズが食わせものの悪女を演じている。女は財産分与を目当てに大富豪との離婚を繰り返しているのだ。そんな2人はあるとき裁判で敵味方になるが、しかし弁護士は彼女にすっかり惚れてしまう。

『レディ・キラーズ』(2004年)

本作はイギリス映画『マダムと泥棒』(1995年)のリメイク。トム・ハンクス率いる犯罪者集団が船上カジノの金庫を狙う。共演は他に、J・K・シモンズ、マーロン・ウェイアンズ、ツィ・マー、イルマ・P・ホール、ライアン・ハースト。

『ノーカントリー』(2007年)

本作はアカデミー賞の作品賞、監督賞(ジョエル、イーサン・コーエン)、助演男優賞(ハビエル・バルデム)、脚本賞の計4冠に輝いた。原作はコーマック・マッカーシーの長編小説『ノー・カントリー・フォー・オールド・メン』。ジャンルとしては現代の西部劇で、たまたま麻薬取引の現場に居合わせ大金を持ち逃げしてしまった男(ジョシュ・ブローリン)を、ギャングに雇われた殺し屋(ハビエル・バルデム)が追うというストーリー。

『バーン・アフター・リーディング』(2008年)

英国アカデミー賞の3部門にノミネートされた同作のキャストは、フランシス・マクドーマンド、ブラッド・ピット、ジョージ・クルーニー、ジョン・マルコヴィッチ、ティルダ・スウィントン、リチャード・ジェンキンス。CIAの機密情報をめぐって物語が展開するダーク・コメディ。

『シリアスマン』(2009年)

本作はアカデミー賞の2部門(作品賞と脚本賞)にノミネートされた。物語の舞台は1967年のミネソタ州、ユダヤ人コミュニティーで暮らし大学で物理学を教える中年ユダヤ人男性ラリー・ゴプニックの人生に突如として降りかかるさまざまなトラブルを描く。キャスティングはかなり渋めで、マイケル・スタールバーグ、アーロン・ウルフ、サリ・レニックなど。

『トゥルー・グリット』(2010年)

『トゥルー・グリット』はチャールズ・ポーティスの西部小説が原作で、1969年にもジョン・ウェイン主演で映画化されている。主人公は14歳の少女(ヘイリー・スタインフェルド)。殺された父の仇討ちのため、評判は悪いがとにかくタフな保安官(ジェフ・ブリッジズ)にかけあい、さらにもう1人男(マット・デイモン)も加わって復讐の旅が始まる。

『インサイド・ルーウィン・デイヴィス:名もなき男の歌』(2013年)

舞台は1961年、オスカー・アイザック演じる売れないフォークシンガーが猫と一緒にニューヨークの街をさすらう。恋人役にキャリー・マリガン、その他キャストはジョン・グッドマン、アダム・ドライバー、ジャスティン・ティンバーレイク。映画のラストにあの伝説のミュージシャンも……。サウンドトラックが充実している。

『ヘイル、シーザー!』(2016年)

ジョージ・クルーニーが主演のダーク・コメディ。舞台は1950年代のハリウッド。映画スタジオの多岐にわたる業務が滞りなく進むように、障害となるあまたのトラブルをあの手この手で処理する何でも屋の一日を描く。所属俳優の面倒を見たり、メディア対応や利害関係者との交渉までなんでもこなす。

『バスターのバラード』(2018年)

西部劇『バスターのバラード』は6つの章からなるオムニバス映画。運命、死、欲望といったテーマを軸に物語が展開する。アカデミー賞の脚色賞、歌曲賞、衣装デザイン賞にノミネートされた。

『マクベス』ジョエル・コーエン(2021年)

コーエン兄弟はそれぞれ単独でも活動している。シェイクスピアのアダプテーションである『マクベス』は、ジョエル・コーエンが監督と脚本をつとめた。主演はデンゼル・ワシントンとフランシス・マクドーマンド。主演男優賞を含むアカデミー賞3部門にノミネートされた。

『ドライブアウェイ・ドールズ』イーサン・コーエン(2024年)

イーサン・コーエンの最新作は、マーガレット・クアリーとジェラルディン・ヴィスワナサン演じる2人の女性が、ある貴重なスーツケースをめぐってギャングに追われるという映画。キャストは他に、ジョーイ・スロトニック、ビーニー・フィエルドスタイン、コールマン・ドミンゴ、マット・デイモン、ペドロ・パスカルなど。日本公開は2024年6月に予定されている。

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