アーノルド・シュワルツェネッガーが息子に対する経済的援助を打ち切った理由とは

最近、複数のメディアが、アーノルド・シュワルツェネッガーの息子ジョセフ・バエナについて気になるニュースを報じている。どうやらシュワルツェネッガーは、ジョセフが大学を卒業するのに合わせて経済的援助を打ち切ることにしたらしい。その決断の背景には何があるのだろうか？

セレブたちは、仮に資産が数百万ドルあったとしても、子供には財産を譲らないケースがある。今回の場合は、『Mirror』誌でジョセフ・バエナが語るところによると、アーノルド・シュワルツェネッガーは息子に対し、大学を出たらあとは自分の力でやっていけ、と暗に言っているのだという。

「自分の力でやっていく」。そのシンプルな言葉は、ジョセフ・バエナにとって重大な意味を持っていた。ある時点を境に、父からの経済的援助なしで、なんでも自分でやる必要が出てきたのだ。

写真：@joebaena / Instagram

シュワルツェネッガーの意図は、子供をスポイルしたくない、ということに尽きるだろう。お金の価値を身をもって知り、わけても自分で稼ぐことの尊さを理解してほしい、という親の願いである。

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ジョセフ・バエナはさっそく仕事に取り掛かった。彼の本意は父のように役者になることだったが、ペパーダイン大学でビジネスの学位を得ると、すぐに不動産エージェンシーのインターン生になったのだ。

この職のおかげで彼は経済的に自立し、プライベートの時間をオーディションと父親ゆずりの情熱であるジム通いにあてるようになった。『Mirror』の記事でバエナは語る：「僕には仕事が必要でした。オーディションは、手応えがあっても結果がさっぱりだったんです」

彼は『US Weekly』のインタビューで、自身のキャリアに関して次のように話している。「父は昔気質でして、他人の施しはあてにしません。父にとって生きることは、ハードに努力して成果を得ることを意味しており、その点ぼくも同感です。ぼくは『名誉（honor）』という言葉が好きです。ある意味僕はとてもプライドの高い人間だと言えますね。父のコネに頼ったり、父の庇護にすがったりしたら、名誉もなにもありませんから」

ジョセフ・バエナは、アーノルド・シュワルツェネッガーの5人の子供のうちの一人である。彼は婚外子として1997年に生まれた。母親はミルドレッド・パトリシア・バエナといい、当時シュワルツェネッガー家の家政婦として働いていた。

ABCニュースによると、シュワルツェネッガーは2011年に過去の浮気の事実を認めた。彼は1986年から婚姻関係にあったマリア・シュライバーを裏切ったのである。しかも当時、マリア・シュライバーは第4子のクリストファーをみごもっていた。

シュワルツェネッガーは隠し子の存在を知ってからというもの、その子が必要とするすべてのものを与えてやった。ジョセフ・バエナには家が与えられ、未来を切り拓いていくための安定した経済的境遇が与えられた。

シュワルツェネッガーとマリア・シュライバーがもうけた子供は、キャサリン・ユーニス（1989年12月生まれ）、クリスティーナ・マリア・オーレリア（1991年7月）、パトリック・サージェント（1993年9月）、そして前述のクリストファー・サージェント（1997年9月）である。

浮気の事実を告白した後、第3子のパトリックはツイッターに自身の心情をしたためた：「死が僕たちを引き裂くまで、僕は家族を愛している」。パトリックは当時17歳だった。

姉のキャサリンもツイートを投稿した。「かなりタフな状況だけど、みんなの愛と支えのおかげで、徐々に傷が癒え、前に進めつつある。家族への愛はこれからも変わらない」

いずれにせよ、シュワルツェネッガーの告白は、家族内の大スキャンダルとして受け止められた。とくにマリア・シュライバーのショックは大きく、その年のうちに離婚を求めた。

シュワルツェネッガーが浮気の声明を出したあと、彼女は次のようにコメントした。「今はつらく、悲しみに暮れています。母として心配なのは子どもたちのことです。みなさんには、思いやりの心とリスペクト、そしてプライバシーを尊重してくださるようお願いします。子どもたちと私は人生を立て直し、傷を癒す必要がありますから」

離婚はそれから10年後の2021年12月に正式に成立した。いっぽう2012年から、アーノルド・シュワルツェネッガーは彼より28歳年下の理学療法士、ヘザー・ミリガンと交際している。