成人したアンジェリーナ・ジョリーとブラッド・ピットの長女シャイロ:父親の姓を捨てることを決める
5月27日、シャイロ・ジョリー=ピットが18歳の誕生日を迎えた。成年に達したシャイロが最初にしたことはいったい何だろう?それはなんと、父方の姓「ピット」を捨てるという選択だった。
オンラインサイト「TMZ」によれば、シャイロは父親との関係が破綻しており、名前から「ピット」姓を外して「シャイロ・ジョリー」に変更する法的手続きを始めたという。今回は、ハリウッドスターの元に生まれながら大胆な決断を下したシャイロのこれまでを振り返ってみよう。
シャイロ・ヌーベル・ジョリー=ピットは2008年にナミビアで生まれた。アンジェリーナ・ジョリーとブラッド・ピットにとって1人目の実子で、養子を含めると4人目の子供だ。当然ながら、ほかのきょうだいと同じく幼いころからパパラッチに追われている。
シャイロが両親に似ていることは写真を見れば一目瞭然、母親似のくちもと、父親似の青い瞳が印象的だ。
アンジェリーナ・ジョリーとブラッド・ピット夫妻(当時)は子供たちをできるだけスポットライトから遠ざけるようにしていた。そのため二人あるいはどちらかが子供たちを伴って公の場に姿を現すときには、決まって多くのメディアが詰めかけてフラッシュをたいた。さらに、シャイロのルックスに変化があればなおさらである。
両親によれば、シャイロは幼いころから男の子扱いされることを好んでいたという。実際、雑誌等の写真を見ても近年まで男の子のようなスタイルをしており、メディアもシャイロのことを「彼」で呼ぶことがあったほどだ。
シャイロの父親であるブラッド・ピットは2008年にオプラ・ウィンフリーの番組に出演した際、当時まだ2歳のシャイロが映画『ピーターパン』を見てから「ジョン」か「ピーター」と呼んでもらいたがったと語っている。
「シャイロが『ジョン』か『ピーター』と呼んほしがるので、『ジョン、ジュースのお代わりはいるかい?』という風に話しかけているのです」と語った。
アンジェリーナ・ジョリーも2010年に『ヴァニティ・フェア』誌のインタビューに答え、シャイロが兄たちのように男の子っぽいスタイルをしたがったので髪を短く切り、男の子用の服を着せていたという。
続けて「シャイロはスーツが好きで、ネクタイやジャケット、パンツを身に着けています。ボーイッシュなスタイルが好きで男の子のようにしたがるので、髪はショートにして持ち物もそれらしくしました。兄たちを真似たいようなのです」と語っている。
そのため小さいころのシャイロはスーツスタイル、あるいはスポーツウエアでカメラに収まることが多かった。
しかし2021年末にロサンゼルスで開催された映画『エターナルズ』のワールドプレミアで、すでに15歳になっていたシャイロはそれまでとはがらりと異なるスタイルで登場して人々を驚かせた。アンジェリーナ・ジョリーとともにレッドカーペットに並んだシャイロは、ヌードカラーのフェミニンなドレスを纏っていたのだ。
シャイロは母親からガブリエラ・ハーストのドレスを借りていたが、それにハサミを入れてオリジナルの一枚に仕立てていたのだ。一方、妹のザハラはやはり母親が2014年のオスカー授賞式で纏っていたシルバードレスでポーズをとった。
アンジェリーナ・ジョリーと子供たちは『エターナルズ』のプレミアで世界各都市を回り、シャイロはドレスとあわせてロングヘアのまとめ髪を披露した。写真は2021年10月のローマ映画祭のもの。
それは、以前に母親と参加したさまざまなレッドカーペットとは大きく異なる、これまでに見られたことのないスタイルだった。
レッドカーペットだけではなく、私生活でもシャイロはスポーティな服装からティーンの女の子らしいスタイルに変わりつつある。それにつれてメディアもシャイロを「彼」ではなく「彼女」と呼び始めた。
シャイロも家族もその性自認についてコメントは出していない。ともあれ、最近のシャイロがフェミニンな雰囲気を漂わせるようになったことは確かだ。
幼いころに気に入っていた「ジョン」や「ピーター」という呼び方も、もうすっかり過去のことになった。
2017年には複数のラテンアメリカ系メディアが、AFP通信の情報としてシャイロが性別適合治療を始めたと伝えた。しかし当のAFP通信はこれを否定し、「AFP通信はこうした情報を発信したという事実を完全に否定します」とツイート。
ともかく、セレブである両親と同じく、シャイロが類まれな魅力の持ち主であることは確かだ。
シャイロは母親に似ていることはもちろん、母方の祖母で元女優のマルシェリーヌ・ベルトランともよく似ている。写真を並べてみると、まるでマルシェリーヌの若いころのようだ。
成年に達したシャイロがどのようなキャリアを選ぶかは未知数だが、両親はもちろん母方の祖父母とも俳優という芸能一家に生まれた彼女が、同じ道に進むのは自然の流れかもしれない。また、最近のレッドカーペットでの様子から、モデルやインフルエンサーとしての活躍も考えられそうだ。たとえ「ピット」姓を捨てたとしても、その未来は輝かしいものとなるに違いない。