せっかくのハリウッド大作への出演オファーを蹴った俳優たち

俳優が大役オファーを断るとき
トム・クルーズ:『シザーハンズ』のエドワード・シザーハンズ
トム・クルーズ:『アイアンマン』のトニー・スターク
シャーリーズ・セロン:『ワンダーウーマン』のヒッポリタ女王
マーク・ウォールバーグ:『ブロークバック・マウンテン』のイニス・デル・マー
マーク・ウォールバーグ:『ドニー・ダーコ』のドニー・ダーコ
グウィネス・パルトロー:『タイタニック』 のローズ
ウィル・スミス:『マトリックス』のネオ
アン・ハサウェイ:『無ケーカクの命中男/ノックトアップ』のアリソン・スコット
ユアン・マクレガー:『アメリカン・サイコ』のパトリック・ベイトマン
デミ・ムーア:『プリティ・ウーマン』のビビアン・ワード
ショーン・コネリー:『ロード・オブ・ザ・リング』のガンダルフ
メグ・ライアン:『プリティ・ウーマン』のビビアン・ワード
ピアース・ブロスナン:『バッドマン』のブルース・ウェイン
ミシェル・ファイファー:『羊たちの沈黙』のクラリス・スターリング
ブラッド・ピット:『それでも夜は明ける』のエドウィン・エップス
 エミリー・ワトソン:『アメリ』のアメリ・プーラン
ジョシュ・ハートネット:『スーパーマン・リターンズ』のスーパーマン
ジュード・ロウ:『スーパーマン・リターンズ』のスーパーマン
ラルフ・マッチオ:『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のマーティ・マクフライ
ジャック・ニコルソン『モスキート・コースト』のアリー・フォックス
トム・セレック:インディ・ジョーンズ・シリーズのインディアナ・ジョーンズ
スティーブ・マックイーン:『未知との遭遇』のロイ・ニアリー
ジェイソン・モモア:『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のドラックス
俳優が大役オファーを断るとき

この役を演じるのはこの俳優以外にはあり得ない。そんな映画と俳優の関係は数多くあるが、じつはほかの役者が想定されていたということも多い。今回は、せっかくの大役オファーを断った俳優たちとその理由を見ていこう。

トム・クルーズ:『シザーハンズ』のエドワード・シザーハンズ

ジョニー・デップの当たり役となったエドワード・シザーハンズ。もともとトム・クルーズが演じる予定だったが、ティム・バートン監督に彼が最初に聞いたことは、エドワードはどうやってトイレに行くのかということだった。監督のエキセントリックな世界感に対し、トム・クルーズはあまりにも冷静だったようで、最終的にジョニー・デップが主役の座に就くことになった。

トム・クルーズ:『アイアンマン』のトニー・スターク

天才発明家で億万長者でトニー・スターク役は、トム・クルーズが演じる方向だった。しかし、トムは脚本が気に入らなかったらしくオファーを断り、代わりに抜擢されたロバート・ダウニー・ジュニアがアイアンマンを好演して自身の代表作とした。

シャーリーズ・セロン:『ワンダーウーマン』のヒッポリタ女王

1975年生まれのシャーリーズ・セロンは、年の近いガル・ガドット(1985)が演じるワンダーウーマンの母親、ヒッポリタ女王を演じることに違和感を覚えたようだ。シャーリーが他の仕事を理由に出演を断ったため、コニー・ニールセン(1965)が女王の役に収まった。

マーク・ウォールバーグ:『ブロークバック・マウンテン』のイニス・デル・マー

2006年のアカデミー賞で8部門にノミネートされた『ブロークバック・マウンテン』は同性愛をテーマにした映画だ。主役を打診されたマーク・ウォールバーグは敬虔なカトリック信者であったことからオファーを辞退。最終的に、ヒース・レジャーがこの役を手に入れている。

 

 

マーク・ウォールバーグ:『ドニー・ダーコ』のドニー・ダーコ

ドニー・ダーコは舌足らずの方がいいと頑なに主張したが、リチャード・ケリー監督がそれを受け入れなかったことからマーク・ウォールバーグはダーコ役を獲得できなかった。代わりに主役の座を射止めたジェイク・ギレンホールは、「この作品は僕の人生とキャリアを変えた」としている。

グウィネス・パルトロー:『タイタニック』 のローズ

『タイタニック』のローズ役はグウィネス・パルトローが最有力候補だった。しかし彼女が断ったためケイト・ウィンスレットがこの大役を務め、みごと1997年のアカデミー賞主演女優賞にノミネートされた。その翌年、グウィネス・パルトローも『恋に落ちたシェイクスピア』でアカデミー賞主演女優賞を受賞した。

ウィル・スミス:『マトリックス』のネオ

今ではキアヌ・リーヴス以外のネオは考えられないが、企画当初、ウォシャウスキー姉妹監督はウィル・スミスの起用を考えていた。ウィル・スミスは『ワイルド・ワイルド・ウェスト』への出演を理由にネオ役を断ったが、同作は「最低」作品を選ぶゴールデンラズベリー賞で8部門を獲得してしまう出来となった。

アン・ハサウェイ:『無ケーカクの命中男/ノックトアップ』のアリソン・スコット

オスカー女優のアン・ハサウェイは、映画の中の出産シーンを理由にアリソン役を引き受けることをためらった。表現があまりにも露骨だと感じたようだが、キャサリン・ハイグルは気にかけなかったようで、みごと主役の座を射止めた。

 

ユアン・マクレガー:『アメリカン・サイコ』のパトリック・ベイトマン

サイコ・ホラーの代表作『アメリカン・サイコ』については、ユアン・マクレガーが主役の座をオファーされていた。しかし、何としてもこの役を演じたかったクリスチャン・ベールはユアンに電話をかけ、オファーを断ってくれと頼んだそう。

デミ・ムーア:『プリティ・ウーマン』のビビアン・ワード

ジュリア・ロバーツを一躍有名にした『プリティ・ウーマン』。当初、ゲイリー・マーシャル監督はデミ・ムーアを想定してプロジェクトを進めていたが、デミ・ムーアがストリートガール役を良しとしなかったので、ジュリア・ロバーツが演じて大ブレイクを果たした。

ショーン・コネリー:『ロード・オブ・ザ・リング』のガンダルフ

原作を読み、脚本に目を通したもののショーン・コネリーはストーリーを理解できず、3部作を通じて合計収入が4億5千万ドルとなった大役、ガンダルフ役を断った。代わりにイアン・マッケランがこの役を射止めた。

メグ・ライアン:『プリティ・ウーマン』のビビアン・ワード

メグ・ライアンも人気絶頂の時期に『プリティ・ウーマン』のオファーを受けた。だが、すでに広まっていたラブコメの女王というイメージを壊したくなかったメグは、ストリートガールの役を辞退した。ビビアン役や紆余曲折を経てジュリア・ロバーツの当たり役となったのだ。

ピアース・ブロスナン:『バッドマン』のブルース・ウェイン

『バットマン』のオーディションを受けたピアース・ブロスナンは、ティム・バートン監督に「ズボンの上から下着を履くような男は理解できない」と暴言を吐いてしまったそう。結局マイケル・キートンがこの役を射止めて、ブルース・ウェインを見事に体現した。

ミシェル・ファイファー:『羊たちの沈黙』のクラリス・スターリング

クラリス役には何人もの候補者があり、ミシェル・ファイファーもその一人だった。だが『羊の沈黙』はあまりにも暴力的すぎると考えて辞退。リスクを受け入れたジョディ・フォスターはこの役を好演、2度目のアカデミー主演女優賞を獲得した。

ブラッド・ピット:『それでも夜は明ける』のエドウィン・エップス

この映画のプロデューサーも務めるブラッド・ピットは、プランテーションの冷酷な支配人エドウィン・エップス役の最有力候補だった。しかし、そんな姿を自分の子供たちに見せることをためらい、主役を辞退。代わって役を務めたマイケル・ファスベンダーは晴らしい演技を披露、アカデミー賞助演男優賞をはじめ数々の賞にノミネートされた。

エミリー・ワトソン:『アメリ』のアメリ・プーラン

特定の俳優をイメージして脚本を書くというジャン=ピエール・ジュネ監督は、エミリー・ワトソンを念頭に『アメリ』の脚本を書き上げた。しかし、エミリーは「個人的な理由でこの映画に出演できない」と監督に電話をして辞退した。そのため急遽フランスでキャスティングが行われ、オドレイ・トトウがアメリ役を手に入れた。

ジョシュ・ハートネット:『スーパーマン・リターンズ』のスーパーマン

当時高い人気を集めていたジョシュ・ハートネットにスーパーマン役のオファーが舞い込んだが、彼はこれを断った。のちに、「その後の人生でスーパーマンのラベルを貼られて生きていくのがいやだったんだ」と語っている。

ジュード・ロウ:『スーパーマン・リターンズ』のスーパーマン

ブライアン・シンガー監督が主役を打診をしたのはジュード・ロウだったが、ジュードは衣装に不安を感じて断った。あきらめきれなかった監督はスーパーマンの衣装をジュードの家に送り、試着をすすめてみた。ジュードはそれを試し、2分後には大役辞退の結論を下した。

 

 

ラルフ・マッチオ:『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のマーティ・マクフライ

『ベスト・キッド』でブレイクしたラルフ・マッチオ、タイムトラベルものは流行らないとみてマーティ役のオファーを断った。最終的にマイケル・J・フォックスが演じ、映画史に残る3部作となった。

ジャック・ニコルソン『モスキート・コースト』のアリー・フォックス

NBAのロサンゼルス・レイカーズの熱心なファンとして知られるジャック・ニコルソン。『モスキート・コースト』のオファーを受ければベリーズに撮影に行かねばならず、レイカーズの試合を見逃してしまう。そのため出演を断り、代わりにハリソン・フォードが務めることになった。

トム・セレック:インディ・ジョーンズ・シリーズのインディアナ・ジョーンズ

スティーブン・スピルバーグとジョージ・ルーカスは、インディ・ジョーンズ役にはトム・セレック以外はありえないと考えていた。テスト撮影までしたものの、トムのエージェントであるマーク・ゴールドスミスが、ジョーンズ役は背が低すぎるとして辞退するよう説得。代わりに主役の座を手にしたハリソン・フォードが見事な演技を披露、自身の代表作とした。

スティーブ・マックイーン:『未知との遭遇』のロイ・ニアリー

スティーブン・スピルバーグ監督から本作への出演を依頼されたスティーブ・マックイーン、「家族のために泣いたりする役はできない」としてオファーを却下。代わりにリチャード・ドレイファスが大役を引き受け、ロイ役をみごと務めた。

ジェイソン・モモア:『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のドラックス

ドラックス役の最有力候補はジェイソン・モモアだったが、直前になり辞退。理由は明らかにされていないが、事態を受けてデイヴ・バウティスタが演じることになった。

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