あなたの未来を変える一本があるかも?:「タイムトラベルもの」映画25選

タイムトラベル・イン・ハリウッド
猿の惑星(1968年)
バック・トゥ・ザ・フューチャー(1985年)
ターミネーター2(1991年)
恋はデジャ・ブ(1993年)
12モンキーズ(1995年)
カラー・オブ・ハート(1998年)
ドニー・ダーコ(2001年)
バタフライ・エフェクト(2004年)
ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(2004年)
デジャヴ(2006年)
TIME CRIMES タイム クライムス(2007年)
トライアングル(2009年)
ミッドナイト・イン・パリ(2011年)
LOOPER/ルーパー(2012年)
アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜(2013年)
インター・ステラー(2014年)
オール・ユー・ニード・イズ・キル(2014年)
メッセージ(2016年)
ドクター・ストレンジ(2016年)
未来のミライ(2018年)
アベンジャーズ/エンドゲーム(2019年)
テネット(2020年)
パーム・スプリングス(2020年)
ドロステのはてで僕ら(2020年)
アダム&アダム(2022年)
タイムトラベル・イン・ハリウッド

はるか昔、タイムトラベルは一握りのコアなSF映画の専売特許であった。ところが現代のハリウッドでは、コメディ、ホラー、ラブコメといった多彩なジャンルがタイムトラベルというモチーフを積極的に取り入れており、今回特集するような珠玉の映画を生み出している。

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猿の惑星(1968年)

『猿の惑星』は当時としてはかなり先駆的な作品であり、その驚嘆すべき結末によってファンの記憶に刻まれている。主役を演じたチャールトン・ヘストンの魅力が横溢している一作でもある。

 

バック・トゥ・ザ・フューチャー(1985年)

タイムトラベルSFといえば、たいていの人が思い浮かべるのは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の三部作だろう。なかでも第一作はこのジャンルにおける金字塔を打ち立てたといえる。この映画は観客たちに、空飛ぶ車という素晴らしい夢を見せてくれた。

ターミネーター2(1991年)

『ターミネーター』の第一作がセンセーショナルだったとすれば、その続編は伝説的な一本となった。もともと敵として登場したT-800型のターミネーターが、続編ではうってかわって頼もしい味方となり、新たな強敵である不死身の最新式T-1000型ターミネーターに立ちはだかる。さて、マシーンに人類が支配される暗黒の未来を変えることはできるのだろうか?

恋はデジャ・ブ(1993年)

気象予報士のビル・マーレイが、取材のためにペンシルバニア州の田舎町を訪れる。あまり気分が乗らない様子のビル・マーレイは、2月2日に催される「グラウンドホッグデー」の取材にきているのだ。催しというのは、巣穴から出たグラウンドホッグ(マーモットの一種の齧歯類)のふるまいを見て春の訪れを占うという地域の伝統的行事であり、今回もつつがなく終了したかに思われたが、どういうわけかビル・マーレイだけがその日付のループに閉じ込められてしまう。つまり、一晩寝て起きてもまた2月2日なのだ。その変わり映えのしない日々の反復のなかで、取材の連れであるアンディ・マクダウェルとの恋が特別な意味を持ち始める。

12モンキーズ(1995年)

未来の世界で囚人となっている男(ブルース・ウィリス)が、その卓越した能力を買われ、タイムマシンで1990年代の世界によこされる。彼の使命は、未来の世界で人類の多くを死に至らしめた感染症の、そもそものきっかけとなったウイルスを回収してくることだ。主人公(ブルース・ウィリス)はタイムスリップした先の世界である若い男(ブラッド・ピット)と知り合うのだが、このブラッド・ピットの役どころがのちに物語の大きな鍵をにぎる仕掛けとなっている。

写真:Universal Pictures

カラー・オブ・ハート(1998年)

90年代の名作ラブコメ。主人公の二人はひょんなことから1950年代のテレビドラマの世界に入り込んでしまう。そこに広がるのはうっとりとするような古き良きモノクロの世界。だが、主人公たちが否応なくもたらす新鮮な風のせいで、画面はだんだん色づいていき……。音楽はランディ・ニューマン。

写真:New Line Cinema

ドニー・ダーコ(2001年)

『ドニー・ダーコ』はみるからに異様な雰囲気をたたえており、プロットは難解、映像は無機質的、謎をそのまま放り出してしまうようなぶっきらぼうさにはついて行けないと感じる人も多いだろう。しかしその裏を返せば、リチャード・ケリー監督のとがった個性が存分に出ている作品ともいえる。公開時にはあまり話題にならなかったが、ソフトが販売されるとカルト的人気に火がついた。あっと驚くような仕掛けがいくつも用意されており、主役のジェイク・ギレンホールの演技も同作で一段階レベルアップしている。

写真:Newmarket Films

バタフライ・エフェクト(2004年)

過去の出来事がたびたび心を苛むとしても、たとえば幼少時のトラウマ的体験が人生に重くのしかかるとしても、文字どおり時間を遡ってその過去を修正しようとするのはあまり良い考えではない。エリック・ブレス監督の『バタフライ・エフェクト』から教訓を引き出すとしたら、そういうことになりそうである。この映画では、過去にさかのぼり修正を加えるたびに、かえって未来が悪化してしまう。

写真:New Line Cinema

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(2004年)

『ハリー・ポッター』シリーズの三作目にして、同シリーズ最高傑作との呼び声高い『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』。ハーマイオニー・グレンジャー(エマ・ワトソン)がマクゴナガル先生からじきじきに貸してもらう小ぶりの懐中時計が(もちろん魔法の道具である)、物語のクライマックスできわめて重要な役割を果たす。それはまさにクライマックスと呼ぶにふさわしい、手に汗握る展開なのだ。

写真:Warner Bros Ent.

デジャヴ(2006年)

デンゼル・ワシントンとタイムトラベルものの組み合わせは、意外に思われるかもしれない。だが、デンゼル・ワシントンに特有の冷静さがストーリーの緊迫感とうまくマッチしており、脚本の良さも相まって傑作の域に達している。デンゼル演じる特別捜査官は、フェリー爆破のテロ事件を未然に阻止するために時間をさかのぼるのだが、その過程で不可解な既視感を覚える。監督はトニー・スコット。

写真:Touchstone Pictures and Jerry Bruckheimer

TIME CRIMES タイム クライムス(2007年)

スペインが生んだ鬼才、ナチョ・ビガロンド監督が繰り出すスリラー映画。主人公の中年の男は愛する妻と暮らしており、二人は街を離れて郊外の一軒屋に引っ越してきたばかりである、ある日、男が庭に出したデッキチェアにもたれながら周囲を双眼鏡で眺めていると、近所の森の木立の影に裸の女性を発見する。とにかく森へ行ってみると、たしかに女はいたのだが気を失っており、やがてトラブルに巻き込まれてタイムトラベルすることになる。

写真:Karbo Ventas Entertainment

トライアングル(2009年)

友人たちに誘われてヨットセーリングに行った主人公。そこでヨットが転覆し漂流、あぶないところを豪華客船に拾われる。しかしこの豪華客船にはなぜか人の気配がなく、船内の時計はひとつ残らず止まっている。さらに不気味なことに、登場人物の一人はこの客船にどこか見覚えがあると言うではないか……。そんな矢先、覆面の人物がぬっと現れ、彼らを襲い始めるのだった。

写真:UK Films Council

ミッドナイト・イン・パリ(2011年)

ウディ・アレンにタイムトラベルものなんてあったっけ、という人もいるかもしれないが、よく思い出してみよう。小説家を志望するハリウッドの脚本家(オーウェン・ウィルソン)が、華やかなりし1920年代のパリと現代のパリを行き来するというのが、『ミッドナイト・イン・パリ』の基本的なアイディアだった。映画の見どころはなんといっても、往時のパリにじっさいに集った豪華な顔ぶれの著名人たちである(アーネスト・ヘミングウェイ、スコット・フィッツジェラルド、パブロ・ピカソ、サルバトール・ダリ……)。ウディ・アレンのやりたいことがいっぱい詰まった粋な一本。

写真:Sony Pictures Classics

LOOPER/ルーパー(2012年)

ライアン・ジョンソン監督の考える設定はなかなかセンセーショナルである。時は未来、2072年の犯罪組織は、組織が殺したいと願う標的を2042年にタイムトラベルさせ、そこで現地の殺し屋に始末させていた。そのシステムは万事うまくいっていたのだが、あるとき一人の殺し屋が未来から送られてきた自分自身と対峙する。そしてその出来事を境に歯車が大きく狂いはじめるのだ。

写真:Sony Pictures Entertainment

アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜(2013年)

家族の物語とラブコメとタイムトラベルを組み合わせるのは、ちょっとしたアクロバットである。リチャード・カーティス監督はそれをみごと成功させ、自身の過去作『ラブ・アクチュアリー』に匹敵する傑作を世に送り出した。

写真:Universal Pictures

インター・ステラー(2014年)

『インター・ステラー』を作ったとき、クリストファー・ノーラン監督の頭脳は冴えわたっていたはずだ。科学的理論と哲学的思索、熱いパッションと予期せぬタイム・トラベルからなる壮大な物語をこれだけ繊細な手法で一つの枠におさめたからには、そう考えるよりほかない。主演はこちらも冴えわたっているマシュー・マコノヒー。いずれ劣らぬ豪華なキャストがそのわきを固める。

写真:Paramount Pictures

オール・ユー・ニード・イズ・キル(2014年)

日本のライトノベル(桜坂洋『ALL YOU NEED IS KILL』)がなんとトム・クルーズ主演のハリウッド大作になったということで、国内でも大々的に宣伝された一本。その内容は近未来を舞台にした戦争アクションであり、いわゆる「ループもの」である。中身こそまったく異なるがビル・マーレイの『恋はデジャ・ブ』と物語の構造の上ではよく似ている。

写真:Warner Bros Pictures

メッセージ(2016年)

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の『メッセージ』がタイムトラベルに関係していると言ってしまうのはネタバレになるため、気にする方はここを読み飛ばしていただきたい。主演のエイミー・アダムスがキャリア屈指の名演技をしており(匹敵するのは『魔法にかけられて』くらいだろう)、どうしてもこの特集に入れないわけにはいかないのだ。まだ本作を観ていない人は、どうか時間を遡ってこの文章を読む前に戻ってほしい。

写真:Paramount Pictures

ドクター・ストレンジ(2016年)

ドクター・ストレンジというキャラクターの可能性を引き出せるだけ引き出した本作は、マーベル得意の大団円的アクションシーンをやや控えめに設定し、そのかわりタイムトラベルを駆使した風変わりで驚異的な展開をフィナーレにもってきている。結果、ベネディクト・カンパーバッチの魅力もおおいに手伝って、本作はマーベル・シネマティック・ユニバースにおける最高傑作のひとつになった。

写真:Marvel Studios

未来のミライ(2018年)

『未来のミライ』の細田守監督は、やはりタイムトラベルが大事な要素となっている『時をかける少女』(2006年)の監督もしているが、そのときは筒井康隆の小説が原作だった。『未来のミライ』は細田のオリジナル脚本である。主人公は4歳の「くんちゃん」。妹の「ミライちゃん」が生まれ、一家の中心が自分から妹に移ってしまったと感じ、いらだつ。そんなある日、いつものように家の庭で遊んでいると、未来から14歳のミライちゃんがやってくる。

写真:Studio Chizu

アベンジャーズ/エンドゲーム(2019年)

前作の『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018年)で、サノスという最強の敵を前に大敗を喫したアベンジャーズたち。なんとか生き残ったメンバーも絶望のうちに日々を過ごしていたが、本作でふたたび結集し、量子力学的なひねりをくわえたタイムトラベル作戦によってサノスの野望を阻止すべく最後の賭けに挑むのだった。血湧き肉躍る上映時間3時間超えの大作。

写真:Marvel Studios

テネット(2020年)

『テネット』はのっけから慌ただしくはじまり、観客を映像のなかにぐいぐいと引き込む。そのスタイルにはやや強引なきらいもあるが、ノーラン監督の演出には迷いというものがまったく見当たらない。主人公が時間の流れを逆行しているときの描写は一見の価値ありだ。

写真:Warner Bros Pictures

パーム・スプリングス(2020年)

舞台は陽光降り注ぐカリフォルニアのリゾート地。妹の結婚式にやってきたサラ(クリスティン・ミリオティ)は、やはり新婚夫婦の知人として訪れていたナイルズ(アンディ・サムバーグ)の猛アプローチにあう。ところが二人は、『恋はデジャ・ブ』のビル・マーレイと同じくその一日をえんえんと繰り返すことになる。

写真:Netflix

ドロステのはてで僕ら(2020年)

『ドロステのはてで僕ら』は、山口淳太監督、上田誠脚本の日本映画。海外の映画祭でさまざまな賞に輝いている。この映画の主人公は「カトウ」という男で、1階のカフェで店長をしながら同じ雑居ビルの2階の部屋に暮らしている。あるとき2階の部屋でモニターに目をやると(そのモニターには1階のカフェの映像がリアルタイムで映るようになっており、音声も拾っているのだが)、自分の姿が写っていることに気づく。モニターの中の「カトウ」は、2階にいる「カトウ」に向かって、自分は君の2分後の未来なのだと告げるのだが……

写真:Tollywood

アダム&アダム(2022年)

Netflix配給作『アダム&アダム』の主人公は、妻を救うために時間をさかのぼり、さかのぼったさきの自分自身と手を組んで目的達成のために奮闘する。しかし主人公は、タイムトラベル中にしてはならないとされる不可侵の掟を破ってしまい、結果さまざまなトラブルに巻きこまれる。

写真:Netflix

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