大山のぶ代さんが90歳で死去:『ドラえもん』やバラエティで活躍
2024年9月29日、世代を超えた人気アニメ『ドラえもん』で主人公ドラえもんの声を務めていた大山のぶ代さんが90歳で亡くなった。死因は老衰だという。
大山さんは1979年から2005年まで、26年の長きにわたりドラえもんの声を担当した。また、声優活動のほかに女優やタレント、料理研究家として出版した本がベストセラーになるなど、幅広い分野で活躍した。
画像:Kyodo / Kyodo News Images
『日刊スポーツ』紙によれば、アニメ『ドラゴンボール』の主人公、孫悟空の声優として知られる野沢雅子さんが、大山さんの訃報を受けこうコメントを発表したという。
「ペコ(大山さん)とは初期からの声優仲間で長いお付き合いだったので、まだ実感が湧きません。スタジオで会えば『マコ!』と元気に声をかけてくれた笑顔を昨日のことのように思い出します。寂しいけれど、あちらのみんなと集まってまた一緒にお芝居してね」
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『産経新聞』によれば、大山さんの夫で2017年に亡くなった俳優の砂川啓介氏が、2015年にTBSラジオ『大沢悠里のゆうゆうワイド』にゲスト出演し、大山さんが認知症を発症したことを明かしていたという。
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同紙によれば、2008年に脳梗塞で倒れた大山さんは、左の前頭葉の血管に詰まりができて記憶がなくなってしまった。認知症と脳梗塞の後遺症が似ているため最初は認知症だと分からなかったが、2012年にアルツハイマー型認知症と診断されたという。
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アルツハイマー型認知症と診断された大山さんを当初は自宅で介護していたが、砂川氏は尿管がんを患ってしまった。そのため、大山さんは高齢者施設で暮らすことになったと『報知新聞』が伝えている。
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夫妻のマネージャーを務めていた小林明子氏は、砂川氏が2016年に亡くなった時、大山さんが夫の死を理解していたのかどうかは分からないと語っている。『文藝春秋』誌が伝えた。
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『スポーツニッポン』紙によれば、1933年生まれの大山さんはNHKドラマ『この瞳』(1956年)で女優デビューを果たした。すると、大山さんの独特のハスキーボイスがアニメ関係者の目に留まり翌年放送の『名犬ラッシー』の吹き替え役に抜擢された。その後は声優の仕事が多くなり、当たり役のドラえもんにめぐり逢ったという。
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『スポーツ報知』紙によれば、大山さんはドラえもんの他に、アニメ『サザエさん』の初代磯野カツオ役、ゲームの『ダンガンロンパ』シリーズでモノクマ役も務めていたという。
『報知新聞』によれば、近年の大山さんは施設で穏やかに過ごし、明るい人柄で入居者の間で人気者だったという。
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