『トップガン』の出演俳優たちは今どうしている?

ハリウッドの金字塔『トップガン』
社会にも影響を与えた作品
プロダクト・プレイスメント
待望の第2弾
主人公マーヴェリックを務めたトム・クルーズ
ハリウッドの伝説的スター
オスカーに3度のノミネート
チャーリー役のケリー・マクギリス
ハリウッドと距離を置いて
時間の経過を恐れずに
”アイスマン”役のヴァル・キルマー
80年代と90年代を沸かせる
活躍を続けるヴァル・キルマー
”グース”を演じたアンソニー・エドワーズ
『ER緊急救命室』で名声を確立
キャリアにおける余裕
キャロルを演じたメグ・ライアン
ロマンティックコメディの女王
魅力を発揮できる役を
ヴァイパー役のトム・スケリット
今も現役で活躍中
マーリン役のティム・ロビンス
『ショーシャンクの空に』が大ヒット
オスカー受賞とテレビシリーズ出演
ジェスター役のマイケル・アイアンサイド
疲れ知らずの俳優
カリスマ性のある永遠の悪役
ハリウッドの金字塔『トップガン』

パラマウントピクチャーズは1986年の春、映画史に永遠に刻まれる作品、『トップガン』を公開した。カリスマ性のあるキャラクター、豪華なキャスト、アクション、ロマンス、そしてもちろん空中スペクタクルと成功に必要なあらゆる要素をそなえた本作は、文字通り圧倒的な成功を収めた。

社会にも影響を与えた作品

『トップガン』は3億5千6百万ドルにのぼる興行収入を挙げたばかりか、米国人の愛国心のシンボルとなり社会に大きな影響をもたらした。というのも、本作公開後に米軍のパイロット志願者が500%増えたというのだ。(都市伝説に聞こえるかもしれないが、数多くのプレスで何度も伝えられた内容で一定の信ぴょう性があるといえるだろう)

プロダクト・プレイスメント

『トップガン』の影響はそれだけにとどまらなかった。トム・クルーズが撮影で着用したサングラス、RayBan の「アビエーター」モデルは売上が40%も急増したのだ。

待望の第2弾

世代を超えたメガヒット作『トップガン』には当然続編がつくられるものと思われていた。しかし、第2弾公開までに36年以上の月日がかかるとは、だれも想像していなかっただろう。『トップガン』主人公たちがこの間にどのような変化を経たかを振り返ってみよう。

主人公マーヴェリックを務めたトム・クルーズ

『トップガン』の主人公ピート・ミッチェル(コールサインはマーヴェリック)に抜擢されたとき、トム・クルーズは23歳だった。それより前には『アウトサイダー』(1983年)、『卒業白書』(1983年)等に出演した新進スターだった。

ハリウッドの伝説的スター

年月の経過とともに俳優トム・クルーズの評価は高まっていく一方だ。魅力的な笑顔で世界各国の人々に愛されつづけ、ついにハリウッドの伝説となった。

オスカーに3度のノミネート

トム・クルーズはこれまでに3度アカデミー賞にノミネートされたが、受賞には至っていない。

チャーリー役のケリー・マクギリス

マーヴェリックの教官で、彼と恋愛関係になる"チャーリー"ことシャーロット・ブラックウッドを演じたケリー・マクギリス。彼女は当時28歳で、『トップガン』の成功により80年代で最も魅力的とされる女性の一人になった。

ハリウッドと距離を置いて

ケリー・マクギリスはハリソン・フォード主演の『刑事ジョン・ブック/目撃者』(1985年)、『メイド・イン・ヘブン』(1987年)、ジョディ・フォスターと共演した『告発の行方』(1988年)などで活躍した。しかし、ハリウッドの男性上位主義の影響そして自身の判断も加わり、華やかなハリウッドスターとしての地位に長くはとどまらなかった。ただし女優活動を止めたわけではなく、ドラマシリーズやマイナー作品等への出演を行っている。

時間の経過を恐れずに

ケリー・マクギリスは有名スターになってから整形を受けないことを明言し、その約束を貫いてきた。女性としてナチュラルに、そして堂々と年を重ねてきた。

”アイスマン”役のヴァル・キルマー

トム・カザンスキー"アイスマン"に命を吹き込んだヴァル・キルマーは、当時26歳。『トップガン』以前にはコメディ作品の『トップシークレット』に出演しており、80年代から90年代にかけて高い人気を博した。

80年代と90年代を沸かせる

『トップガン』のヒットに続き、『ウィロー』(1988年)、『ドアーズ』(1991年)、『バットマン フォーエヴァー』(1995年)、『ヒート』(1995年)などに出演した。

活躍を続けるヴァル・キルマー

21世紀はヴァル・キルマーにとりそれ以前の20年間ほど明るいものではなかった。とはいえ仕事に困ることはなかった様子。2015年に喉頭がんが見つかったが見事、克服に成功した。

”グース”を演じたアンソニー・エドワーズ

ニック・ブラッドショー"グース"を務めたのはアンソニー・エドワーズ。当時23歳の若さで一躍ハリウッドスターの一人となった。『トップガン』以前には『初体験/リッジモント・ハイ』(1982年)や、人気を博したコメディ映画『ナーズの復讐』(1984年)に出演している。

『ER緊急救命室』で名声を確立

キャリアにおける名声をさらに高めた作品は、テレビドラマシリーズ『ER緊急救命室』だ。181エピソードにわたりマーク・グリーン医師を演じ、テレビドラマ出演で最も稼いだ俳優の一人となった。

キャリアにおける余裕

シリーズ出演のギャラは推定3,500万ドルとされ、経済的余裕を手にした彼は、2000年以降も俳優としてのキャリアに落ち着いて取り組むことができた。

キャロルを演じたメグ・ライアン

『トップガン』でグースの妻キャロル・ブラッドショー役を務めたメグ・ライアン。当時24歳の彼女はすでに大物の雰囲気を身にまとっていたが、映画の大役を務めるのは初めての経験だった。

ロマンティックコメディの女王

その後15年間、『恋人たちの予感』(1989)、『めぐり逢えたら』(1993)、『シティ・オブ・エンジェル』(1998)、『ニューヨークの恋人』(2001)など数多くの作品で大きな成功を収める。「アメリカの恋人」と呼ばれ、ジュリア・ロバーツと人気を分け合った。

魅力を発揮できる役を

その後、デニス・クエイドとの離婚騒動、続いてマスコミが彼女の顔について執拗に取りざたしたこと(整形のしすぎ?)で話題になった。いまのメグ・ライアンが必要としているのは、彼女が依然として素晴らしい女優であることを示せるような魅力的な役を手に入れることだ。

ヴァイパー役のトム・スケリット

訓練生を指導するメット・カルフ"ヴァイパー"教官に扮したトム・スケリット。当時の年齢は53歳だった。

今も現役で活躍中

トム・スケリットのキャリアは55年以上に及び、米国テレビドラマ『チアーズ』(1987年)、映画『マグノリアの花たち』(1989年)、SF映画『コンタクト』(1997年)など優れた作品に出演。何より素晴らしいのは88歳の今も現役で活躍していることだ。

マーリン役のティム・ロビンス

27歳のときに『トップガン』のマーリンを演じたティム・ロビンス。白髪を除けば今とほとんど変わらず、俳優として素晴らしいキャリアを切り拓いた。

『ショーシャンクの空に』が大ヒット

ティム・ロビンスは『ミスティック・リバー』(2003年)でアカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞した。さらに歴史上最も人気のある映画の1つである『ショーシャンクの空に』(1994年)で主演、主人公アンディ・デュフレーンの姿が多くの人々の記憶に残る。

オスカー受賞とテレビシリーズ出演

映画一筋のティム・ロビンスだったが、最近10年間はテレビ界に身を置いている。『The Brink』(2015年)、『Here and Now』(2018年)、『Castle Rock』(2019年)などのシリーズに参加。

ジェスター役のマイケル・アイアンサイド

マイケル・アイアンサイドが扮した『トップガン』の"ジェスター"は老けてみえたが、当時の彼は35歳だった。

疲れ知らずの俳優

マイケル・アイアンサイドが俳優として関わった作品は映画とテレビを合わせ300本近くに上る。ギネス世界記録とはいかなくても、前例を見ないほどのフィルモグラフィーを誇る。

 

カリスマ性のある永遠の悪役

代表作には、『V』(1984年)や『VEGAS/ベガス』(2013年)といったテレビシリーズのほか、『トータル・リコール』(1990年)、『パーフェクト・ストーム』(2000年)、『マシニスト』(2004年)など記憶に残る作品が多い。

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